blueな日々

( Art で逢いましょう)

人権とは何か

2006年12月02日 | 読書メモ

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犯罪も、その被害者になることも、人ごとではない時代に
私たちは生きている。この深刻な問題にかぎったことでは
ないが、何かをすべきではないかと考え、いつものように
私はまず本を読むことに。現実のさまざまな側面や本質?
に触れることは知ることは、たぶん大事なことであろうと。
この写真は、自分が犯罪者になることを恐れる、私である。

………
『罪と罰、だが償いはどこに?』
図書館を利用(単行本)
著者:中嶋博行 出版:新潮社 発行:2004.09

出版社の内容紹介:殺人を犯した人間が「人権」によって
守られる。「金がない」というだけで被害者への賠償義務
を免れる。この理不尽な現実を、劇的に変える「賠償監獄」
での完全賠償を追求して、真の償いの道を示す究極の書。

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………
強烈な~事実とすれば、米国と欧州と日本の各種の歪んだ
事例を紹介しながら~弁護士という専門家の経験や考えを
もとに、いかにして犯罪被害者を救済し、犯罪そのものを
減らす努力をすべきかと、この本で著者は訴えている。

著者は、あるサイトの記事によれば、犯罪被害者問題での
第一人者~現役の弁護士であるらしい。また作家でもある。

刑務所のあり方、人権の考え方、犯罪被害者の救済の方法、
犯罪者の更正や犯罪そのものの撲滅という問題など、現実
と理想の狭間にあって、試行錯誤の国々。著者の提言には、
私は概ね賛成できるが、その現実性は、困難でもあろう。

著者の提言とは、新人権主義~人権とは国家からの国民の
保護という認識を持つ~重罪犯罪者の人権は無力化させる、
刑務所の民営化~賠償監獄としての位置づけ、犯罪者から
被害者への償い~せめて金銭的な賠償を徹底させる、ゆる
やかな監視社会の実現、刑事裁判と民事裁判を合体させる
~被害者の心理や経済的な負担軽減のために、などの日本
の司法制度の現実の状況や、反省をふまえたうえでのもの。
詳細については、この本を読むべし。

………
人権とは人の権利。通常は、基本権や基本的人権と同義の
ものとしてとらえられる。ただし、基本権という場合とは
違って、他人から与えられたのではなく、生来的に有する
ものだというニュアンスがある。日本での人権は、日本国
憲法の柱のひとつであり、国民の権利として、保障される。
基本的人権とは、人間がひとりの人間として人生をおくり、
他者とのかかわりをとりむすぶにあたって、最大限に尊重
されなければならない、とされる人権のことである。生命、
財産、名誉の尊重といったような、個別的具体的な権利の
保障へと展開することが多い。このため体系化されている
さまざまな権利を総称して、基本的人権ということもある。
             (Wikipediaより転載・編集)
………
日本での刑法犯の認知件数は年間227万件。死傷被害者の
総数は約45000人。そのうち死者は1353人~平成17年版の
犯罪白書より。その詳細は、これから調べるつもりでいる。
これだけ多くの人々が、いわれのない被害~生命を途中で
断ち切られている~殺されている。毎日毎日、日本のどこ
かで必ず4人近くが殺されていることになる。交通事故で
の死者は年間で7000人ほど。自殺者はこの10年以上、毎年
30000人を越えている。異常すぎる事態ではないのか?

犯罪者の更正などの問題、再犯問題、死刑制度についても
充分な議論が必要である。出来れば多くの人にこういった
本を読んで欲しい。意見がさまざまにあっても~あるから
こそともいえるが~問題意識を共有したいと願う。

この人の作品は『君を守りたい』~いじめゼロを実現した
公立中学校の秘密~ノンフィクション?、『検察捜査』~
乱歩賞受賞のリーガルサスペンス、の2册を読もうと思う。


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