キャノンのレンジファインダーカメラ「Canonet」の初代の後期型。
自宅からそう遠くない国道沿いにある大手のカメラチェーン店まで。
感度100のカラーネガフィルムが必要だった。税込みで24枚撮りが
ひと箱178円のコダック社製の新品を2本買った。店の修理受付の
カウンターを借りてカメラに装填した。よせばいのにまたひとこと。
暖房を効かせ過ぎではないですか。店にいると,じわじわと汗ばむ
私であった。必要以上に室温を上げないで欲しい。外気温との差が
はなはだしいのだ。首からカメラをさげて自宅に戻る。数カットを
撮影しながら。ポケットに入れていたコンパクトデジタルカメラで、
露出を確認してみた。オート露出のモードの数値も一致していた。
このキャノネットのセレン電池は、今も正常に機能しているようだ。
撮影後の現像が楽しみ。撮影を終えフィルムを巻き戻す。何気なく
カメラの裏面を見たらレンズに組み込まれている感度設定のレバー
が何故か200になっていた。間違いなく100にセットをしてから撮影
を開始したのに、おかしい。いつ切りかわってしまったのだろうか。
ピントを被写体に合わせる時に指が触れてかわったのかもしれない。
レバーが動きがゆるくなっているので,そういうこともありえる。
写りが心配になった。商業施設内にあるDPEショップへ現像を依頼。
すべてのカットが淡く光もれでもあったのだろうか。まるでソフト
フォーカスのフィルターでも装着したかのような。あるいはレンズ
にくもりでもあるのか。何度かわけもわからないままに分解しては
組み立て直したので,露出の関連部分に不具合を発生させたのかも
しれない。ネガを見ても、フィルム感度の100と200の違いは不明。
一段違いの露出などフィルムのラチュードが吸収してしまうだろう
からだ。実際には露出に影響はなかったのだろう。多くのソフト感
あふれる淡い写真についてはどう考えたものか。次はマニュアルで
撮影をしてみるか。今回はすべてのカットをオート露出で撮影した。
セレン電池の劣化によるもの? あるいはフィルム室内のモルトが
かなり劣化しているので遮光に問題があったのかも。モルトの劣化
でカメラの裏蓋もよく閉まっていない感触も。メンテナンスを修理
専門店に依頼してみようか。それほど高額ではないだろうから。
それともフードをレンズに装着していなかったからかもしれない?
古い時代のカメラは逆光ぎみの撮影には不向きだから、昔はレンズ
にフードは必須のもの、と考えられてきたのではなかっただろうか。
斜めからの光でさえフレア現象?を引き起こしやすいのでは。専用
のフードはかぶせ式だが、ネジで止めてレンズに固定する仕組みに
なっている。しかし私が持っているものはネジ穴がつぶれて止める
ことができなくなっている。フードの内側に糊付きの製本テープを
短い幅にカットしてからフードの内側に何重かに貼りつけた。ネジ
止めではなくレンズにただフードをかぶせるだけに。すぐには外れ
ないほどの内径に。レンズの外径とおなじほどのサイズに。加工を。
いろいろと面倒だが,使うためには仕方ない。淡い写真の仕上がり
の原因をできれば突き止めなければならない。いつまでも気になる。