なんというか正直に真正面からストロボを使ってしまった。やや薄暗い
部屋だったので,シャッターがロックされてしまったのだ。ストロボを
使いなさい、というカメラからのサインなのだ。そういう作りになって
いるので仕方がない。素人みたいに…,というか私は実際にアマチュア
カメラマンなのだが,光がまぶしい恥ずかしいカットになってしまった。
お気に入りの一台。ストロボを内蔵しためずらしい,キャノンのレンジ
ファインダーカメラ「A35 Datelux」~オート撮影しかできない。私に
とっては不自由なカメラなのだが,そのデザインがとても好きで、故障
をしないためにも,定期的に電池を入れフィルムを装填して使っている。
だが順光でそこそこ明るい被写体なら,なかなかいい写りをしてくれる
カメラでもあるのだ。電子制御のシャッターで1/60秒から1/320秒まで。
絞りはf/2.8からf/20まで。ピント合わせの二重像もクリア。シャッター
の感触も悪くはない。日付が写真に写り込む機能もあるが私はもちろん
使わない。年月日すべてを0に設定したまま。ストロボ用には単3電池
2本を使用。これを入れていないとシャッターロック時にその被写体を
撮影することをあきらめなければならない。わずかな暗さなのにロック
がかかってしまう。失敗写真を嫌ったメーカーの当時の設計思想なのだ。
自由な操作ができないことが,私にとって唯一の欠点の機種。だが仕方
のないことだ。発売されたのは1977年。私が大人に成長したころ。日本
社会も高度経済期?に。そして今,老いはじめたこんな私が持っている
だけでも絵になるいいカメラ。予備に同型機の動作品をもう一台欲しい
とさえ思っている。機会があればオークションで入手するつもりでいる。