愛犬も夏バテ気味だ．というか状態はもっと危機的で、彼女は
熱中症になりかけているのかもしれない．私と同様なんとなく
ふらついている．息は荒く食欲もなく、水分だけでとりあえず
生命を維持している．それは大げさな表現だが、実感から遠く
ない印象なのだ．私は反省している．この夏は、伸びすぎた毛
を刈り取ってやらなかったので．忘れていた訳ではないが放置
をしていたので．この暑さで私はなにもしたくなかったのだ．
彼女は顔のまわりも毛だらけ．なにか別の生きものにも見えて
しまう．犬ではなく．私という異質な存在と暮らしてきたので、
ある意味で、つらいこともあったかもしれない．彼女がかわい
そうにも思えてくる．はさみを手に毛をカットしてやることに．
私も気分がよくないので、今日は顔のまわりだけ．伸びた毛の
中から、細面の彼女本来の顔が現れる．犬らしいのびた鼻先も．
