昔,チェコスロバキアの Druoptaという会社で作られたゾーンフォーカス
カメラの「Corina 2」~動作に問題はないが、レンズがすこし汚れていた.
6×6と6×4.5cmの2種のフォーマットがある.120規格フィルムを使用.
ベークライト製.6x4.5マスク付属.シャッターはB, 1/25, 1/50, 1/75秒.
準広角の約60mm?の二枚玉ガラスレンズ.ピント調節は目測ゾーンフォー
カス式.3段階に分けられたピントの詳細が不明.1.2m.2.5m.無限遠と、
いったところか.絞りが比較的大きな数値に設定されているので、ピントの
合う範囲は広いはずだから大丈夫だとは思うが.不明なことはやはり不安だ.
絞りはF11と16の二段階.レンズはわずかに沈胴する.まわして引き出すと
撮影が可能になる.ファインダーは二枚の凸レンズ.トップカバー中央部の
蓋を開けるとフラッシュバルブの差込口になっている.製造は1963年ころ.
今回は正常な 120規格のロールフィルムを使って撮影を.6×6cmの正方形
のフォーマットで.12枚撮りのカラーネガ.だが撮影の結果はひどいもの
だった.近くも遠くもすべての被写体でピントが合っていない.どうしたと
いうことだろうか.すでにこのカメラでは何度か撮影をして,写りにはまっ
たく問題がなくいいものだったはずなのに.私は呆然としてしまった.非常
に希少な機種でもあり、その操作感も面白く,これからもながく使ってゆき
たかったのだが.おかしいと思いつつ,やがてふと先月あたりのことを私は
思い出す.写り自体には影響はないようすだが,レンズの汚れが気になって,
カメラを見ていたら,簡単な分解でレンズの裏側も掃除できそうだったので,
実際にやってみた.カメラを組み立て直す段階で,レンズの向きを,凹凸面
を逆にしてしまったらしいのだ.これでは決してピントが合うはずはない.
ネットで関連する記事を見つけ,確認しながら作業をしたはずなのに,老化
現象が原因とでもいえそうな、まさに愚かな失態である.原因が判明すれば
直すだけのこと.カメラをまた分解して,間違えてしまった裏側のレンズの
向きを変える.凸面を手前に.これでいいはず.次は撮影結果をはやく確認
したいので,現像を自宅近くのショップに頼めるので,また変則的であるが、
カメラに負担をかけるかもしれないが,35mmフィルムを使おうと思う.