blueな日々

( Art で逢いましょう)

あと味の悪い思い

2009年03月13日 | 09~春
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風の音で目をさましたのかもしれない。おそい朝。強風が吹き
荒れている。狂った楽器が奏でる不協和音が、空気を切り裂い
ているような。横殴りの雨も。自分は異常気象のただ中にいる。
原始の恐怖が胸からはい出す。いやな気分に。春一番が吹いた
のだ。いや春の嵐だ。今日から明日にかけて全国的な荒れ模様
の天気らしい。ベランダに出たら、観葉植物の大きな鉢が倒れ、
昨日から干していた洗濯物がずぶぬれになり、からまっていた。
防寒ズボンが見あたらない。風に飛ばされてしまったのだろう。
雨と風が弱くなったら、外を探してみよう。気が重いが。

異様な風の音が怖い。愛犬は私のもとに。いつまでつづくのか
知れない。地響きのような何かが空気を強く叩いているような。
そんな気味の悪い音。私も愛犬も聞いていた。いかにも卑小な
存在だと、あらためて自分の不安を感じながら。きっと犬も。

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午後になって風は消えた。今は音もなく小雨のみ。先ほどまで
の私の、たぶん犬も、その怖れはなんだったのか。昨夜、読み
終えた戦争文学の影響で、人の生き死にに私は怯えていたから
だろうか。どちらも私には恐ろしいものだから。ただの強風に
さえ死を感じたのかもしれない。風の音の異質さに、暴力的な
何かを感じてしまったのかもしれない。あと味の悪い思い。

図書館からメールが届いていた。予約をしていた本が5冊ほど
準備できたらしい。どうしよう。本を借りに行きたいが、まだ
腰の具合もよくないままで。傘をさして歩くのも疲れてしまう。
姿勢が変わるせいなのか、腰にも悪い影響が。家を出て気分を
変えたいのだが。私は何も決められず、無為に時間だけが。




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