Go! Atom Go!

ビーグル犬アトムのお気楽な日常を絵日記と写真でお送りします。

【映画】パイレーツロック

2009-11-03 | おすすめ

※この記事は,ワンコ記事ではありません。今日の日記は1つ上にあります♪

 

昨日のアトム日記で書いたとおり,『パイレーツロック』という映画を見てきました。

もう,もうね,大当たり!

これは自信をもって薦められます。面白い。

特に,60~70年代のブリティッシュロックが好きな人にはたまりません。

そんなに詳しくない私ですら,タイトルはわからないけど聞いたことがある曲が多く使われていました。

では,映画の感想行ってみよー♪

※ネタばれ含むのでご注意くださいませ。。。

 

 

 

時代は,60年代のイギリス。

当時のBBCのラジオは,ロックを流す番組は,一日10分程度でした。

(当時はロック=反体制なので,より厳しく政府によって統制されていたのではないかと。そのあたりの事情は,映画が進むにつれ明らかになっていきます。)

 

しかし,そんな中,海賊放送で24時間ロックを流すラジオ局が登場します。(もちろん無許可)

それが,『パイレーツロック』です。

当時,イギリスから何マイルか以上離れた海上では,イギリスの法律が適用されなかったので,彼らは大きな船(タイタニック号のような←この辺もパロっています・笑)の上から,ラジオ番組を流し続けていました。

 

彼らは,24時間,数人のDJが交代でロック番組を流しており(途中,ニュースや天気予報も入ります),ある意味イギリス国民にとってはカリスマ的な存在です。

そして,365日のほとんどを船の上で過ごします。

コック(レズビアンの女性)も含め,十数人での生活。

そこに,高校を喫煙(とドラッグ)で退学になった男の子が加わることから話は始まります。

 

この男の子は,母親がパイレーツロックの船長と知り合いでこの船に乗ることになりますが,父親の顔を知りません。

そして,まだ人生で未経験のことがたくさん。

それを,このどう見ても自堕落で(笑),風紀が悪くて,酒とタバコとドラッグとセックスにまみれた船での生活を通して,体験していくのです。

こうやって書くと,すごくすさんだ雰囲気がしますが。

ところがどっこい!

船の中はいつも陽気で明るく,皮肉やいがみあいなどはあっても,メンバーたちは仲がよく,チームワークは抜群です。

 

この,メンバーひとりひとりがものすごくキャラが立っていて,それがこの映画の肝でもあります。

でも,それが上手にまとまっていて,各メンバーの事情やエピソードを破綻なく浮き彫りにしていきます。

 

ストーリーの主軸は,政府に目をつけられたパイレーツロック(政府はラジオ局をつぶしたい。理由は,政府にたてつくからと,彼らのせいで風紀が乱れると思っているから)と,政府からのあれこれの嫌がらせ工作との攻防戦です。

ラジオの主収入である広告を法律で禁止してみたりと,さまざまな手を使ってつぶしにかかるのですが,パイレーツロック側は,アメリカの伝説のDJを呼んだりと(この人がまたキャラが濃い!!(笑)),なんとかそれをかわしていきます。

 

ある日,とうとう政府は強攻策に出て,法律で海賊放送を全面禁止にします。

苦境に立たされるパイレーツロックのメンバー。

でも,彼らは,法律が施行されても,放送を続けます。

 

なぜなら,それがロックンロールだから。

 

政府から逃げるために,普段は海に停留している船を動かした彼らですが,いかんせん船の老朽化が激しく,北海の真ん中で船に穴が開き,沈み始めてしまいます。

どんどん水が船内に入ってきて,このままでは死を待つだけの彼ら。

しかし,彼らはやっぱり,最後の最後までロックを流し続けます。

 

そして彼らの運命がどうなったかは,ここでは伏せておきますね^^

なかなか感動のラストで,ちょっぴりウルッときてしまいました。

 

とにかく,各メンバーのキャラがすごくて,しかも,ラジオ放送以外でやっていることも,真剣だけど相当くだらない(笑)。

主人公の男の子の父親探しや初恋も,伏線として楽しめます。

 

この映画を見て,一番強く感じたのは。

ロックって,もちろん歌い手がいないと成り立たないのですが,リスナーがあってこそなんだな,と思いました。

パイレーツロックのメンバーが,もう死の直前で,それでも放送を続けたのは,『自分たちを待っているリスナーがいる,彼らが聞き続ける限り,ロックは死なない。だから俺たちはロックをかけ続ける。』という思いだったのではないでしょうか。

 

私は,今年フジロックで『清志郎追悼バンド』を見たのですが,そのときクロマニヨンズのヒロトが『ロックンロールは死にません。みんながこうして笑って歌って踊っている限り,ロックンロールは死にません』という趣旨のことを言っていたのを,思い出しました。

ああ,そうだよな,それがロックだなーと。

 

どんなに政府に妨害されても,抑圧されても,ロックを聞きたいと楽しみに待っているリスナーがいる限り,ロックを流し続ける彼ら。

なぜなら,それがロックンロールだから。

 

今でこそ,ロックは音楽の一ジャンルという意味合いが強くなりましたが。

本来,ロックって反体制,反社会として生まれたものだったんだと思い出させてくれました。

 

こんなまじめに語りましたが,肩肘張らずに見られますよー^^

PG-12だけど,別に特にエロエロなシーンもそれほどなかったように思います。

 

 

<緊急>

千葉県富里市で,ビーグルのさくらちゃんが行方不明になりました。

詳しくはこちらから。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿