じゅんの空のかけら

毎日のんびり、ゆったり、
ボサノヴァ気分。

スローグッドバイ

2008-08-19 23:46:11 | ブックス
先週、なんとなく本が読みたくなり近所のブックストアへ。

手頃な文庫本がいいと思い、文庫本コーナーに近づいた時、表紙の綺麗な

写真と不思議なタイトルが目に入ってきた。

「スローグッドバイ」。

??・・・・・今流行のスローライフ系かと思った。

手にとると、普通の人達の少しだけ特別な恋を綴った10編の短編集。

「恋」と「短編集」という文字を見て、そのままレジへ向かった。



作者は、直木賞作家の石田衣良(いしだ・いら)さん。

05年に第1刷、08年で第13刷。(3年も前に出てたとは・・・)

1つめの「泣かない」を読んで、自分の直感に感謝した。

彼の文章は自分の感性に凄く合っていて、まるで自分が喋っているような

錯覚になる。

いっぺんに読みたい気持ちを抑えて、1日に1編だけ読む。

その方がいい。

一度に何編も読むとストーリーがごちゃまぜになり、その世界観も純粋で

なくなる。

読み終わると充実感、高揚感と幸福感で満たされるが、何故か物語の主

人公を羨ましく思う。

それは現実の自分と比べてしまうから。

それ程、彼の文章はリアルで存在する感覚だ。

彼の素晴らしい文章とストーリーがそうさせるのだろうけど、読み手の自

分がストーリーを持っていないことが一番の原因かもしれない。