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魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

大タラ 9.4kgに挑戦!!

2010年12月01日 | 浜どんどの市場日記
 

格闘の顛末記

 大・マダラ(めす)を確保
 シーズンを迎えて、このところ真ダラの入荷が多い。懇意な仲卸の社長からお奨めの
真ダラがあった。エラが鮮紅だ! しかし9.4kgはいかにも大きい。家族二人では、
さすがに食べきるめどが立たないので、どこにどうお頒けするかを考える。考えている
内に売れてしまうかも知れず、ともかく魚だけは確保した。

 解体・初体験
 こんな大きなタラはさばいたことがない。大きいだけではない。ヌルヌルとしてとらえ
どころのない代物。そのまま持ち帰っても始末に困るので、店の片隅を借りて頭、胴体・
内臓に解体して持ち帰ることにした。

 用途別に身わけ
 大ダラは、4軒ほどに分けてもまだまだあり余る。
昆布じめ用・ちり鍋用・粕漬け用・フライ用・から揚げ用・煮つけ用に切り分ける。
それでも巨大な頭、中落ち、巨大な卵が残った。頭は茹でて身を取り出し、中落ちは焼いて
から身を剥ぎ取った。これが何と640gあった。切り身になおせば5~6切れに相当する。
擂り鉢でよく身をほぐし、鍋にかけてそぼろを作った。

 巨大で真っ黒
 巨大な卵は900gもある。真っ黒な外套幕に包まれている。タラコにするのはスケソウ
ダラの卵でおなじみだが、真ダラの卵は全くの異物といってよい。茹でても皮が硬くゴム質
状。真っ黒な瓜が2本、腹に入っているようだ。ところが魚卵の一粒は真にこまかく0.2
mmほど。皮を取り除き、酒に醤油・砂糖を少々加えて炒ることにした。

 たらふく 
 タラと格闘する一日となった。
これで、当分たんぱく質には困らないが、来る日も来る日、たらふく食べることになるか。
その顛末や如何に。



 
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大きなサワラを1本買う ー11月19日

2010年11月22日 | 浜どんどの市場日記
 大きなサワラを1本買った。 
体長約1m、体重6.4kg。
真っ赤なエラに魅せられて買った。どのようにして食べるかは後から考えることにする。
3kg台の手ごろなものもあったが、エラの鮮度がやや落ちるのでこれは買えない。


 早速さばく。流し台をいっぱいに使ってさばく。
初日は刺身。後はとりあえず切り身にして塩にする。
2日目はカマの照焼き。3日目は塩にしたものを湯豆腐に。
4日目、今夜は塩焼きにしよう。


 粕漬けを作る 
残りの切り身は、酒粕に漬け込んだ。24切れある。
その半分は、丁度進物の用があったので、冷蔵宅急便で発送した。
手許に12切れあれば、6食分になり当分おかずに困らない。

 酒粕にたっぷりと酒を含ませて粕床をつくり、そこに漬け込むので
3週間はゆうに日持ちする。サワラは使い勝手がよいので、ついつい
大きめでも買ってしまうことになる。


 サワラは通年魚?
 サワラの旬は秋から冬、脂が乗って美味くなる。関東では刺身としては
あまり好まれないようであるが、新鮮なものであればこれほど美味い刺身は
ない。かつて住んだことのある瀬戸内高松では、田植え頃に珍重されていた。

 サワラはもともと南方系の魚であるが、昨年あたりから北の海・三陸方面
からの入荷もあり、一年を通じて市場で見かけるようになった。こうなると
<魚偏に春>という字面もおかしいものになってくる。
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ウルメイワシの丸干しを作る

2010年11月08日 | 浜どんどの市場日記
 鮮度抜群、地元鎌倉(相模湾)産
 久々にウルメイワシの入荷があり、思い切って5kg(約200尾)を買う。
もくろみは、刺身で食べて、残りの大半は丸干しにすること。そしてつみれと。冷凍保存に向くので朝のおかずに最適だから。

 作り方は至極簡単だが、頭から内臓・骨まで食べることから、内臓が痛まないよう注意する。。

 ・鮮度がよいこと。(刺身で食べられるようなもの)

 ・天候を選ぶこと。 秋冬の晴天・放射冷却で冷え込む気候が良い。
           湿度が高いといつまでも乾きが悪く、気温が高いと内臓が痛みやすいので               
            
 自己流の作り方 
 適当なボウルにウルメを入れ、たっぷりと塩をまぶして冷蔵庫に小一時間置く。
取り出してよく水洗いし、水気を拭ってざるに並べる。扇風機で一晩風に当てたら出来上がり。
天候次第では、冷蔵庫にラップもせずにそのまま入れておくだけで出来上がる。
*塩の量と時間で、出来上がりの塩加減が変るが、好みの塩加減を覚えればよい。
 
 美味い、美味いを連発!
 出来上がったら、5-6尾ごとにラップして冷凍する。
食べるときは、ラップしたまま、電子レンジで解凍する。
きつね色に焦げ色が着くまで、両面をよく焼く。
 *解凍しないで焼くと外側ばかり焦げて芯まで焼けない。
美味い旨いを連発して食べる。 それほど美味い。
特に、内臓のほろ苦さは何とも言えない旨さである。

 超経済食品
 魚を一切さばかなくても出来るところがよい。
塩加減なんて適当でかまわない。かまうのは塩を1時間以上しないことである。
頭から尻尾の先まで、100%丸まる食べることが出来るから、全く無駄がない。
大体の魚は、正味食用率50%だから経済的である。
100尾ほど出来たから当分楽しめる。朝のおかずに良し、夕は酒の肴にうってつけである。

 既成品にない手作りの美味さ 
ある有名な干物やさんで買ったことがある。
そのときは、美味いと思って何度か買って食べた。
しかし、どう焼き方を工夫しても、ハラワタがくずれて、その上生臭かった。
それに比べてこの美味さはどうだ。
考えてみれば当然だ。原料の魚から吟味し、自分の手で、塩以外の添加物一切なしで作るのだから。

 


 
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これがカツオだ!日戻りガツオ

2010年10月22日 | 浜どんどの市場日記
 日戻りガツオに魅せられて
 何でそんなに市場通いをするのか?と問われれば、その答えは今日のようなカツオに出会えるから、ということになる。
「日戻り・引き縄釣り(銚子港)カツオ」の入荷があった。3.6kg、見事な魚体に魅せられ買い求める。持ち帰り早速下ろす。
ねっとりとした包丁あたりは、美味さを予感させるに十分なものがあった。期待にたがわず見事な赤身でしかもほど良い脂が乗っていた。

 日戻りガツオというのは、出漁したその日一日の漁を終えたら、その日の内に港に帰り水揚げされたものをいう。引き縄釣りの魚というのは、巻き網漁の魚と違って、網の中でもまれることがないから魚の身質が傷まない。つまり新鮮で、品質の高いことが保証されているといってもよい。

 魚っ食いの消費者の立場からすれば、いつでもカツオはこういうものであって欲しいと思う。こんなカツオを食べたら、誰だってカツオが好きになり、魚がもっともっと好きになるはずだ。しかも、今日の価格は驚くような安さであった。この品質、この美味さが保証されるものであるなら、倍の値段であっても惜しくはない。


 ひるがえって魚は、
 漁業資源の枯渇が言われる中、もっともっと一尾一尾の魚を大事に捕り、資源を大切にする漁業に転ずる時期と考える。テレビ・パソコン・カメラ・自動車など、工業製品は研究を重ね量産化によって、高品質・低価格で、われわれはその恩恵に浴している。ところが、魚はどんどん低品質化の道を歩んでいる。限られた「再生資源」である魚を、上手に獲って大切に食べる「賢い国民」にならなければいけないと思う。

 魚は限られた資源であり、自然の仕組みの中でのみ生産されるものだから、勝手に「量産」してはならないものだ。それを「大量生産」「大量販売」の流通システムの中で、生産・消費することに「過ち」があると思えてならない。一本の「日戻りガツオ」を食べながら考えた。
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市場日記:横浜中央卸売り市場へ買出し

2010年10月17日 | 浜どんどの市場日記
 毎週週末の金・土は、魚の買出しに行く。これから一週間分の魚の調達が目的である。通い始めておおよそ20年になる。
横浜中央卸売り市場は、いわば横浜の築地市場とも言える市場である。築地と比べて規模は小さいが、7,80店の仲卸店があり、魚好きにとっては格好の散策場所でもある。

 家族二人きりの食材調達であるから、買う魚の量は知れたものであるが、このごろは知り合いの分2~3世帯分も一緒に買うので、少しはまとまった量にはなる。一度に5kgくらい買うこともあるから、売る方もそれなりの対応をしてくれて仕入れ気分も味わえる。

 求める魚の選定要件は、超新鮮であること、品質が良いことが必要要件であり、その選定基準が年々高くなりつつある。その基準に従えば当然、輸入・養殖・冷凍ものは買わない。贅沢かも知れないが、それでなければ魚本来の美味さ・よさが味わえない。さもなければスーパーでこと足りる。

 その朝は、6時過ぎ頃いそいそと出かける。市場は家から12,3分のところにあるからだいたい6時半頃に着く。その時刻、夏は良いが冬は暗くて寒いからこたえるが、魚の顔を見る楽しみがあるから苦にはならない。生活のリズムとなっている。

 今朝は感動の初対面があった。黄色いストタイプをまとった「たかのはだい」である。名前は知ってはいたが、ついぞ市場では見かけたことがない。聞けば、食味のくせがあって市場性がなく、獲れても出荷されないのだそうだ。こういう初対面の魚くんには、仁義とした買うことにしてる。

【10月16日、今日の収獲:大漁】
 たかのはだい
三浦:松輪産、2尾:1.7kg。生で食べるには、磯臭いかも知れないとの話ではあったが、懸念はなかった。
鎧のような硬いウロコで覆われており、引き剥がすのに苦労したが、身はこりこりとした歯ごたえがあり、握って夕食とした。

 かつお
横須賀:長井漁港、1尾:3.7kg、引き縄。戻りガツオの身質ではなく、ねっとりとして赤みの鮮やかな、さわやかな味わいだった。
同じく、握って食べる。残りは、角煮とナマリ節にする予定。

 このはか、小ムツ1尾、東京湾の釣りアジ3尾を、懇意なお店から進呈にあずかりあり難く頂戴する。これも濁った。

 さんま
宮城県:女川産、21尾/4kg。これもかねてから欲しいと思っていたものを、懇意なお店から進呈されあり難くいただく。
これは、全量「サンマの紫蘇煮」にした。というより、ただいま翌午前1時30分ことこと煮ているところ。

 ***写真が都合でアップが出来ないが、近々アップの予定***

 という次第で、大変ハードな一日を過ごす。
産地:漁獲方法の確認は、よい品質の魚を得る最良の手段であり、その習慣をつけている。

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