Manabus Column

路地裏から尾根道を行く

佐世保へ

2012-10-24 | Weblog

長崎から右手に大村湾を見て北上し、佐世保へ向かった。

大村湾は実に穏やかで美しく、まあ湾なわけだから一応は海である。

汽水域なのかどうか分からないがスズキやチヌが釣れそうだが、長崎から佐世保までの道のりは結構あるので一般道をひたすら走る。

佐世保と言えば、個人的に村上龍の『愛と幻想のファシズム』を思い出してしまい、どうもそう言ったアンダーグラウンド的イメージが僕の中ではあるみたいだ。

ここも造船や基地の街なので、昔の旧海軍の名残が至る所にあるのだ。

 

 

スカイツリーの約半分の高さの3本の塔が有るこの場所は針尾送信所と言い、塔としては日本で最も古くそしてもっとも高いそうだ。

3本を繋ぎ合わせればスカイツリーの高さを軽く超えてしまうだろう。

因みに真珠湾攻撃をする際に「ニイタカヤマノボレ」の信号を送った所は千葉の船橋だそうだ。

 

佐世保の繁華街には、やはりアメリカ海軍さん達も見受けられ、あごだしで有名なラーメン屋には軍人達が並んでいた。

あまり見かけない光景だったのでちょっと気になったラーメン屋だった。

 

 

さて、その日の宿はどうも山の上にあるらしい。

ナビゲーションを頼りに走っていると、何と間違ってアレヨアレヨと言う間に高速道路に乗ってしまった。

出口は2キロ先と有り何とも自己嫌悪に陥ったが、何故か料金所が無かった。

長いトンネルを抜けまるっきり分からない場所に出てしまい、仕方無いので今来た高速道路みたいなバイパス道を戻ったのだが、有料になるのはそのもう1つ先の区間からとの事だった。

全くとんだ時間の無駄だったし、一体全体どうなってんだと思ってしまうが、まあ無事元の場所に戻れて良かった。

それからまたナビゲーションを頼りに真っ暗になった山道を登っていく。

 

今夜の宿はどうも山の上らしく、何時になっても目的地に近付かず、次第に建物も無くなり真っ暗闇になり殆ど文字通り山道になってしまった。

このまま行くと、「いらっしゃいまし~ヒッヒッヒ」と山姥が住んでる山小屋が出てきそうな雰囲気だった。

これはもしかして目的地を設定するのを間違えたのか!?と一瞬動揺してしまったが、宿はやはり標高600メーターの山の頂上にあった。

山姥のイメージから一変して、そこは南国風でボサノバでも掛っていそうな感じのホテルだったし、そこからの佐世保の夜景はさすがに高さが有り圧巻だった。

 

朝になって気付いたがさすがは佐世保と言う土地柄か、ホテルの近くには高射砲跡が有った。

大戦中はこの山から砲撃していたのだろうと想像がつくが、敵機の高度があまりにも高すぎた為に当てることすらできなかったのだろうか。

 

 

 

 

 結局、大村湾を一周する形で長崎の旅を終えたのだった。

食べたかったあごだしラーメンを食べそこなってしまったので、空港近くのエレナというスーパーでおみやげとして買って帰った。

 


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