日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

疲れて、眠くて…

2013-01-06 21:43:43 | Fate系
いや、ね。今年初めのあのイベントに。
比較的早くに入れましたが、列の中ですごいものを見た。
ちょ、おとーさーん!赤ちゃん、赤ちゃん抱っこ紐でくっつけたまま入場しちゃうのー!?
ええ、夫婦揃ってですかー?ご実家に預けるとか・・・駄目なんですか?
赤ちゃんも大変だと思う。いや、マジで。
前の続き的な聖戦ですー。


ここ最近、色々出かけたりして疲れました。
あー、肩こった。朝風呂行ったりしてリフレッシュしてるんだけどなー。
正月入ってから顎の間接がおかしいんだけど、もしかしたら肩凝りってこれが原因?


Fate/Zero。
【さぁこれからの】~の続き。現実はそう甘くは無いという話です。
長いので分けます。


世界はいかに幻想を咬み砕くのか


地面に叩き付けられた体が痛い。
肺に溜まった酸素が気管に詰まる錯覚。
「ふん、雑種が」
降ってくるのは限りなく冷たく傲慢な声。
男は生理的な涙で滲んだ視界を懸命に上へと向けた。
見下ろすのは二人の男。
正面に痩せたパーカー姿の間桐雁夜。
己の横、正確には倒れた身体を踏みつけている最古の王ギルガメッシュ。
どういうことだ!?
男は混乱した。
近所ということもあり間桐家を見張っていた男は、夕方近く一人ふらふらと屋敷を出た雁夜の後を追い、人気のない路地裏でしめたとばかりに隠し持っていたナイフで襲い掛かった。
正史通りの弱った身体では、抵抗することも出来ないだろう。
そして間桐雁夜の命を奪うはずだったのに!
「まさか本当に引っかかるなんて…」
呆れた様子で溜息をつく雁夜に、男は自分が嵌められたのだと悟った。
一体どう言うことだ!? 自分の襲撃が読まれていた?! そんなはずはない、間桐雁夜は素人同然の人間!!
相手が魔術師ならば警戒するだろうが、こちらはまったくの一般人。警戒なんてされるわけないのに!!
「度し難いな。下等な雑種はやはり考えることも下等か」
「はは。うーん、ここはあの台詞言っとくべき?
俺のサーヴァントは最強なんだ!!」
おどけたようにポーズを決める雁夜に、ギルガメッシュは当たり前だと胸を張る。
「ふ、当然であろう!! もっと我を崇め奉ってもよいのだぞ?」
「あははー。それじゃ晩御飯はギルの好きなもの作ってやるよ」
「む、では我はふわとろ卵のオムライスを所望する! もちろんデミグラスソースをかけるのだぞ?」
「それ今日のTVで見た奴だな? 了解。楽しみにしてろよー?」
仲良さ気なその会話。
ただ一人愕然としたのは男。
正史との違いに嫌な汗が止まらない。
アーチャーが間桐雁夜のサーヴァント? では、バーサーカーは一体何処に? ……まさか!?
思い立った可能性。青褪めた男の気など知らず、主従は猫の様に笑いあった。

六代続いた魔術師の家柄。その当主である彼女はそれまでの驕り全てを薙ぎ払われて、顔面を蒼白に変えた。
停止されてしまった聖杯戦争について詳しいことを聞きたいと、遠坂家当主遠坂時臣との面会を願い出、それは容易く叶えられ。邸宅の中に易々と通されて、彼女は人知れずにんまりと笑う。
応接室のソファ、ゆったりと腰掛け本題に入る前にサーヴァントについて尋ねてみた。魔術師である自分が最上級の使い魔であるサーヴァントに興味を持ってもなんら不思議ない。だからこそこの質問は不自然ではない。
返されたのは曖昧な笑み。
それが答えだろう。
遠坂時臣の傍には、やはりアーチャーはいないと判断を下しほくそ笑む。
予想通りだ、これならいける。
彼女は見えないように拳を握り締めた。
本題の聖杯戦争、それについてのいくらかのやり取りが終り、退室の為席を立つ。
これまで、自分の行動に不審な点はない。
基本的に坊ちゃん育ちで世間知らずな遠坂時臣は自分に対して、不信を持ってはいないはずだ。
だから少しでも原作に近付ける為、この日の為に用意した短剣を赤い背中に突き刺そうとして――絢爛な炎に阻まれた!
だが、耐火耐熱に特化した魔術礼装を身に着けている。
構わずに刃を突き刺さんと男に向かい、その眼前で彼女の体は吹き飛ばされる。
壁にぶち当たった背中が痛い。
血の混じる咳きが喉から漏れる。彼女の前、遠坂時臣を背に庇うように立つのは黒い甲冑――バーサーカー。
「何で…?」
「ああ、君はサーヴァントを見たがっていたね。
紹介しよう、私のサーヴァントバーサーカーだ」
掠れる彼女の呟き。
優雅な仕草で手を広げ、時臣は笑う。
「さて、覚悟してもらおうかな?」
優しさすら感じるそれに、女は目の前が真っ暗になった。

――だれかたすけて…!!
■■士郎は腕を縛られ、口を封じられ涙を滲ませた目で睨んだ。
いつもと変わらぬ夕食だった。
父がいて母がいて姉がいて。そして士郎がいた。
夕飯の席、今日あったことを楽しく話しながら目の前のエビフライを頬張っていたらチャイムが鳴った。
こんな時間に誰だろうと父が席を立ちかけ。
――見知らぬ他人が踏み込んできた。
彼らの行動はとても素早く、父も母も姉も魔法の様に眠らされ手足を縛られその場に転がされた。
士郎だけが意識を保ち、踏み込んできた者の一人に抱えられている。
「いやぁ~ん、ショウニーまじショタウニー!! かーわーいーいー!!」
女は士郎をぎゅっと抱えたままそれは嬉しそうに同じ言葉を繰り返す。
他のメンバーはそれに苦笑しつつ偶に嗜め、部屋にガソリンを撒いている。
「それくらいにしとけよー。つか、お前も手伝え」
「え~。だって、ショタウニー可愛いんだもん! それに私はショタウニーが逃げない様に見張ってるのー」
仲間の声に楽しげに返す女。
その笑顔にぞっとした。
いくら幼いとはいえ、士郎は彼らがナニをするつもりなのか理解している。
これから士郎の家族を■そうというのに、笑っているのだ!!
――助けて、誰か助けて!!
ぼろぼろと雫を零し、がたがた震える子供の身体をぎゅうぅっと女は抱きしめて。
その赤い髪をそれは優しく撫で、どこか陶酔した声音で言い聞かせるように呟く。
「大丈夫よ、ちょっと辛いかもしれないけどこれから士郎君はすっごく幸せになるからねぇ。だから平気よぉ」
うっとりとしたその顔付きに、ますます背筋が凍る。
子供の様子に欠片も気付く気配の無い女はなにやら楽しそうに呟いてた。
これまでのみんなはしっぱいしたけどわたしたちはへいき、こんどこせいこうさせる。だってこれはしろうくんのため!きっとあやらだってがいやだってゆるしてくれるしわかってくれる。しろうくんだってそうだよねー?すないぱーもこーんなかわいいこがむすこになるんだからうれしいにきまってる。ね、しろうくんもうれしいでしょ?
陶酔した双眸は虚空を捕らえ、士郎はますます女に対して恐怖を募らせた。
全ての用意が終わったのか、他の連中も士郎の元へとやって来る。
口々にごじだのはらぺこおうだのせいぎのみかただのと言うけれど、その言葉は耳に入っても理解に至ることはない。
絶望に気を失いそうになる直前、強く鋭く、そして優しい声が届いた。
「悪いけど、君たちの思い通りにはさせないよ…」

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