余計な事を考えます。いつも、常に!
無心て、どういう状態を言うんですか? 教えて下さい!!
本日はオリジナル。葉月の何かな小話。
一応シリアスな設定はあるんです。
あんまりにアレなので書きませんが(苦笑)。
とくに葉月なんて無敵超人と化してるので、ねぇ……。
なおん…
足元で、弱弱しく鳴いた黒猫。
「鷹野? どうしたの、蒼緋ちゃんに何かあったの!?」
葉月の問いに、鷹野と呼ばれた猫は訴えるように数度鳴く。
「……そう、わかったわ。案内して!」
言うなり走り出した鷹野の後を追う葉月と武人。
武人に猫の言葉はわからないが、それでも親友の様子からしてただ事ではないと判断できる。
走り続けて辿り着くのは、木々の茂る公園。
周囲から視界を遮るような緑が醸し出すのは癒しではなく、不吉な重圧。
葉月は、迷うことなく手に提げていた細長い袋から日本刀を取り出した。
豪奢な細工の施された鞘から抜き放たれる、白銀の刃。
咆哮を放つ虎が掘り込まれたその刀の銘は――白虎。
「はぁ!!」
気迫とともに一閃。
一瞬にして弾け飛ぶ重圧。
武人は、何かが開いたと感じた。
「行くわよ」
抜き身の日本刀を提げたまま、迷う事無く駆け出す葉月。
ここまでくれば鷹野の先導がなくても、葉月には彼女の居場所がわかる。
そもそも公園に張られた結界のせいで、感知できなかっただけなのだ。
真っ直ぐに目指すのは公園の中央、広場として使われている場所。
果たしてそこに、蒼緋はいた。
得体の知れない異形に追い詰められて。
「蒼緋ちゃん!!」
「葉月さん、先輩?!」
悲鳴のように名を呼ぶ葉月、気付いた蒼緋の顔に浮かぶ安堵。
「蒼緋ちゃんに、近付くんじゃないわよー!!」
怒りのままに助走をつけた飛び回し蹴り。
異形の顔らしき部分にヒットしたのか、苦悶の咆哮。
「武人、蒼緋ちゃんを…!」
「了解」
足に力の入らない蒼緋に肩を貸し、立ち上がらせる。
「大丈夫か?」
「はい。ありがとうございます、先輩」
礼を言い、足元から心配そうに見上げる鷹野にも大丈夫だと微笑みかける。
「そんじゃ、守部は俺が連れてく。お前はそっち任せたぞ」
「とーぜんよ!」
ちゃきり、と。白虎を構え、獰猛に笑う。
「おら、行くぜ」
「は、はい! 葉月さん、気をつけて」
「ありがと☆」
武人に連れられその場を後にする蒼緋。さらにその後をついて行く鷹野。
それをいつもの笑顔で見送って――
「さぁて、あたしのお気に入りに手を出したんだから…覚悟できてんでしょうねぇ?」
己を睨みつける異形に向き直り、にたりと哂う。
タン!
一歩、踏み出し。
斬!!
光一閃! 異形の腕は見事な断面を見せて斬りおとされていた。
オオオォォォォォォォォォン!!
悲鳴か苦悶か。
どちらにせよ、異形の五つの目に宿る光は葉月に対する怒りで溢れている。
けれど、それ以上に葉月の方が怒っているのだ。
彼女は、己が気に入っているものに他の誰かが害を加える事を赦さない。
にこりと哂う。
天使のように女神のように。
これ以上ないほどの至高のように。
「言ったでしょ? 覚悟はできてんのかって。ただじゃ済まさないわよ?
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺す。
そう簡単に死に尽くせると――思うなよ?」
言って浮かべた笑みは深く歪んだものだった。
そして二度、白めく刃が揮われる。
「……あー、あいつ切れてるな、ありゃー」
「あの、どうかしましたか先輩?」
「ん? なんでもねーよ」
「そ、そうですか。葉月さん、大丈夫でしょうか?」
「平気だろ、あいつ強いし。お前は自分の心配してろ。なぁ鷹野」
「にゃおん」
「は、はぁ。ごめんなさい」
真実はとても厄介で。時に闇に葬った方が幸せになれるものなのです!
無心て、どういう状態を言うんですか? 教えて下さい!!
本日はオリジナル。葉月の何かな小話。
一応シリアスな設定はあるんです。
あんまりにアレなので書きませんが(苦笑)。
とくに葉月なんて無敵超人と化してるので、ねぇ……。
なおん…
足元で、弱弱しく鳴いた黒猫。
「鷹野? どうしたの、蒼緋ちゃんに何かあったの!?」
葉月の問いに、鷹野と呼ばれた猫は訴えるように数度鳴く。
「……そう、わかったわ。案内して!」
言うなり走り出した鷹野の後を追う葉月と武人。
武人に猫の言葉はわからないが、それでも親友の様子からしてただ事ではないと判断できる。
走り続けて辿り着くのは、木々の茂る公園。
周囲から視界を遮るような緑が醸し出すのは癒しではなく、不吉な重圧。
葉月は、迷うことなく手に提げていた細長い袋から日本刀を取り出した。
豪奢な細工の施された鞘から抜き放たれる、白銀の刃。
咆哮を放つ虎が掘り込まれたその刀の銘は――白虎。
「はぁ!!」
気迫とともに一閃。
一瞬にして弾け飛ぶ重圧。
武人は、何かが開いたと感じた。
「行くわよ」
抜き身の日本刀を提げたまま、迷う事無く駆け出す葉月。
ここまでくれば鷹野の先導がなくても、葉月には彼女の居場所がわかる。
そもそも公園に張られた結界のせいで、感知できなかっただけなのだ。
真っ直ぐに目指すのは公園の中央、広場として使われている場所。
果たしてそこに、蒼緋はいた。
得体の知れない異形に追い詰められて。
「蒼緋ちゃん!!」
「葉月さん、先輩?!」
悲鳴のように名を呼ぶ葉月、気付いた蒼緋の顔に浮かぶ安堵。
「蒼緋ちゃんに、近付くんじゃないわよー!!」
怒りのままに助走をつけた飛び回し蹴り。
異形の顔らしき部分にヒットしたのか、苦悶の咆哮。
「武人、蒼緋ちゃんを…!」
「了解」
足に力の入らない蒼緋に肩を貸し、立ち上がらせる。
「大丈夫か?」
「はい。ありがとうございます、先輩」
礼を言い、足元から心配そうに見上げる鷹野にも大丈夫だと微笑みかける。
「そんじゃ、守部は俺が連れてく。お前はそっち任せたぞ」
「とーぜんよ!」
ちゃきり、と。白虎を構え、獰猛に笑う。
「おら、行くぜ」
「は、はい! 葉月さん、気をつけて」
「ありがと☆」
武人に連れられその場を後にする蒼緋。さらにその後をついて行く鷹野。
それをいつもの笑顔で見送って――
「さぁて、あたしのお気に入りに手を出したんだから…覚悟できてんでしょうねぇ?」
己を睨みつける異形に向き直り、にたりと哂う。
タン!
一歩、踏み出し。
斬!!
光一閃! 異形の腕は見事な断面を見せて斬りおとされていた。
オオオォォォォォォォォォン!!
悲鳴か苦悶か。
どちらにせよ、異形の五つの目に宿る光は葉月に対する怒りで溢れている。
けれど、それ以上に葉月の方が怒っているのだ。
彼女は、己が気に入っているものに他の誰かが害を加える事を赦さない。
にこりと哂う。
天使のように女神のように。
これ以上ないほどの至高のように。
「言ったでしょ? 覚悟はできてんのかって。ただじゃ済まさないわよ?
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺す。
そう簡単に死に尽くせると――思うなよ?」
言って浮かべた笑みは深く歪んだものだった。
そして二度、白めく刃が揮われる。
「……あー、あいつ切れてるな、ありゃー」
「あの、どうかしましたか先輩?」
「ん? なんでもねーよ」
「そ、そうですか。葉月さん、大丈夫でしょうか?」
「平気だろ、あいつ強いし。お前は自分の心配してろ。なぁ鷹野」
「にゃおん」
「は、はぁ。ごめんなさい」
真実はとても厄介で。時に闇に葬った方が幸せになれるものなのです!
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