日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

また天気予報が当たらない…

2022-04-03 19:33:50 | オリジナル
明日の天気は少しだけ雨が降るよ!→現実、一日中雨だよ!雨脚も強いぜ!!
最近の雨が降るとき、一日中降るのなんで?
はい、オリジナル~!!

また寒くなったのでストーブを仕舞えないのよ。
灯油、買うべきか否か…。

オリジナル。
果月→大財閥の一応後継ぎの立場にいる。現会長は祖父(葉月の父)。庶民と人外の感覚が入り混じってる。割と頭がおかしい。
百花→神経はナイロンザイル。メンタルはオルハリコン。心臓はなめし革で出来ている。常識のない奴に囲まれて育った凡人()。

自分で何とかしなければ親が出てきた。
それはそれで地獄。

暗闇にて殺意を

くすん。
粗末な椅子に縛り付けられて、果月は小さく鼻をすすった。
「ごめんね、もかちゃん…」
普段溌溂としている果月には似合わない、沈んだ声だ。
「大丈夫だよ、気にしないで!」
逆に、百花は明るく言う。
大事な幼馴染を心配させまいという演技では無い。
百花は本心から平気だと笑う。
それでも果月の憂いた表情は変わらない。
ここは古い工場跡。とっくに廃墟になった場所。
壁にも残された機械類にもくすんだインクで落書きがされている。
椅子に縛り付けられた二人の横にはランドセルが転がっていた。
この状態を見て、自らの意志でこうなっていると思う者はいないだろう。
誘拐だった。
小学校からの帰り道。
隣を通り過ぎる車。伸びる腕。掴まれた体。とっさに果月にしがみついた百花。
狙いは果月だけであったのだろう。
巻き込まれたのは百花の優しさと強さだ。
二人から離れた場所で落ち着きなく騒ぐのは誘拐犯たちだ。
会話の内容から察するにあからさまに素人。
何せ果月を狙った理由が、豪邸から出てきたのを見たという単純なものなのだから。
おそらくある程度の手順は決めていたのだろうが、誘拐してからの手順が悪い。
くっついてきた百花の扱いすら意見がまとまらない。
結果が、二人そろって椅子に縛り付けて放置である。
馬鹿だ。
果月は思った。
度胸も知恵もない連中が軽い気持ちで犯罪に手を染めるな。
滑稽さすら感じるし、見世物にでもすれば笑いも取れるだろう。
笑いの種類は失笑一択だが。
被害にあったのが果月一人であれば、あるいはまぁ許してやったかもしれない。適当に殴りはしたが。
が、百花を巻き込んだ。それは許せない。許してはいけない。
百花は普通の女の子なのだ。
果月と違って、ごく普通の、可愛らしい、守らねばならない、守られるべき、女の子だ。
それを、それを―—。
ずばり、と。
果月を拘束していた、どこかで購入したらしい真新しいロープが切れる。
「もかちゃんは隠れててね?」
隣の百花の拘束を解いてやりながら、言った。
「分かった。でも、無理しちゃだめだよ?」
「うん、大丈夫」
うなづいて、そっと足音を殺し距離をとる百花の賢明さに小さく笑う。
こういうとき、彼女は余計なことを言わないし聞かない。
それは、果月にとって救いであった。
とん、と。
軽く床を蹴るだけで果月の体は二メートルはある機械の上に。
誘拐犯たちはまだこちらの動きに気付かない。
すっと、目を細める。
ばき。小さく、何かが軋む音が聞こえた。
ばき…ぱきん……ぱき…ばきん……ぱきぱきん…。
「なんだ?」
一人が声を上げた。
きょろりと周囲を見回して、やっと果月たちがいないことに気付く。
だが、遅い。
暗闇の中、冷たく燃えるアメジストが輝いた。


すべてを教えてあげましょう。大丈夫、知った頃にはもういない!!

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