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「踏み字」で自白強要、鹿児島県警元警部補に有罪判決

2008-03-18 16:42:09 | 個人日記
鹿児島県議選を巡る買収無罪事件(志布志事件)の関連捜査で、取り調べ中に親族の名前を書いた紙を踏ませて自白を強要したとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた元鹿児島県警警部補、浜田隆広被告(45)の判決公判が18日、福岡地裁で開かれた。

 林秀文裁判長は懲役10月、執行猶予3年(求刑・懲役10月)を言い渡した。

 起訴状などによると、浜田被告は2003年4月16日、県議選旧曽於(そお)郡区で有権者にビールや焼酎を配った疑いがあるとして、同県志布志市のホテル経営川畑幸夫さん(62)を志布志署で事情聴取。川畑さんが供述を拒んだため、A4判3枚の紙に「お前をこんな人間に育てた覚えはない(父親の名)」などと親族からの説得に見立てた文章を書き、川畑さんの両足首をつかんで1回踏ませるなどして精神的苦痛を与えた。
 検察側は「肉親に対する愛情につけ込んで紙を無理やり土足で踏ませて、精神的な苦痛を与えたもので陵虐行為に当たる。取り調べ行為として到底許されず、警察全体の信用失墜につながる」と主張。

 これに対し、被告弁護側は「踏み字はわずか1回で、暴行と呼べる強力な有形力の行使ではない。精神的、肉体的にはずかしめを与えたとも言えず、陵虐行為にも当たらない」と無罪を主張した。

 一方、川畑さんは「10回ぐらい踏まされた」と証言するなど、起訴事実と異なる被害を訴えた。

 川畑さんは03年7月、買収事件に絡み公選法違反容疑で逮捕されたが、処分保留で釈放され、同12月に不起訴となった。

 踏み字については昨年1月、浜田被告を鹿児島地検に告訴。「客観的に捜査するのが妥当」として福岡高検に移送された。浜田被告は同8月に依願退職し、鹿児島市から福岡市に転居。同9月、福岡地裁に在宅起訴された。

 川畑さんが県に慰謝料を求めた民事訴訟では、同1月、鹿児島地裁が「取り調べ手法は常軌を逸する」として少なくとも3回の踏み字を認定、県に60万円の賠償を命じた。県は控訴を断念。浜田被告は賠償金のうち50万円を負担した。