みーばぁ整体室より: 体の謎とバトルの日々

みーばぁ整体室の現場では、病気や痛みや体の謎を解きつつ施術が進みます。謎が解けると施術も上手くいく。それが楽しいの。

S君 ③:S君に聴覚変化?=ママのことばを繰り返して言う

2019-08-15 | 筋ジストロフィー 難病

S君のバア(祖母)から ショートメッセージが届きました。
                                         (8月9日)
「こんばんは。夜遅くすみません。
昨日はありがとうございました。
S、凄いです。
ガラガラうがいが、初めて出来ました!
ママが言ったことを、繰り返し言えるようになっています。
随分、変わってきてます。
ありがとうございます」

〜〜 以上のような バアからのメッセージでした。〜〜


みーばぁがメールの内容で 注目したのは、
「ママが言ったことを、繰り返し言えるように
 なっています」

という一文でした。・・この一文は、
<S君は、ママが言ったことを聞き取ることが出来るようになった>ことを意味すると解釈したからです。
  _______________________

ことばを話すことが出来ない人の中には、
ことばを話すという発声の問題より以前に、
言葉が聞き取れない、ことばが不明瞭で認識できない、という
聴覚の問題が隠れていることがあります。
音は聞こえても、ことばが聞き取れない、ことばを認識できないという聴覚障害をもっているとすれば、その人はことばを話す(操る、使う)ことは苦手で至難でしょう。

みーばぁは、
S君には 聴覚に問題があって
打音は聞こえても、発声音(話しことば)をクリアに聞き取ることが出来ないという聴覚の持ち主であるかもしれない、と考えていました。
だとすれば、対象となる物や人の名前を発声しても、S君の脳には 漠然とした音声として反響しているに過ぎない、と推測されます。
〜〜〜たとえば、湯のみ茶碗の縁を口に当てて言葉をカップに向かって言ってみて下さい。どんなふうに聞こえますか?・・名前が聞き取れますか?

聴覚に問題があるS君に、物についている名前の違いを繰り返し教えても、S君の聴覚は 名前(発声)の違いを明晰に区別認識できないのではないか、だからことばや名前が覚えられないのではないか、とみーばぁは考えていたのでした。

バア(祖母)の報告の一文、
ママが言ったことを、繰り返し言えるようになっています。
という S君の変化は、とりもなおさず、
聴覚が改善して、S君はママの言ったことが、今までよりクリアに聞こえるようになり、脳で認識するようになったことの証でしょう
S君にとって、ママの口から発せられることばはとても新鮮で、そのためママのことばを繰り返して言うという行動変化が S君に現れた、とみーばぁは考え、この一文に注目したのでした。
       _____________

8月9日に来たバア(祖母)のショートメール。
その内容は、前日の8月8日の施術による効果と思われます。

8月8日に行った施術の主なものは、頭蓋支持ワークというテクニックですが、そのテクニックから思わぬサプライズが現れたようです。
・・その経緯について記します。


****7月20日 **********<前回のブログ参照>********************

  眠り込んだS君を施術したのは、先月の7月20日でした。
  いつもは S君は施術を嫌がって、みーばぁの手を払いのけよう
  とするのです が、その日はぐっすり眠りこけていたので、
  頭の施術=頭蓋支持ワーク=というテクニックを行うことが
  出来ました。
  このテクニックの直後、S君の姿勢や行動にサプライズ(大き
  な変化)が現れ、これにつては前のブログに書きました。
  
  施術の効果は、その直後にも現れますが、通常は施術から3日
  過ぎた頃から着々と変化が進行し、その後、気がつくと新しい
  機能的改善が見られるようになります。
  S君のバア(祖母)からは、
  「Sが話すことばが、スゴく変わった」との報告を受けていた
  ので、どんなふうに変わったのか、S君に会うのが楽しみ!
  でした。



**** 8月8日 ********************************************

8月8日は、S君の次の施術の日でした。
ドアーが開いて、施術室に足を踏み入れたS 君の口から
「〜*〜+〜」という声。・・・??
S 君のバア(祖母)が、通訳してくれました。
「今、『センセイ』ってS が言いましたよ」と。
・・う〜む。私には、センセイという言葉には聞こえなかった・・。

〜〜S君の口から出ることばは、期待していたより不明瞭でした。
 
ちょっとガッカリしたのですが、
S君は、前回までには見られなかった変化がありました。

その1は、
施術室に入って来るなり、S君はベッドに這い上がり、
横向きに寝ころがって 「やって」と言い
「ここ、ここ」と言って、自分の頭を触り、みーばぁに笑顔を向けたことです。
〜〜エエッ?「頭の施術をしろ」っていうことなの?
〜〜施術嫌いのS君、近寄った途端、逃げ出したりしないかな〜〜。

その2は、
S君に仰向けになってもらって、頭の施術を始めたのですが、
いつもなら、みーばぁが手を触れるだけで、嫌がって、その手を払い除けていたS君だったのに、
みーばぁの手を、全く拒否せず、
それどころか、ニコニコと笑いかけるような顔をして、
みーばぁが話しかけると、その内容が分るかのように、
「うんうん」と頷いたりするのです。
------この豹変ぶり!は、いったい 何んぞ ?
           なぜだか、分かりません。不思議でした。

スクリーンショット 2019-08-14 22.07.44


S君の後頭部への頭蓋支持ワークという施術の様子。

みーばぁが話しかけると、ニコニコと笑顔で応える S君。

目の表情が豊かになっています。

<動画を見る>



そんな具合で、
8月8日の施術は、いつもより順調に進みました。
前回は、S君の頭の左右の動きの抑圧をとる施術が中心でしたが、
今回は、さらに頭の前後・上下方向への可動の抑圧をとる施術へと進むことが出来ました。


施術後、
はめ込み 形合わせの玩具をS君に差し出して、S君の様子を見ると、
形を見ながら、なんとかはめ込もうと務める様子が覗われました。
これまでは、やたらギューギューと押し込むだけだったのに・・。

スクリーンショット 2019-08-14 22.33.31







はめ込み・形合わせの玩具。

うまく はめ込むことが出来ました。
拍手!







S君の知的障害について、みーばぁは、
S君は、首から後頭に向かう頚筋群に異常な硬縮や歪みがあり、
その異常によって、S君の脳への情報ルートが阻害され、脳の正常な発達が損なわれている状況があるのではないかという危惧がありました。もし頭と頚を結ぶ頚筋群が改善できれば、脳への情報ルートが改善される可能性があるのではないか?という期待をもっていました。
  
S君の後頚筋群を探ってみると、案の定、S君の後頭部下の頚筋群の奥まったところに、幾つかの異常な歪みや拘縮があることが分かり、それが頚から頭蓋への方向性を損なっている状況であることが感知されました。そこで歪んだまま硬縮している頚筋の方向性を是正しつつ可動性をつくるというテクニックを慎重に進めました。
                   ( 7/20, 8/8 )

*****8月9日*******************************

8/8のテクニックは、S君の知的障害に好ましい効果をもたらすだろうという期待はありましたが、しかしながら
その結果として、
8月9日の夜、S君のバア(祖母)から
こんばんは。夜遅くすみません。
昨日はありがとうございました。
S、凄いです。
ガラガラうがいが、初めて出来ました!
ママが言ったことを、繰り返し言えるようになっています。
随分、変わってきてます。
というショートメールでの報告が来たというわけです。

みーばぁは、Sに現れた効果は「S君の聴覚改善」によるもの大、と考えていますが、果たしてこの考えは正解でしょうか?・・早合点の誤りかもしれませんね〜。


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