12月24日の誕生花には、
ノースポール・ヤドリギ・クリスマスベゴニア・ヒイラギ・カトレヤ・クリスマスローズ・サンダーソニア・ジンチョウゲ(白)・セージ・ノースポール・ビオラ(白)・モミがある。
今回はその中でクリスマスローズにスポットを当てて誕生花や花言葉について調べてみたいと思う。
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クリスマスローズ、クリスマスにふさわしい花は12月25日の誕生花

ヘレボルスはギリシャ語の「食べると死ぬ」を意味し、ニゲルは「黒い」を意味する。
クリスマスローズは毒草が多いキンポウゲ科の植物であること、根が黒いことが由来している。
別名はレンテンローズ
英名はChristmas rose
原産はヨーロッパ・中央アジア
花言葉は、
「私の不安を和らげて」
「慰め」
「ともに楽しむ」
「追憶」
「中傷」
「悪評」
「いさめ」
「発狂」
「スキャンダル」
シンボルは、
「純粋」
「慈悲」
「救済」
裏シンボルは、
「死」
「中傷」
考察
クリスマスローズは原産にヨーロッパも含まれていることから古来より誕生花として取り上げられていてもおかしくない。
ただ、手持ちの書籍ではギリシャ・ローマ神話には登場していない。※1
その割には古代ギリシャ・ローマでは花や葉を煎じたお茶は頭脳を明晰にすると信じられていて重宝されていたことがうかがえる。
またヒポクラテス(紀元前460年頃から紀元前370年頃)はヘレボラス(ヘレボルス)という名で呼び薬草に用いられていたという。
根に強い毒があり、花にも毒性があるが手持ちの書籍では花の方は神経質になるほどではないと記されている。
神話としては主にキリスト教に関係したものが多い。
クリスマスの季節は花が少ない。
にも関わらずクリスマスローズは寒い雪の中でも咲きクリスマスを祝うかのよう。
(※2:神話について考察の最後の方に紹介)
そんなたたずまいがキリスト教の神話として使われた由縁だと思われる。
<シンボル>
「純粋」
紫色をおびた神秘的な色合いの白い花を咲かせることが由来。
「慈悲」
アダムとイブ(エバ)の話しに由縁がある。
禁断の実を食べたため楽園を追われたアダムとイブ。
その季節は花が咲かない冬。
花一つ愛でることができないアダムとイブ。
憐れんだ天使が彼らに花をあげたいと神に願い出た。
絶望の中でも生きる喜びになるだろうからと。
そのときにクリスマスローズが地上で花咲くことになった。
以来「慈悲」のシンボルとなった。
「救済」
花がうつむいて咲き、
「私の心配を救ってください」
という願いをかなえる花とされたことが由来。
<裏シンボル>
根に毒があることが「死」や「中傷」をよんだ。
[まとめ]
個人的には花が少ない時期にも咲いていてくれるクリスマスローズは嬉しい存在。
草丈が30cmから60cmと低く、うつむいて咲く種類が多いため写真に納めるには苦労する。
かなりしゃがみこんでシベにピントを合わせる必要がある。
その苦労があるため上手く撮れればうつむいた花姿が控えめをイメージさせ花姿として美しい。
裏シンボルやマイナスイメージの花言葉が存在するが多くは毒を持つことに由来をしている。
ただ、クリスマスローズに関しては前述の通り花の毒は神経質になるほどではない。
また古くは薬草として用いられてきた。
クリスマスの時期、花が少ない季節に純粋さを示す花は誕生花に加えるにふさわしいと考える。
名前からしても12月24日もしくは12月25日のいずれかが誕生花の日付としてふさわしいと思われる。
※1:古代ギリシャとクリスマスローズ
「クリスマス」はキリストまたはキリスト教が興ってから派生した言葉。
故に早くても紀元1世紀から使われた言葉で紀元前には存在していなかったと思われる。
(「キリスト」は古代イスラエルで預言者・祭司・王が転じて救世主という意味合いを持つ
太古からキリストと言う呼び方は存在していたと思う。
ただ、「キリスト」の呼び名が定着したのはイエス・キリスト=ナザレのイエスが最初ではないかと思われる)
古代ギリシャやローマでの呼び名はヘレボラス。
この名前でギリシャ・ローマ神話を探してみたが見当たらなかった。
もしかするとヒヤシンスの例にある通り、実は違う花として扱われていた可能性もある。
(ヒヤシンスの場合、アイリス・パンジー・ヒエンソウのいずれかだったと考えられている)
ギリシャ・ローマ神話に登場していないかについては引き続き調べてみたい。
<関連記事>
ヒヤシンス、12月3日の誕生花・花言葉を学ぶ
※2:キリスト教の神話
イエス・キリストの誕生日を祝うため羊飼いたちがお祝いを持ち寄って集まった。
ある貧しい少女は花をたむけたいと思い野山をめぐるが雪ばかりで花は見当たらない。
途方に暮れていたら天使が舞い降りてきて雪の下から白い花を探し出してくれた。
その花がクリスマスローズだったという。
誕生花について
誕生花の起源について調べてみるとギリシャ神話やローマ神話にたどり着く。
ギリシャ神話・ローマ神話を元に人々が月日に神が定めた誕生花を当てているようだ。
神に選ばれた日にあてがわれた花と言うことで季節が合っていない事があるのだろう。
また、北半球と南半球では季節が逆なので特に南半球特有の花は北半球では季節の花ではないものが誕生花として当てられている可能性がある。
そして現在ではギリシャ・ローマ時代のヨーロッパに存在しない日本・中国・朝鮮半島の花も登場する。
さらに1492年の新大陸発見までヨーロッパに伝わっていなかったはずの南北アメリカ大陸固有の花も誕生花に名前を連ねている。
これについては誕生花にまつわる書籍を見ると開花時期に合わせて著者自身が選んだ花を誕生花として取り上げているようだ。
花言葉について
花言葉について調べると誕生花と同様にギリシャ神話やローマ神話の影響が強いようだ。
そんなギリシャ神話には悲しく残酷な物語が多い。
その話しは人生を感じさせる。
それも喜怒哀楽の中で言えば「怒」と「哀」に特化し神を擬人化した欲望渦巻く物語
そんな神話にまつわる花言葉が与えられたならマイナスイメージの花言葉が生れてもおかしくない。
また、現在の花言葉の多くに関しては日本で独自に作られたものが多いらしい。
そして元々ギリシャ神話をベースにした誕生花には花言葉と言うよりシンボル(象徴)・裏シンボルと言ったものが存在している。
そのシンボルと裏シンボルが花言葉の元になっているようだ。
「日本の誕生花 by AIグッチー」に向けて
以上の事をふまえてもAIグッチー的に誕生花や花言葉に対する疑問が5つ。
「誕生花なのにミカン・松の様に観葉植物・果実・樹木そのものの時がある」
「同じ花が別の日の誕生花としても取り上げられる」
「マイナスイメージが多い誕生花っていかがなものか?」
「先取りならともかく季節外れの花が誕生花とはいががなものか?」
「昔と比べて今は環境・気候・文化などが違うのだから誕生花も時代に合わせるべきでは?」
誕生花と言うからには花!
同じ花が別の日の誕生花になるのは・・・特別感が減る!
マイナスイメージの花言葉が多い誕生花って微妙!
誕生日に見られない誕生花とは!
誕生日に手に入らない誕生花はいかがなものか!
ギリシャ神話・ローマ神話や先人によって選ばれた誕生花については敬意を表したい。
それを踏まえていつの日かAIグッチーなりの誕生花を紹介できたならと思う今日この頃。
その日のために「都度勉強日々精進」
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カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「誕生花」
カテゴリー 当BLOG カテゴリー 「今週の花・先週の花」
本日 誕生日の方へ おめでとうございます。
また御覧 頂きありがとうございます。
<<<参照図書>>>
「花の神話伝説事典」 八坂書房 C・M・スキナー[著] 垂水雄二・福屋正修[訳]
「花を愉しむ事典」 八坂書房 J・アディソン[著] 樋口康夫・生田省吾[訳]
「花のシンボル事典」 説話社 杉原梨江子[著]
「新装版 誕生花と幸せの花言葉366日」 主婦の友社 徳島康之[監修]
「366日 誕生花の本」 三五館 瀧井康勝[著]
「誕生花事典366日」 角川文庫 植松黎[著]
「誕生花 Birthday Flowers」 保育者 井上恵子[著]
「日々を彩る幸せのダイヤリー 誕生花366の花言葉」 大泉書店 高木誠[監修]
「贈る・楽しむ 誕生花事典・日々を彩る花言葉ダイアリー」 大泉書店 鈴木路子「監修」
「花の神話」 新紀元文庫 秦寛博[編著]
「ギリシャ・ローマ神話 付 インド・北欧神話」 岩波書店 ブルフィンチ[作] 野上弥生子[訳]
「一冊でまるごとわかるギリシャ神話」 大和書房 吉田敦彦[著]
「美しい 花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ」 ナツメ社 二宮康嗣(孝治)[著]
「小さな 花言葉・花図鑑」 自由国民社 宇田川桂子[監修]
「花言葉 花贈り」 池田書店 濱田豊[監修]
「知る 飾る 贈る 花言葉・花事典」 池田書店 高橋秀男[植物監修] 石森康子[原稿作成]
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