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誕生花としてのサクラを学ぶ 後編

2022-04-21 | 探求:誕生花・花言葉

誕生花としての桜を学ぶべく幾つか調べてみたことを紹介。

長いコンテンツになるが今後、誕生花の探究への一助にできればと願っている。

※:投稿に当って関係リンクを除き文中の「サクラ」=染井吉野、「桜」=桜全般を指す。

 

ちなみにサクラが誕生花として名前が登る日付は、

3/28、3/30、4/1、4/2、4/4、4/9、4/10、4/13、4/21の9回。

本日の誕生花の一つもサクラである。

なお品種ごとの誕生花は前回の投稿を参照されたい。

誕生花としてのサクラを学ぶ 前編

 

 

<<目次>>

<誕生花>

<桜について>

<桜の基本情報>

<花見>

ーーーー 以上 前編投稿分 ーーーー

<桜の花言葉とシンボル>

<花言葉・シンボルの考察>

<誕生花としての桜について>

<花言葉について>

<誕生花について今後当ブログでは>

 

[玉縄桜(早咲きの染井吉野)]

 

<<桜の花言葉とシンボル>>

 

桜の花言葉は、

「優雅な女性」「精神の美」「思いを託す」「純潔」

 

品種ごとの花言葉は、

サクラ:「純潔」「優れた美人」

河津桜:「思いを託す」「純潔」

寒桜 :「気まぐれ」「貴方に微笑む」

寒緋桜:「高尚」「心の美」「愛国心」「気まぐれ」

枝垂桜:「優美」

山桜 :「貴方に微笑む」

大島桜:「心の美しさ」「純潔」

八重桜:「豊かな教養」「しとやかさ」

番外 :フランス「私を忘れないで」

 

シンボル

日本:一陽来復・前兆・恋心

西洋:心の美しさ・短命の喜び

 

裏シンボル

日本:潔い死・大和魂

西洋:快楽・やめられない

 

[神奈川県千本桜のサクラ]

 

<<花言葉・シンボルの考察>>

 

<<花言葉>>

詳しくは次の「花言葉」の項で記すが、花言葉の起源は中世ヨーロッパ。

古来から続くシンボルが影響を与えていることは想像に難くない。

そして中世に作られた花言葉にはヨーロッパの宗教観が色濃く反映されている。

また当時に不倫は美徳とされたような文化も由来になっている。

20世紀に入ってから日本や北米で作られた花言葉も多い。

以上から由来については曖昧な要素が多い。

 

ただ桜は一部の例外を除いて日本の花文化。

日本を中心として作られたものが多いことが予想できる。

一方で海外にも桜に対して独自の花言葉があるようだ。

これらは日本から渡来した・寄贈された後にできたものと推察される。

※注記:以下の解説は文献やネットで得られたものに推察を交えてある。

 

「精神美」

桜の枝を折ったことを打ち明けた米国初代大統領ワシントンの逸話による。

ワシントンが生きていた1700年代に桜があったとは考えにくい。

桜が初めて米国に寄贈されたのは1909年のこと。

今ではこの話は伝記作家の創作だったとされている。

ただ奇しくも日本人が桜に抱く感情に近いところが興味深い。

文化が違えど桜を見て思う心は近いものがあるということだろうか。

 

「優雅な女性」・「優れた美人」

桜の持つ女性的な美しさが由来と思われる。

 

「思いを託す」

前編の花見で登場する允恭天皇が由来ではないだろうか。

実らぬ恋を歌に詠んだ切ない思いから生まれたように感じる。

ただこれは京都発祥ではない河津桜の花言葉。

近年になってこの逸話を元に作られたのだろうか。

でないとすると桜が散る様子を重ね合わせた感情が由来だろうか。

 

「純潔」・「高尚」

桜が持つ気高さと純粋性が由来と思われる。

 

「優美」・「豊かな教養」・「しとやかさ」

枝垂や八重の持つ豪華さがイメージと感じる。

 

「気まぐれ」

寒桜と寒緋桜に共通する花言葉。

両桜に共通する要素といえばサクラより早咲きである点。

この早咲きの性質が由来だろうか。

 

「貴方に微笑む」

桜には例外を除いて花柄(軸)がある。

このため高い木においても花は下を向く。

見上げたときに花がこちらを見ていることが由来と考えられる。

 

「愛国心」

寒緋桜の花言葉の一つ。

寒緋桜は台湾や中国南部原産。

日本で生まれたのだとしたら渡来が早かった琉球・九州当たりだろうか。

ただ、この花言葉についてはまったく情報がない。

そのため推察しようがない。

 

フランス「私を忘れないで」

由来は「花びらが散る切ない様子」とされる。

河津桜の「思いを託す」と似たニュアンス。

ただ調べてみると現在のフランスで多いのは八重咲き品種。

そのため河津桜うんぬんと言い難い。

フランス人が抱く桜へのイメージが由来と思われる。

 

 

<<シンボル・裏シンボル>>

シンボルは古代では暗号のようなものだった。

例えば古代エジプトでハス(睡蓮)=永遠の命

蓮の絵が描かれていてもその意味を知らない者にとっては模様・デザイン。

また神話の中に登場するものには意味や思いが込められていた。

有名なところではナルキッソス>水仙=自己愛

宗教が広まり白い花=>純潔

その後は前述の花言葉のところで記した通りである。

以下ではシンボルについて知り得た範囲で紹介する。

 

〈日本〉

日本の花:日本を象徴する花木で国花。

一陽来復:満開の華やかさ

恋心  :允恭天皇が恋い焦がれた皇后の妹に向けた歌が由来

 


〈西欧〉

心の美しさ:

花が女性的で優しさに溢れた表情

短命の喜び:

開花期間が短く高貴な目的のために戦う大義。

魔除け  :

災いから守ってくれる花木。

花びらが5枚の花に共通するシンボル。


《裏シンボル》

〈日本〉

潔い死・大和魂:

明治から昭和初期までの軍国主義に由来。

〈西欧〉

やめられない・秘めた快楽:

西欧でサクラと言えばサクランボを指す。

食べ始めたら止まらない儚い快楽。

 

 

<<シンボル・裏シンボルに対する考察>>

 

<シンボル>

〈日本〉

[日本の花]

日本を象徴する花木で国花。

国花であるサクラは多くの人の心の拠り所と言ってよい花

(中には毛虫が付くので嫌いと言う人を知っているが・・・)

[一陽来復]

満開の華やかさの所以はサクラに花柄(軸)があること。

このお陰様で大多数の花は下を向く。

高い桜の木を見上げても花がこちらを見てくれる親近感。

ちなみに「一陽来復」は悪いことの後に良いことが来るの意。

寒い冬が去って暖かい春が来るを意味する。

[恋心]

天皇に限らずサクラは恋の象徴的存在

現代ではサクラが咲く時期は卒業や新たなスタートの季節。

( 前編 の花見を参照)


〈西欧〉

[心の美しさ]

白や桃色の花が多い桜。

白が持つ純粋性。

桃色が持つ柔らかで優しい風合い。

これらが桜を優しさに溢れた花に押し上げる。

[短命の喜び]

戦争は外交手段の一つ。

ではあるが悲しい出来事であることは紛れもない。

兵士どうしが殺しあい殺したものが英雄になる悲日常。

(悲戦闘員相手・戦闘服(ユニフォーム)を着ずに行う殺傷は殺人に当たる)

開花期間が短いとは言え桜より短命の花は数知れずある。

ただサクラはパッと咲いてサッと散る。

その潔さが大義のために戦う尊い志しを連想させたのだろう。

[魔除け]

災厄から守ってくれる花。

花びらが5枚の花に共通するシンボルで他にもたくさんある花の一つ。

ただ前述の通り桜はこちらを向いてくれる花。

いつも見守っている様な安心感がある。


<裏シンボル>

〈日本〉

[潔い死]・[大和魂]

明治から昭和初期の軍国主義によって命を捧げてきた先人。

特に昭和初期の戦争で理不尽にも世を去った先人。

国花であったが故に戦争を鼓舞する道具として使われた桜が所以。

悲しい出来事だが先人が居てくれたからこその今。

個人的にその尊さと存在してくれた事に敬意を払い感謝したい。

 

〈西欧〉

[やめられない]・[秘めた快楽]

前述の通り欧州でのサクラはサクランボ。

サクランボに限らず果実の食べ過ぎは酸によって体調を崩すことがある。

裏シンボルの「やめられない・快楽」は人の性の象徴

 

[八重桜]

 

<<誕生花としての桜について>>

 

これまで記してきた桜の特徴は潔さ・純粋性・優しさに溢れている。

文句のつけようなく誕生花に取り上げるべき花。

悩ましいのは以前から記している通り、

1)サクラはいつ(特定の日)の誕生花として適当か

2) 桜の種類ごとに特定の誕生花を設定するか。

誕生花の設定は昔から明確な基準はない。

国や地域ごとにあったり花の専門家が独自に設定してきた。

日本以外の国で選ばれた誕生花だと必ず見られる花とは限らない。

であれば日本の先人たちが残してくれた誕生花。

これをベースにするのが適切かと思われる。

さらに誕生花の起源になったであろうギリシャ神話。

欧州の伝説などを織り込む。

(ただし日本で見られる花に限る)

また日々の誕生花の他に月ごとの誕生花を設定する。

 

以上のことから独断と偏見で決めるとしたら、

今のところサクラの誕生花は4月1日

誕生花月は3月が適当だろう

と思われる。

 

[十月桜]

 

<<花言葉について>>

前述までの繰り返しになる部分が多いが、

花言葉を調べると誕生花同様にギリシャ・ローマ神話の影響が強い。

そんなギリシャ神話は悲しく残酷な物語が多い。

でもその神話はまさに人生の喜怒哀楽や欲を表す。

特に「怒」と「哀」に特化し神を擬人化した欲望渦巻く物語

 

また、現在の花言葉の多くに関しては日本で独自に作られたものが多い。

そして神話ベースの誕生花にはシンボル(象徴)が存在している。

断定できないがシンボルが花言葉に影響しているのは間違いなさそうだ。

 

花言葉という言葉が使われ始めたのは中世ヨーロッパ。

原型となったのは現在のトルコを中心に使われていたセラム(※1)

これを誤って認識し英国大使夫人がヨーロッパに広めたのがきっかけ。

 

その花言葉のもつ意味には前述の通りギリシャ・ローマ神話の他にも、

エジプトを始めとした古代文明が様々なものに当てた持つシンボル、

イスラム教・キリスト教・仏教・ヒンズー教などの神話・シンボル、

ヨーロッパでの色や物に対する価値観、

近代に入って南北アメリカ・東アジア文化が融合し現在に至る。

 

※1:セラムは花だけでなく石や紙・動物・衣類と行った全てのものが対象の言葉遊び。

文字ではなく物の呼びの響き(語呂・韻)を当てたもの。

例えばトルコ語で洋梨は「armoude」これをセラムでは同じ韻を踏む「omoude」=希望、

つまり相手に洋梨を示すことは「私に<希望>を下さい」という半ば暗号のようなもの。

そのため置き換える言葉には現在の花言葉のような意味はなかった。

それを英国大使夫人が物に意味をあてがったものと解釈。

特に花に意味をもたせ広まったのが花言葉の原型のようだ。

[八坂書房:花言葉-起源と歴史を探る- 著者:樋口康夫より]

 

[冬桜]

 

<<誕生花について今後当ブログでは>>

繰り返しになるが、

誕生花について調べると花言葉と同様にギリシャ・ローマ神話の影響が強い。

そんなギリシャ神話には悲しく残酷な物語が多い。

その話しが連想させるものは人生。

「怒」と「哀」に特化し神やニンフを擬人化した欲望渦巻く物語

そんな神話にまつわるものならマイナスイメージの花言葉が生れてしかるべき。

また、現在の花言葉の多くに関しては日本で独自に作られたものが多い。

そして元々ギリシャ神話をベースにしている誕生花。

それにはシンボリックなものが織り込まれている。

そのシンボルと裏シンボルが花言葉の元になっているようだ。

「日本の誕生花 by AIグッチー」に向けて 

以上の事をふまえて、

AIグッチー的に誕生花や花言葉に対する疑問が5つ。

「誕生花なのに松の様に観葉植物・果実・樹木そのものの時がある」

「同じ花が別の日の誕生花としても取り上げられる」

「マイナスイメージが多い誕生花っていかがなものか?」

「先取りならともかく季節外れの花が誕生花とはいががなものか?」

「誕生花も時代に合わせるべきでは?」

 

誕生花と言うからには花!

同じ花が別の日の誕生花になるのは・・・特別感が減る!

マイナスイメージの花言葉が多い誕生花って微妙!

誕生日に見られない誕生花とは!

誕生日に手に入らない誕生花はいかがなものか!

 

ギリシャ神話・ローマ神話や先人によって選ばれた誕生花。

これらには敬意を表したい。

それを踏まえていつの日か、

AIグッチーなりの誕生花を紹介できたならと思う今日この頃。

その日のために「都度勉強日々精進」

 

【本日 誕生日の方へ おめでとうございます。】

【また、最後まで御覧いただきありがとうございます。】

 

<<<参照図書>>>

「花の神話伝説事典」 八坂書房 C・M・スキナー[著] 垂水雄二・福屋正修[訳]

「花を愉しむ事典」 八坂書房 J・アディソン[著] 樋口康夫・生田省吾[訳]

「花のシンボル事典」 説話社 杉原梨江子[著]

「新装版 誕生花と幸せの花言葉366日」 主婦の友社 徳島康之[監修]

「366日 誕生花の本」 三五館 瀧井康勝[著]

「誕生花事典366日」 角川文庫 植松黎[著]

「誕生花 Birthday Flowers」 保育者 井上恵子[著]

「日々を彩る幸せのダイヤリー 誕生花366の花言葉」 大泉書店 高木誠[監修]

「贈る・楽しむ 誕生花事典・日々を彩る花言葉ダイアリー」 大泉書店 鈴木路子「監修」

「花の神話」 新紀元文庫 秦寛博[編著]

「ギリシャ・ローマ神話 付 インド・北欧神話」 岩波書店 ブルフィンチ[作] 野上弥生子[訳]

「一冊でまるごとわかるギリシャ神話」 大和書房 吉田敦彦[著]

「美しい 花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ」 ナツメ社 二宮康嗣(孝治)[著]

「小さな 花言葉・花図鑑」 自由国民社 宇田川桂子[監修]

「花言葉 花贈り」 池田書店 濱田豊[監修]

「知る 飾る 贈る 花言葉・花事典」 池田書店 高橋秀男[植物監修] 石森康子[原稿作成]



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