前回投稿分>プラスチックは天使か悪魔か 第三章「環境ホルモンが及ぼすリスク例」
今回は
「環境ホルモン、どうすればいいのか」
について私がしていることを紹介してみる。
はじめに今まで、
「偉そうに書いておきながら私の生活はプラスチックに埋もれている」
明日から「プラスチックは全部止め!」となれば良いのだが、
そうはいかないというのが現実的な話。
ただ環境負荷を考え少しでも減らさなければ将来が暗いのも事実。
そこで私が思うキーワードは、
「自分がここまででいいだろうと思った一歩先を行く」
この投稿を話半分に思っている人でも、
「せめて直接口にするだろうプラスチックには気を使う」
ことが必要になってくるだろう。
<キッチン用品>
キッチンで使うものでプラスチック化が進んでいる物は、
まな板・ラップ・ボウル・ザル・フリーザーパック・大根おろし器具、
フードプロセッサーあたりになる。
環境ホルモン的に安心できる素材は、
ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテン
(ただし低温(100℃以下)での仕様が前提)
これ以外の材質だと体を害する環境ホルモンが心配になってくる。
日本製または日本の大手メーカーが関わっているものであれば調べがつく。
特殊コーティングされているなど環境ホルモン対策が施されている場合も多い。
心配なのは海外製品の特にアジア・東南アジアの得体の知れない商品は要注意。
メーカーに連絡がついてはっきりとした回答が得られれば・・・
まぁそれでも私なら使わない。
ちなみに私は100%まな板は木材を使用。
ただ肉魚類を木材で扱うのを家族は嫌がる。
なのでプラスチック製のまな板シートを敷いて使ってもらうことにしている。
(まな板シートはポリプロピレン製)
他の商品は
ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリメチルペンテン以外の商品は使わない。
ラップやフリーザーパックなどはポリエチレンオンリーでセーフ。
怪しげな廉価製品は材質を確認してOKなら使うことにしている。
またキッチンで洗うときに使うものと言えばスポンジ・たわし・金ダワシ
この中でスポンジに使われている素材として多いのが、
ポリエステル不織布やポリウレタンフォーム。
これらは低温(100℃未満)で扱う分には環境ホルモンを含め害はない。
ただ目が粗い物でゴシゴシ擦るのは避けたほうが良いだろう。
削り取られたスポンジなどからマイクロプラスチックを接種することになる。
油汚れなどは40℃前後のぬるま湯と中性洗剤を使って洗うのがおすすめ。
たわしは昔ながらの植物繊維のものを使う。
金ダワシは黙っていてもほとんどがステンレス製なので問題ない。
<食器類>
器・皿・タッパ
器も電子レンジでチンできるが謳い文句の商品が多い。
こちらも国内メーカーなら環境ホルモン対策が施されているケースが多い。
気をつけるべきは怪しい海外製品。
日本のものと同じとは思わないほうが良い。
私の場合はタッパは長期冷凍保存のときには使う。
がそれ以外は磁器・陶器の器や皿を使う。
電子レンジでチンするときには例え国内製品でもプラスチックは使わない。
磁器・陶器の器でポリエチレンのラップをかけて使うようにしている。
<幼児・子供用品>
主な対象は哺乳瓶、おしゃぶり、おもちゃ、衣類、
発泡スチロール(軽量ポリスチレン)
哺乳瓶・おしゃぶりといった口に触れるもの。
これらは国内メーカー品なら調べれば安全性について回答がもらえるはず。
問題はおもちゃ・衣類・発泡スチロール。
[おもちゃ]
おもちゃも最近は誤飲しても大丈夫な食品由来の玩具などがある。
物心ついていない子供や乳幼児にはそういった対策が有効だろう。
[衣類]
衣類もプラスチック製品として、
ポリエステルやポリウレタン・アクリル・ナイロンの繊維が使われている。
これらは常温では無害で誤飲しても生理学上問題ないとされている。
ただ衣類は乳幼児や子供に限らず体に良いのは植物由来の綿がいい。
静電気も溜まらないし、それこそ誤飲しても問題ない。
ちなみに洗濯をすると繊維が擦れてマイクロプラスチック化すると言われている。
ところが衣類を着て生活すると一日で洗濯時の3から4倍擦れるというデータが有る。
人体に無害でもマイクロプラスチックは海の環境汚染物質。
そして海にあるマイクロプラスチックの八割は陸地からと言われている。
風に飛んで川に落ちたものが海へ流れ込むようだ。
海洋汚染は漁獲量にもつながり食の安全性や安全保証に関わる。
プラスチックの衣類を身につけることは環境破壊の一つになっている。
ちなみに私の場合、プラスチックの衣類は分別ゴミとして八割以上を処分した。
直接肌に触れる衣類に関しては100%綿素材製。
一説にプラスチック素材の衣類は不定愁訴を起こしやすいというデータが有る。
特に長い期間肌に触れさせると原因不明の病を誘発するという。
考えてみれば静電気が肌の間近でパチパチするわけだ。
生き物は人間を含めて微弱な電気信号を体中に流して生命活動を行っている。
静電気は無用・不要な電気。
短時間微弱電流とは言え何万から何十万ボルトの電気が発生する。
それが肌のそちこちで放電しているのだから体に良いわけがない。
[発泡スチロール]
主な素材はポリスチレン。
これは環境ホルモンに関わるプラスチックで器械の梱包材料として使われる。
そして発泡スチロールは御存知の通り細く砕ける。
保管するなら袋に入れて梱包用のダンボールにしまい封をすること。
不要なら速やかに分別ゴミとして処分することをおすすめする。
わたしは発泡スチロールに関しては余程のことがない限り即刻廃棄処分する。
再梱包が必要になったとしても代わりになるものはだいたい揃う。
高価な家電品の贅沢品用で念の為取っておきたい場合でも、
保証期間を過ぎたら速やかに捨てるようにしている。
発泡スチロールは空気に触れている時間が長いほどもろくなる。
数年ぶりに取り出した梱包箱の中の発泡スチロールはボロボロになりやすい。
誤って経口してしまうのは避けたい。
特に乳幼児や幼子の前に発泡スチロールを置いたままにするのは御法度と言える。
<DIY>
これまで記した通り工業製品を扱うときはマスクと保護メガネを装着したほうが良い。
万が一にも目に固いプラスチック部品が飛び込めば運が悪ければ失明。
加工する部分の温度が高温になれば環境ホルモンがガスとなってまとわりつく。
換気がよい状態にして、条件によっては防塵マスクなどを装着したほうが良い。
余談になるが手袋も装着するべき。
薄い軍手でも装着することで不意の怪我を十分に防ぐまたは緩和できるものだ。
<最後に>
安心・健康にはコストがかかる時代だと言わざるをえない。
購入するときに安く済むからと言って後に健康を害してしまえば元も子もない。
「一時のコスパは人生の墓場」
生まれつきの障害や持病を抱えた私は世間一般の定年を前に就業不可能な半病人。
しかも中途半端な病気のため補助は受けられない。
生まれつきの宿命のためだけでなく、
今まで生活してきた中で蓄積した害が今の結果を生んでいると感じている。
「健康で働けることこそ、そして知識と知恵こそ財産」
今一度、生活を特にプラスチックについて見直しするのは無益ではないと思う。
<追伸>
多くの人は説明書を読まない。
説明書には安全安心に関わる事柄が記されているときが多い。
私の身の回りの人と話をしても説明書を見ない人の割合はかなり多い。
おそらくほとんどの人がそうだろう。
でも
「つけ置き洗いの禁止」
「洗うときの水温の注意」
「入れてはいけないもの」
「電子レンジなど調理器具の仕様について」
などなど
大事なことが書かれているので面倒がらずに読むことをおすすめする。
[本文終わり]
<後書き>
偉そうなことを記したが、
「私の対策は生ぬるい」
とか
「いやこういう考え方ややり方もある」
と言った御意見があればその方がもっと良いと思っている。
そういった意味でも誰かの何かの一助になれば幸いと思う。
<参考記事>
参考までに投稿記事の裏取りに使ったサイトの一部を以下に紹介。
後の方のリンクは少々読みづらい・分かりにいかもしれない。
HAKOBU LIVING>静電気は素材の組み合わせで対策できる!綿がおすすめの理由とは?
SMART PEOPLE>プラスチック繊維の服が原因の環境問題について考えてみた。
椙山女学園大学 生活科学部>プラスチック関連の内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)
株式会社アサクラ>不織布は食品衛生上、問題ありませんか?
関東プラスチック工業株式会社>カンプラ製品の特長と安全性
ホールフード アソシエーション>Vol.05 環境ホルモンについて考えてみよう
公益財団法人 日本学校保健会>学校給食の食器と内分泌かく乱物質問題とはどんな関係があるのですか?
ヤマト化工株式会社>メラミン食器の安全性
原祥塑膠工業有限公司>プラスチック容器の安全性をいち早く見極める
オールアバウト暮らし>ポリプロピレンなどの食器の安全性は?赤ちゃんも使える食器とは
内閣府 食品安全委員会>食品用ラップフィルムから溶出する物質について
石本マオラン株式会社>環境ホルモンの基礎知識
国際加工株式会社>プラスチックと製品(食品容器・食器)の安全衛生
プラなし生活>プラスチックの化学物質「BPA」って?避けるための6つの方法
ウレタンフォーム工業会>軟質ポリウレタンフォームの衛生・安全性について(臭気、毒性など)
<過去記事>
プラスチックは天使か悪魔か 第一章「どんなプラスチックが有害か」
プラスチックは天使か悪魔か 第二章「環境ホルモンの意外な摂取経路」
プラスチックは天使か悪魔か 第三章「環境ホルモンが及ぼすリスク例」
【最後まで戯言にお付き合い頂きありがとうございます】