[写真は5枚]
《はじめに》
個人的なことだが最近体調が上向いてきた。
とは言え長時間話し続けるのは未だに困難。
そのため近しい人から投げかけられた疑問の一端を当ブログを使い取り上げる。
それは、
『ウクライナの人々は何故戦い続けられるのか』
(戦地に戻ってまで戦おうとするのか)
自信を持ってお答えするがなにぶん独断と偏見が強い性格。
内容についてはできれば精査し個々人なりに咀嚼して頂くことをお願いしたい。
[さくら 春めき]
《何故戦い続けられるのか》
ウクライナは善戦している。
さらに西欧、中でも英米の支援があり戦況は予想を良い方に裏切られている。
ただ1カ月を過ぎ最近目に入ってくる凄惨な報道。
中には嫌悪や悲しみの感情が渦巻いてしまう人もいるだろう。
でもここで応援や祈りを止めることはおそらく負けを意味する。
必要以上に煽るつもりはない。
恐怖や怒りを覚えるならニュースを見ないほうがいい。
日本にいる貴方ならまだそれができる。
自己を確立・取り戻すためにそのようなセラピーがあるくらいだ。
ただただ出来ることを出来る限り続けることが大事だと思う。
関連する前回記事
ざれごと、「今世界で起きていることについて近しい人達への手紙」
[おかめ桜]
今回はテーマに対して歴史的背景をベースにして以下に話を進めてみる。
《ホロコーストとホロドモール》
話しは第二次世界対戦前後に遡る。
〈ホロコースト〉
ドイツ第三帝国は当時のソ連に攻め混むに当たり侵略しながら東へ進んだ。
対象は東欧諸国やソ連の共和国。
当時一共和国だったウクライナもそのときの一国。
当時のドイツの国策の一つにユダヤ人の隔離がある。
国策と言えば聞こえはいいが要するに御存じのホロコースト(大量虐殺)だ。
ウクライナでもホロコーストが行われた。
その記念碑が今回のウクライナ侵略によって破壊されたのは記憶に新しい。
ゼレンスキー大統領はこれに対して、
「記念碑のもとに眠るユダヤ人は二度殺された」
と悲しむとともに非難した。
今回プーチンは自らのトラウマを転嫁しウクライナにネオナチ(≒政府)がいるとした。
そのネオナチが主にウクライナ東部に住む(親ロシア派)住民を虐殺しているとした。
それを救うために軍事作戦と称して侵略を開始した。
明らかにロシア軍に虐殺をさせておいてウクライナが行ったものと言い切る。
プーチンこそネオナチであり虐殺者であるのは明白。
故にウクライナにこそ戦い続ける大義がある。
[ヨウコウ]
〈ホロドモール(大飢饉)〉
この悲しい出来事は永くウクライナ国内でもタブー視されていた。
広く知られたのは20世紀末から21世紀初頭。
ソ連の共和国の一つになっていたウクライナはソ連に間接的に虐殺された。
これには社会の教科でも耳にしたであろうコルホーズ(集団農場)が関わる。
米国に端を発した世界恐慌のただ中にあってモスクワだけは豊かだった。
他の国は、
「何故モスクワだけが」
と不思議がった。
カラクリはコルホーズからの税収=収穫した穀物の理不尽な徴収にある。
ソ連の共和国で穀物が得られたところからはありったけ徴収した。
それを使ってモスクワを豊かにしたのはスターリンだった。
とりわけウクライナは被害が甚大だった。
当時の人口3200万人の1/8に当たる400万人が餓死したのである。
(一説にはもっと被害者数が多かったとされる)
徴収には軍が当たり拒む者は容赦なく射殺されたという。
さらにある村では悲劇なことに人肉食も行われたという。
(スターリンは政府に反抗する者をも粛清(処刑)もした。
スターリンが関係し命を失った人は2000万人と言われている)
この悲しい過去を背負っているウクライナ。
彼らは理不尽な力に屈することができないのだ。
彼らにとって仮にでも屈することは心の死を意味する。
そして旧ソ連のときのような悲劇が再び起こらないという保証はないのだ。
ここで少々気がかりなことがある。
戦争は長引くほど市民のまとまりを失う傾向にある。
チェチェン紛争など戦争のドキュメンタリーを見て思うデッドラインは半年。
半年を過ぎるとどんなに崇高な理念を持って戦いに望んだとしても辟易感が増す。
なによりもこの戦争が半年以上続かないことを願うが・・・。
ミャンマー・イエメン・シリアなど長年に渡る内戦、これらを見ると憂いを覚える。
ときに崇高な理念を掲げる人が現れるが多くは悲劇にも命を賭している。
せめてウクライナがそうならないように祈りたい。
[寒緋桜]
視点をまったく変えて、
《何故ロシアの年配者はプーチンを指示するか》
一番には御存じの通りプロパガンダを信じているからだろう。
ただ私が思うに根っこにあるのは半生以上味わった社会主義の恩恵への憧れだろう。
これは親ロシア派住人で特に都市部に強く見られるのではないだろうか。
ソ連が崩壊したのは1991年。
その頃通常なら労働を始めたであろう20代の人は現在50代。
(SNSだけでなく、これが若い人ほど反戦を唱え年配者ほどプーチンを指示する由縁だろう)
それ以上の年齢の人は言い方には難があるが働かずとも暮らすことができた。
国が一定の給与を支払ってくれるからだ。
彼らはソ連崩壊の直後、税金を払うという慣習になれなかった。
働かなければならない。
万が一のときのための保険にもお金を払う必要が有ることを理解できなかった。
何より保険という概念を受け入れるまで何年もかかっている。
彼らは自分たちが豊かに暮らせることだけを望んだ。
その影で苦しんでいた人たちのことなど知りもしなかっただろう。
だから「強いロシア(=旧ソ連)」を掲げるプーチンをもてはやす。
以前のソ連時代の暮らしを夢見ていて今の暮らしを呪っているのである。
《今回の終わりに》
ロシア=悪ではないことは多数の人が分かっているであろうこと。
問題はプーチンにある。
問題が解決するときにプーチンが影響力を残しているのは世界規模で悲劇だ。
どこぞのバカデン大統領も似たようなことを言っていたが・・・(※1)
追加された経済制裁を続けるのは地球規模で問題を山積みすることになる。
問題が解決した暁にはプーチンには退いてもらっていなければ・・・。
プーチンが残ったままウクライナ問題が一定の決着を迎えたとして、
さあ終わったから「追加の経済制裁は解除」とはならない筈だ。
※1:一般人の世間話ならまだしも・・・。
思ったとしても公の場で話していい事と悪い事が理解できていないのは無惨だ。
[サクラ:染井吉野]
《余談》
今回は「桜」の写真を挿絵代わりに使ってみた。
桜の欧州におけるシンボルの一つに
「短命の喜び」
がある。
意味は花の命が短いところから、
『崇高な目的のため戦う大義』
何もできない身ながらウクライナの人々に捧げたいと思った。
【最後までご覧頂きありがとうございます】
コメントを頂きましてありがとうございます。
また、返信がだいぶ遅くなりましてすみません m(__)m
まだ当サイトを訪問頂いているか分かりませんがお返事を下記します。
>停戦手段に「首都モスクワをミサイル攻撃せよ」といいたくなる どう思いますか?→Mikiさんのお気持ちお察しします。
親しい間での仲間内の話では似たような話が飛び交います。
ただ、私個人の考えとしましては望ましいのは、
「プーチンがロシアに影響力を残した状態で残らないこと」
残らないに対する具体的な内容は亡命でも幽閉でも失脚でも何でもよい。
以下理由をかいつまんでみますが長文になります。
残念ではありますがモスクワを攻撃してもプーチンが影響力を残す状態が続くのであれば遺恨を残すだけでどちらにもメリットはないと想定されます。
プーチンがいなければ後のロシアの指導者しだいで経済制裁も緩和でき世界全体の経済回復をコロナ対策に注力できます。
このままプーチンが影響力を持つことは中国の動向も踏まえヨーロッパだけでなく東アジアの安定も崩される恐れが高まります。
いつの話になるか分かりませんが、またあくまでもリスクの一つとして、
万が一台湾が有事になれば日本(特に沖縄与那国島)も巻き込まれるのは必死。
米国を中心とした西洋+日本の勢力(戦力)を分断するため台湾と日本北方への同時進行もありえない話ではないでしょう。
(私が習近平かプーチンなら示し合わせてそうするでしょう)
習近平とプーチンはそれほど蜜月関係だと分析しています。
習近平が目指しているのは明王朝時代の中国国土で日本はその中に組み込まれています。
プーチンが目指しているのは旧ソ連時代もとより旧大ロシア。
そこにはスウェーデン・フィンランドやバルト三国も含まれますし第二次大戦末期不可侵条約を一方的に破棄して攻めてきた北海道の一部も含まれます。
さらに言えばロシアは現在まったく孤立していないのはご存知のとおりです。
今の制裁に関して言えばトルコからイスラエルを通ってエジプトまでの中近東は一国も加わっていません。
(新米政権などという表現は日本の報道の勝手な妄想・幻想です。故にサウジアラビアもイスラエルも親米ではなく利用できるときに手を組むだけ、むしろバイデン政権ではサウジアラビアは敵対しかねない国です。)
抜け道も多く制裁が効果を発揮するまで今しばらく時間を要するでしょう。
以上のことからプーチンが影響力を残さないことがこの争いの後の世界が安定した状態を取り戻す最善策と思っています。
またAI(グッチー)も同様の分析結果を申しております。
ちなみに私は仲間内でも親族内でも変わり者で通っております。
返事の内容がお気に召さなければどうぞスルーしてくださいませm(__)m