ひろうさぎのヒトリゴト

ヒトリゴトなのであまりツッコまないでください(笑)

科学者の苦悩

2011-05-03 22:07:33 | 日記
 ビデオ・ニュース・ドットコムで「原子力のこれまでとこれからを問う」と題して京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏にインタビューしている。

 そこで彼は、現在の心境を次のように語った。

 「私は1970年に原子力は駄目だと思って、なんとか止めさせようと思った人間です。既に40年経ちました。いつか、こんな事故が起きると私は警告してきたわけですが、とうとう起きてしまった。なんとか起きないように、起きる前に原子力を止めたいと願い続けてきたわけですけれども、私の願いは届かなかったのですね。こんな事になってしまってなんとも言葉がない。私は、今は言葉がありません。ただ、こういう事故が現在進行中であるにもかかわらず、日本でまだ原子力発電所が実際に動いているんですよね。なぜ動いているかというと『夏になって停電したらイヤだから電気は絶対必要だ』と言うような人が、どうも日本人には多いということらしいんですね。で、その事に関しては私はデータを付けて既に発言をしていますが、今現在、即刻原子力発電所を全部止めたとしても、日本の電力供給に何の支障もありません。ですから、止めるのがいいと私は思いますが、でも私はその事もどうでもいいんです。電気が足りようが足りなかろうが、原子力なんてものはやってはいけない、という風に私は思っているんです。そういう風に日本人の人達が思えないとい
うことに、私は今、かなりの絶望感を持って現実に向き合っている…そういう状態です」

 いつも冷静沈着で淡々と応える小出裕章氏の、内面の苦悩を窺わせた興味深いインタビューだった。


ビデオ・ニュース・ドットコム「小出裕章京都大学原子炉実験所助教」
http://www.youtube.com/watch?v=PTHfXBQr3p8&sns=em

最新の画像もっと見る