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めったに行かない旅行だけど・・・たまに行った旅行記などなど

ツェルマット一人旅(5) 行程3日目 ゴルナーグラートとグレッシャーパラダイスへ

2014-11-30 16:18:03 | 旅行
2014年9月27日(土)
まずはどこまで登ってマッターホルンを見ようか?
天気は大丈夫そうだ。前日までにいろいろ考えていました。
やはり、まずはツェルマットへマッターホルンを見に来た人なら、おそらくそのほぼ全員が行くであろうと思われる「ゴルナーグラート」へ行くことにしました。
ツェルマットでは、いくら天気が良くてマッターホルンがきれいに見えていたとしても、午後になるとマッターホルンに雲がかかることが多く、なおかつ太陽の当たる方向の関係で、午後になると写真撮影にもあまり適していないと聞いていたので、
「午前中が勝負!」と決めておりました。
ホテルの朝食は朝7時から11時までだったので、7時から朝食をとり、8時~9時頃の電車で行けばいいかな、と初めは思いました。
9時頃とかになると、たぶん日本人の団体で、登山電車は混み合うんだろうな。14年前のオレもそうだったから文句は言えないけど、なんかツェルマットの空気の中であんまり日本語聞きたくないな。
始発は7時ちょうどか。この日のツェルマットの日の出の時間は7時20分頃だったので、
7時の始発に乗れば、電車の中で日の出を迎えることになる。そして朝一のゴルナーグラートでマッターホルン三昧だ。
とにかく午前中が勝負だと思っていたし、今日はマッターホルンがきれいに見えていても、明日も確実に見えるとは限らない。
朝食をキャンセルしてでも、始発に乗ってゴルナーグラートへ行こう。

ホテルを出で約5分、昨日到着したMGBのツェルマット駅の斜め前に、ゴルナグラート鉄道(GGB)のツェルマット駅があります。
ピークパスを購入後、
発車前6:52の車内


発車までには乗車率3割程度になりました。定刻の7時ちょうどに発車です。
1500m近い標高差を40分弱で登っていきます。
もちろんここは進行方向右側に座ります。
ツェルマット発車後はすぐにマッターホルンが見えてきます。
7:04

進行方向右側に、常にマッターホルンを見ながら、登山電車は結構な急勾配をぐんぐん登っていきます。
なんか車内でマッターホルンの写真撮ってるのは私だけ。みんな以外に冷静で、興奮している自分がちょっと恥ずかしい。

7:18

マッターホルンに朝日が当たり始めてきました。
それまでは興奮して写真撮っていたのは私だけでしたが、このころになると結構みんなカメラ構えて右窓にはりついてるぜ。
やっぱりみんなも、朝日を浴びたマッターホルンが目的だったのね。
となりのボックスのオッチャンが窓越しにマッターホルンを連写してる。
オッチャン、ちょっと寒いけど、この窓開くんだぜ。窓越しの写真より窓開けたほうがいいよ。
まだ気付いてないみたいだ。
仕方ない、オレは自分の前の開いた窓を指さしながら、「スーパーブロークンなイングリッシュ」でこう言ってやったんだ。
私) ハイ、サー、ユー キャン オープン ウインドウ! ってね
オ) Oh,Thank you, very beautiful!
私) アイ シィンク ソー トュー
オッチャン、きれいな写真撮れてよかったね。
7:27


このころ車内はマッターホルンの大撮影会状態。左側のボックスの人に場所譲って写真撮らせてあげたりして、国籍を超えて感動を分かち合っている状態。この車両に、日本人はもちろん、東洋人はオレだけだ。最高の気分だぜ。
7:30


さらに電車はどんどん登っていきます。

森林限界をこえると、石と岩だけになります。

7:35  まもなく到着です


7:37  14年ぶりに、ゴルナーグラート(3089m)へ到着です。




羊さんのお出迎え


とっても静かなゴルナーグラート。空気も引き締まっている感じがします。
感動しています。やっぱりスイスまで来てよかった。

少し登ってゴルナーグラートでの最高地点へ

7:50




この時間では、ホテルクルムゴルナーグラートのテラスもまだ営業していません。


8:03


この静かな展望台にもっといたいとも思いましたが、先へ進むことにします。

次の電車が登ってきました。

先程の羊さんたちが電車を止めてしまいました。警笛を鳴らしたり、運転士が前の扉から出てきて、追い払おうとしましたが、2分間くらい動けませんでした。

なんとか羊さんも移動してくれて、無事到着です。
ヨーゼフもこの電車で出勤のようです。


ゴルナーグラート鉄道は、全線アプト式ラックレール区間です。




8:43発のツェルマット行に乗り、一つ目の「ローテンボーデン」(2815m)で下車します。


8:50到着
ここからは、もうひとつツェルマット寄りの駅「リッフェルベルク」(2582m)まで、約1時間のハイキングを楽しみます。
ツェルマット周辺には、ハイカーのレベルに合わせて、初級者から上級者まで、たくさんのハイキングコースが用意されています。
もちろん私は初級者コース。この日は初級者向けおすすめコース「ローテンボーデン」から「リッフェルベルク」まで約3キロの下りのコースを歩きます。

歩いている間は常にマッターホルンが見えています。

このような案内板が、きちんと整備されているので安心です。


歩き始めて5分もすると、リッフェルゼーが見えてきました。

リッフェルゼーとかシュヴァルツゼーとか、ドイツ語で「ゼー」(see)っていうのは「湖」ってことのようですね。


これです、これを見にきたんです。リッフェルゼーに映る「逆さマッターホルン」


天気は快晴だし、風もないので、マッターホルンがきれいに湖面に映っています。




まだ早い時間だからだと思いますが、リッフェルゼーに数人の人がいただけで、あとはほとんど人を見かけませんでした。
リッフェルベルク駅が近づいてきました。


約1時間のハイキングを終え、9:46発の電車でツェルマットへ戻ります。




ツェルマットに戻ってきました。
7時の電車に乗って、今10:10頃ですから、途中のハイキングも入れて約3時間くらいで戻ってきましたね。
さて、これからどうするか。ホテルの朝食は11時までだったので、今ホテルへ戻れば、まだ朝食が食べられるな。
でもでも「マッターホルンはとにかく午前中が勝負だ!」食事はどうだっていい。
いまなら快晴で雲ひとつないマッターホルンを見ることができる。
ってことで、このまま「マッターホルングレッシャーパラダイス」へ行くことにしました。

グレッシャーパラダイスへの乗り場は、どちらかというと「村はずれ」にあります。
ツェルマットの中心部から、ぶらぶら歩いて15分くらい。乗り場までの巡回バスもあるんだけど、充分に歩ける距離でした。




まずはこのゴンドラで「フーリ」まで向かいます。




フーリ(1867m)ではロープウエイに乗り換え、次の乗り換え場所「トロッケナー シュテック」へ。




トロッケナー シュテック(2939m)からもロープウエイで、さらに上に登ります。


中央に小さく尖った山、ここがマッターホルングレッシャーパラダイスです。
そこの頂上までロープウエイで行きます。
見る角度によっては、ミニマッターホルンに見えるらしく、グレッシャーパラダイスは別名、クライン(小さな)マッターホルンとも呼ばれています。
ロープウエイはさらにどんどん登り、

ツェルマットがこんなに小さくなりました。

ヨーロッパ最高地点の展望台、マッターホルングレッシャーパラダイス(3883m)に到着です。
14年前はモンブランのエギューイ・デュ・ミディ展望台(3842m)には行きましたが、さらに高いところまで、簡単にきてしまうのです。
ここでは一年中スキーが可能です。


展望台の1番高いところまでは、階段を数十段上がります。


明らかに空気が薄い。数十段階段を上っただけで、息が切れる。
そりゃそうだよね。乗り物で簡単に来ちゃったけど、ここは富士山の山頂より100m以上高いところなんだもんね。
最高地点からの眺めはこんな感じ。


ここから見るマッターホルンはこんな感じです。
ちょっとイメージと違うでしょ。


ブライトホルン(4164m)も間近に見えます。
望遠で撮ると登山者の姿もよくわかります。
ブライトホルンの山頂へは、ここグレッシャーパラダイスから尾根伝いにいけます。
ここから300m弱だけ高いだけってことは、オレでも行けるんじゃねえの?
ム、ム、ムリだぁ!こんな素人が行けるわけないよね。



先程行ったゴルナーグラートは、はるか下に見えます。


ツェルマット方向と逆を見ると、そこはもう国境を超えたイタリアです。
たぶんチュルビニアという街(2050m)だと思います。



しばらくグレッシャーパラダイスで過ごした後、「フーリ」まで戻り、そこからゴンドラで「シュヴァルツゼー」(2583m)に向かいます。
ウインターシーズン中なら、「トロッケナー シュテック」からロープウエイで「シュヴァルツゼー」まで、ショートカットして行くことが出来ますが、この時期は一度「フーリ」まで戻ります。
「シュヴァルツゼー」は今回行くビューポイントの中では一番マッターホルンに近い場所になります。
ここからマッターホルンの登山を始める人も多いようです。イモト氏もここから登ったのかな?

確かに近い! 感激です。




写真の矢印の部分を望遠で撮影すると、

登山者が利用する、ヘルンリ小屋(3260m)が見えます。



「シュヴァルツゼー」からの景色をしばらく堪能した後、眼下に見えるツェルマットまで戻ります。

「シュヴァルツゼー」⇒「フーリ」⇒「ツェルマット」とゴンドラを乗り継ぎ戻ってきました。
時刻はまだ14時半くらいですが、今日は早くから、「ゴルナーグラート」「グレッシャーパラダイス」「シュヴァルツゼー」と三か所ビューポイントをめぐってきたので、あとはツェルマットをぶらぶら歩きながら、遅い朝食&昼食&早い夕食???の食事したり、スーパーで夜食や飲み物買ったり、お土産屋さんをのぞいたりしてホテルへ戻りました。


妙高高原はツェルマットと姉妹都市なんですね。





ホテルのバルコニーでのんびりマッターホルンを眺めるのも幸せです。


上の写真は19時ちょうど。(三日月わかりますか?)


マッターホルンくん、どうか明日もきれいな姿を見せておくれ。
おやすみなさい。