アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争

社会構造を分析しています。

マネー経済拡大の原因 グローバリゼーション

2012年09月17日 | 記事
マネー経済拡大の原因を考えていくうちに、どう考えてもアメリカが疑わしく思えてきました。これはアメリカの支配戦略の一環に違いないと言うことです。以下のように戦略的にマネー経済化の誘導を果たしたのではないでしょうか?

金融市場を戦略的に利用する方法としてグローバリゼーションが立案されたこと。これにはアメリカの支配戦略が大きく関わっているように感じます。1980年代の世界は、ソ連の力の衰えが明白になり、軍事力ではもはや敵はいない。逆に市場では日本の経済的な強さとアジア諸国の成長性の高さが際だち、アメリカは産業の弱さと三つ子の赤字に苦しんでいた。そこでこの市場で優位に立ち、アメリカのヘゲモニーを確立する必要があったわけです。
 
金融市場をテコにして一気に逆転を狙った戦略、それが一言で言えばグローバリゼーションです。アメリカは自由という旗印があり、一方で基軸通貨国です。これを最大限利用して考えられた戦略です。自分の国に有利な制度を先行して作り、それを自由化・市場化の名の下に他国に押しつける。その後はヘッジファンドなど闇の勢力が押し寄せ食い物にする。それには、様々な規制は邪魔でしかありません。食い散らかした後はさらにアメリカのIMFが手当と称してさらに深く関与していく。
 
マネー経済が急拡大した背景には、国際間の垣根を取っ払い世界の金融市場をオープンにするグローバリゼーション化が大きく作用した。これはアメリカの支配戦略の結果に他ならない。そしてこの表と闇の使い分けは劇的な効果を生み、今や世界のほとんどがアメリカの市場戦略に組み込まれてしまった。

井上宏