Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

『社会性』『社会化』『社会学』…???

2009-09-04 11:00:02 | 教育・福祉・医療のネットワーク等
「趣味の園芸」に続いて
「てれび絵本」の「えほん寄席」のご紹介をしていますね!


以前、朝の登校前にkirikouとよく観ていた「てれび絵本」が

どんどんバージョンアップしているんですね!


サテ…ゆっくり、おしゃべりをするつもりはありませんけれど


たまたま目についてしまった本の
竹中均著「自閉症の社会学」に、ついつい引き込まれてしまいます。


読んでいる途中でお話できることには、限りがありますけれど
(以下、はじめにより引用)

『フランス革命後に方向喪失に陥った社会状況から、時代の必要に迫られて生み出された「予見するために見る」学問である社会学が、自閉症の人々と〈普通〉の人々との間を橋渡しして、新しい形の社会秩序構築のために少しでも役立つ手掛かりになればすばらしいことです。』


少し補足をいたしますと、

著書の竹中氏は「理論社会学」を学んでいらした方で
お子さんの「一人が広い意味での自閉症だと分かった」ことをきっかけに

「理論社会学で論じられていた中心問題の多くが、
自閉症の世界をめぐる諸問題と重なり合っているように思えたからです。」とのこと。


『十九世紀に「社会学」という新しい学問名を作り出したフランスのオーギュスト・コント(1798~1857)は、この学問に「予見するために見る」という役割を期待しました。…(フランス革命後の混沌とした社会状況の中で、)新たな秩序は、誰もが納得する「実証的」な根拠に基づいて、すべてを自前で作りあげていかなくてはなりません。コントは、将来へ向けて歩み出すための水先案内人としての役割を、この新学問に期待したのです。…大きな社会を形作っているのは、小さな私たち自身だからです。楽観的すぎるかもしれませんが、社会がこれからどうなるのか予見することができれば、その知識は、私たち自身がこの社会を自らの意思と力で変えていくための土台となりえるはずです。社会学は、この可能性を理想として思い描きつつ、発展してきました。』(引用ここまで)


一方の「自閉症」について、
この場でご説明するのは、私には荷が重過ぎますから…

「代表的な知見では、(ローナウィングさん)による『三つの障害』
「社会性」「コミュニケーション」「想像力」の障害と言われています。

(詳しくは、専門家や専門書にあたって頂けますように!
 
といっても、実際に身近で接していただいて感じていただく方が

本当は、一番分かりやすいんですけれど…)


ただし、共通する特徴をあげることはナントカできるかもしれませんけれど

一人ひとりの特性の違いは、ほんとうに様々ですし

同じ人でも、置かれている環境の影響は、おそらく〈普通〉の方以上に
大きく受けると私自身は、思っています。


私も医療や教育などの面からの視点のお話は、よく聞いていましたけれど


『社会性』や『社会』の成り立ちや捉え方を問い直す視点から

「自閉症」について書かれている方がいらっしゃることに、驚くとともに


私の中で、ずっと気にかかっていた『社会性って、何だろう?』という疑問に

近づいていく伴走者に出会えたような気がしています。


その先に、コミュニケーションやコトバや想像することの


新しい意味合いや捉え方が見つかることもあるような…

気がしてまいりました。


そして、そこには「どんなカタチかは、まだあやふやですけれど
きっと、様々な人と人とが、様々なままに

一緒に暮らしていると想います!




ちなみに、写真のもう一冊の本は

『富山型」』と言われるデイケアサービスについて書かれたモノです。

「富山からはじまった共生ケア  お年寄りも子どもも障害者もいっしょ」



深く考えを巡らせて、思考を重ねて言葉にしていく方もいらっしゃいますし…


現場で、ひとつひとつ試行錯誤を重ねながら、実践していく方々もいらっしゃって


それらのひとつひとつは、確かに小さい個人の活動ですけれど


それらすべてが存在して、どこかでつながっていることで


大きな社会が形作られていくのだろうな…と想いいたりました。




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