Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

ドキュメンタリー映画「水と風と生きものと」・・・

2015-09-22 15:41:08 | 表現すること


ポレポレ東中野という映画館にて、中村桂子さんの姿を追った


ドキュメンタリー映画「水と風と生きものと」が公開されています♪


昨日は、13時からの上映後に、中村さんのご挨拶があることもあり


補助席や、階段依お座布団を敷いての、大入り満員で


たくさんの方が、映画に興味をお持ちのようでした。



私自身は、ちょうど、10年ほど前に、どこからつながったのか


いまとなっては、記憶もすっかりぼやけておりますが



そのころ、特に宮沢賢治に興味があったのと


ボートシアターという横浜で活動している演劇集団のことが


意識の中でつながって、県民サポートセンターにて開かれた


中村桂子さんと演出家の遠藤琢郎さんの対談をお聴きしました。



「生命誌研究館」の本「語る科学」に書いていただいた


サインの日付によれば、2006年2月11日とのこと。

       


因みに、お芝居「賢治賛へ」は、読み聞かせの大先輩のTさんとご一緒に


2月22日に、観に行きましたっけ。


(身体表現と声の表現と、仮面を使った独特の世界のお芝居でした。)


その後・・・1度か2度、シンポジウムか何かでお話を聴きしたり


高槻市にある生命誌研究館から出ている、

年4回の冊子を愉しく拝読しておりました。



つい先日、福音館書店発刊の「たくさんのふしぎ」2015年4月号


「いのちのひろがり」についてのお話を、代官山蔦屋にて伺って


すぐにでも映画を観たくなりました。


    


映画は、東日本震災後に、科学者として、想うところがおありだった


中村桂子さんが、「宮沢賢治」の物語を読み直して、


物語やその生き方を頼りに


様々な方々との対話を通して、自らの思索を深めていく様子を


丁寧に追っていました。


一番最初に登場したのが、現在岩木山のふもとにお住いの


以前、末盛ブックスをなさっていらした、末盛千枝子さんです。

「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」をお書きになって


いまは、岩手県にて『 3.11 絵本プロジェクトいわて』の活動をなさって


4年目になるそうです。



他に、「みんなの家」をつくり続ける建築家・伊東豊雄さん

自然エネルギーを取り入れた風の彫刻家・新宮晋さん

東北の「いのちを巡る思想」を探る民俗学者・赤坂憲雄さん

アフリカからの人類の足跡を辿った探検家・関野吉晴さん

との対話が織り込みながら


研究所ではなく・・・「ホール」としての


「生命誌研究館」を構想して、カタチにされてからの20年間で


基礎的なご専門の研究と、科学を多くの方に向けて


表現することの両方に取り組んでいらしたこと


子どもたちが、科学研究の楽しさを体験したり


農業体験を通して、生きものをいただくといういとなみを通して


「生きものとしてのヒト」について、子どもたちと一緒に学ぶ姿が


映し出されています。


また、「生命誌版 セロ弾きのゴーシュ」では、


チェコで人形劇をされている沢則行さんと


チェロの演奏とゴーシュ役の谷口賢記さんとご一緒に


中村さんが朗読をなさっておいでの舞台化のプロセスも興味深く


機会がありましたら、ぜひ、舞台も観たくなりました。


中村先生は、この物語で、乾いた世界=科学や文明が進んだ社会から


「水車小屋に帰って、必ず、水をごくごく飲むこと」を儀式のようにして


「湿った・・自然にあふれた世界」の間を行き来して


生き生きした世界を取り戻す点に注目しておいでとのこと。



1936年生まれの中村さんの言葉からは、


生きものを見つめる温かいまなざしと


生きもの一員としてのヒトのあり方を問いつつ


その問いを考え続け、私たちにも投げかける厳しさも感じられました。



また、機会がありましたら


映画を監督された藤原道夫さんのお話もお聴きしてみたくなりました。


            


     
       

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