続けて日本語の話。
けがをして夏巡業を休んだはずの横綱朝青龍が、
祖国モンゴルでサッカーをしていたということで批判され、
世間をにぎわせています。
日本の国技である相撲は他のスポーツと違い、
「強い者が頂点に立てる」とは単純に言えないようです。
そこには、日本古来の文化に裏付けられた伝統があります。
「心技体」すべてにおいて優れているということで
横綱になったはずの人間が巡業をないがしろにしたという行動は
国民の多くが良い感情を持っていないようです。
しかし、朝青龍の祖国モンゴルではこの背景を理解せずに
「なぜサッカーをやっただけで罰せられるのか」と、
日本大使館の前で朝青龍擁護のデモをしたそうです。
とうとう朝青龍はモンゴルに帰国して治療をすることになりました。
それには高砂部屋の親方も同行することになっているのですが、
その目的は「朝青龍の監視」と「現地モンゴル国民への釈明」。
このように報道されていました。
同居人が「『釈明』っていうのは謝罪の意味も含まれているのか」
と聞いてきたのですが、きちんと答えられませんでした。反省。
ということできちんと調べましょう。
【釈明】(名)スル
誤解や非難などを受けた時、自分の立場や事情などを
理解してもらうために説明すること。弁明。
【説明】(名)スル
(1)よくわかるように述べること。ときあかして教えること。
〔近世の中国語からの借用語〕
(2) 省略
(goo辞書より)
決定的な違いは
「その説明が求められたものであるかどうか」
または「何かを受けての説明であるかどうか」
でしょうかね?
さらに「釈」を調べてみました。
【釈】
①意味をとき明かす。「解釈」「注釈」
②事情を説明する。言い訳をする。「釈明」
③もつれがとける。消えてなくなる。「釈然」
※解字
「釆」→ばらばらに分ける
「睪」→音符「シャク」
ということは、「釈」がつくのはやはり、
「なにかもつれているものがある」という前提が必要ということでしょう。
解釈終わり