・ 洋梨Euroean pear ようなし
バラ科、ヨーロッパ原産の西洋梨、気候、雨量変化の少ない土地がよく日本には、明治の初期に導入し、山形、秋田、青森で主に栽培している。栽培が難しく追熟が必要なことからなかなか普及しなかった。
バートレット種、ラフランスを主に栽培しているが以前はバートレット(イギリス原産)が主流を占めていた。
バートレットは、いわゆる洋梨型で長さ12cm、重さ250g程度での円すい形。8月下旬より採取時期とし旬で完熟、追熟すると果皮が黄緑から黄色になり果肉が軟らかになり石細胞が少なく芳香、甘味、粘性を有する。傷みが早いことから主に缶詰に加工している。ラフランスは、1864年にフランスで発見し、フランスを代表するフルーツであると賞賛されラフランスの名前がついたといわれる。その後しばらくして日本にも導入したが栽培に手間がかかりあまり普及しなかった。
昭和40年代より生食への需要が高まり、昭和60年頃より山形県(全国の80%)で急速に栽培面積、収量が伸びている。バートレット種より少し丸みをおびて表皮が黄緑であることが多い。
晩生種で9月下旬より採取し旬とする。芳香と、とろりとしたなめらかな肉質がよくバターフルーツともいわれる。追熟の期間は常温で2週間ぐらいで食べ頃は、ラフランスの果皮の色はほとんど変化がないが果肉が柔らかくなればよい。
追熟によって水溶性ペクチンが増大、軟化し生食、ネクター、ジャム、洋菓子、果実酒、乾果にしている。追熟するうちにデンプンがしょ糖、果糖、ブドウ糖などの糖分に分解する。炭水化物を日本梨11.3%、西洋梨14.4%程度含む。カリウムを140mg/100中に含み利尿作用がある。有機酸は0.4%程度でリンゴ酸、クエン酸などを含んでいる。
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