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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[ビタミンC] 食生活について語ろう

2019年11月10日 | 美容ダイエット
◎ビタミンCVitaminC びたみんしー
   これからの暑さや紫外線より身を守り、夏バテ解消に充分なビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、カルシウム、鉄、タンパク質、水分などが必要とされバランスの取れた食事が望まれます。
 ストレスの多い社会にビタミンCは、有効に働きます。この季節に特に消耗しやすく暑さに対する抵抗力を高め、また日焼けによるシミ、ソバカスが出来るのを防ぎ、免疫機能を高め、疲労回復によいビタミンCについてご紹介することといたしましょう。
  ビタミンの発見は、欠乏症より見出されていることがよくいわれています。ビタミンCについては、
  15~18世紀からの大航海が盛んに行なわれた時代、船員達の間に歯茎(はぐき)から出血し死にまで至る壊血病が大流行していました。体重減少、皮膚粘膜からの出血、脱力感などビタミンC不足から来るさまざまの症状がでていました。
 1747年イギリスの海軍医ジェームス・リンドは、壊血病にオレンジ、レモンを与え病状が回復することを実証しています。その後長期の航海にレモン等の柑橘類を持っていくことが奨励されています。
1920年にイギリスのドラモンドがオレンジより抽出し壊血病の予防と抗壊血病因子としてビタミンCと名づけて提案しました。
 ビタミンCが発見されてからはおおよそ発見順に命名されています。その後においてビタミンK、葉酸・・・などなど例外がでてきて命名法は統一されていません。
 1927年にハンガリーのセント・ジオルジーが牛の副腎より強い還元力のある物質を単離し、ヘキスロ酸とし最初のビタミンCの発見となっています。
1932年にキングがレモン汁から結晶として発見され、ヘキスロ酸と同一のものであることが解ってきました。
1933年にハワースによってビタミンCの構造式が決定されています。科学名をアスコルビン酸としアスコルビン酸は、Ascorbic acidでラテン語のscorbiaの壊血病に抗を表すaを足して抗壊血病であることが名前の由来となっています。同じ年にライヒシュタインによって合成に成功しています。果実は熟すと可溶化してくるペクチンが加水分解されてガラクツロン酸が生成され、ガラクツロン酸レダクターゼという酵素を介してビタミンCが生合成されることが解明されています。
 野菜をよく摂取していた日本人には見られなかった壊血病(かいけつびょう)が北欧などの航海者に多く見られ予防に新鮮な野菜、オレンジ、レモンが用いられていたのです。

人体では摂取が必要なビタミンであり、毛細血管内に吸収され1.5g程度体内で貯蔵されています。ビタミンCを含まない食事をしていると血漿中、尿中のCが0に近い値を示すといわれていますが過去の摂取状況であり検出されないからといって直ちに欠乏症との診断は、されません。血漿中のビタミンC濃度基準値を0.7mg/dl以上に設定しています。
 水溶性で酸化されやすく、食品に含まれるアスコルビン酸酸化酵素によって若干酸化分解されます。熱・アルカリ性に弱いですが、酸素のないところでは、熱に安定(加熱・煮沸後は安定している)、L-アスコルビン酸(還元型)ともいいます。
 ほとんどの動物は体内で(グルコース[ブドウ糖]を原料として)ビタミンCを合成出来ますが、人体では摂取が必要なビタミンとされています。吸収されなかったもの、体内で利用され不用となったもの、過剰摂取されたものは、尿、便中に排泄されます。
 代謝が盛んに成る運動、発熱時にはビタミンCの消耗が高まります。ビタミンC(L-アスコルビン酸[還元型C]+L-デヒドロアスコルビン酸[酸化型C])で体内でビタミンCとして働いています。以前は、還元型の作用は、酸化型に比べCの効力は、2倍強いとされていましたがその効力について日本ビタミン学会ビタミンC研究委員会の昭和51年2月に基づき同等とみなされ成分値では、両者の合計で示してあります。L-アスコルビン酸(還元型)⇔デヒドロアスコルビン酸→2,3ジケトグロン酸(ビタミンCの効力がない)の経路をたどります。かぼちゃ、きゅうり、キャベツ、人参には、アスコルビン酸酸化酵素(アスコルビナーゼ)を含みビタミンCを酸化させその効力を減じてしまうので利用の仕方には、注意が必要です。

 現在では、ビタミンCは、でん粉を加水分解しブドウ糖を発酵させ微生物による酸化反応により大量に合成生産製造しています。乳酸菌はビタミンCをエサとして、ビタミンB群や葉酸、ビオチンなどを合成 します。なかでもビフィズス菌は、とくにビタミンB2・B6、ビタミンKを合成しています。強い還元作用で自身が酸化されると酸化剤として果実加工品、漬物、惣菜、パンに品質改良に、ビタミンC(L-アスコルビン酸)として栄養の強化にも利用されています。
酸味がある有機酸で鉄・ビタミンE、葉酸の吸収を高めます。コラーゲンの生成、保持、歯・軟骨・結合組織・毛細管の各種の物質代謝に関与、体内の酸化・還元に関与、コレステロール代謝、チロシン(非必須アミノ酸)代謝と関連しカテコールアミン(脳内の交感神経伝達物質)の生成、脂質代謝に関与しています。さまざまの要因によりストレスを感じると副腎皮質ホルモンの分泌が盛んになります。そのホルモンの生合性に関わりホルモンの酸化を防いでいます。甲状腺機能の高まった時(代謝亢進)にも要求量が増加してきます。喫煙によりビタミンCの消費量が高まるといわれています。活性酸素を除去し、免疫力の強化に役立っているのです。
 不足すると壊血病、貧血、成長不良、骨形成不全、倦怠感に陥りやすくなります。骨、象牙質、繊維組織、血管内皮などに、ゲル状(コラーゲン)が形成されなくなると骨、歯が弱くなってきます。チロシナーゼの活性が高まるとメラニンを生じ皮膚が着色してきます。普通は不活性ですが紫外線に当たることによってチロシナーゼの活性が高まります。ビタミンCの酸化は、色素形成を促進する銅イオンがあると著しく酸化されます。グルタチオン(トリヘプチドのタンパク質)とビタミンC(500~1,000mg)の補給により色素の沈着を防止できるといわれています
 食品のビタミンC酸化に対して検証してみます。
       *ビタミンC酸化Vitamin C oxidation びたみんしーさんか
  野菜の中で人参、きゅうり、カボチャ、キャベツなどには、ビタミンC酸化酵素、アスコルビン酸酸化酵素(アスコルビン酸オキシターゼ)が含まれ切る、卸す、煮ること、至適温度30度、ph5.5~6付近でより細胞膜の破壊が行なわれビタミンCに作用し減少させる。水溶性なので漬物では著しく分解される。
 チロシナーゼが作用して褐変を起こしペルシオキシターゼなどとともに酵素反応によって生じた生成物が還元型Cに働き酸化型Cにする作用がありC効力を失いやすい。アスコルビン酸酸化酵素の活性に銅イオンを含み銅イオンによっても分解されやすい。
 いちご、なす、とまと、春菊、セロリにビタミンC酸化酵素阻害作用がある。レモン、大根などでは、安定度が高い。いも類のビタミンCは、でん粉質が糊化しビタミンCを保護、他にフラボノイド、タンパク質が酸化を抑制するといわれる。酸化型Cは、破壊されやすいので野菜を茹でる時沸騰水で短時間で酸化酵素を破壊するのがよい。高温でも短時間の加熱に留める、食酢、食塩添加ナトリウムで分解を抑制できる。
  新鮮な野菜・果物、緑黄色野菜、かんきつ類に多く含まれ種実類のギンナン23mg%、33mg%とそれぞれに、ビタミンCを含んでいますが、他の胡麻、ナッツ類、穀類には、種子の状態でほとんど含まれず、発芽することによって葉、茎の野菜、果実となってビタミンCを含むようになります。βカロチン、ビタミンEとビタミンCを一緒に取ると抗酸化作用や細胞膜を強化し、お互いの働きが強まります。抗酸化成分は、日光からの紫外線を浴びる植物の自己防衛の酸化防止に作用し一般にポリフェノール類に多く、苦味、渋みのもとになり野性種に多く栽培種には少なくなっています。
  成人の1日の推奨量は、100mgとしています。ブドウ糖があると吸収されやすくなります。 ほとんどの動物は、ブドウ糖を元にしてウロン酸サイクルからビタミンCを合成することができます。しかし、ヒトとモルモットはL-グロノラクトン酸化酵素活性が欠損しているため、体内でビタミンCを合成できません。
治療に1,000mgものC剤を与えることもありますが不用となったビタミンC(代謝され蓚酸をつくる)の750mg/1日以上のの大量継続摂取により蓚酸カルシウム結石の原因を作ることがわかってきています。腎機能障害、痛風、結石を作りやすい人は、注意が必要です。他に過剰症として吐き気、排尿困難、皮膚炎などがあります。栄養機能食品としての上限が1000mg、下限35mgとし示されています。

100g中でアセロラ1,700mg(甘味種800mg)、グァパ220mg、トマピー200mg、赤ピーマン170mg、芽キャベツ160mg、ナバナ130mg、パセリ120mg、ブロッコリー120mg、ナズナ110mg、カブの葉82mg70mg、レモン果汁50mg、みかん22mgを含みます。

  ビタミンCを多く含むアセロラ、夏ばてに良く利用されるゴーヤ(にがうり)、オクラについてどのようなものなのか少し記載してみることと致しました。

        *アセロラAcerola あせろら
  キントラノオ科、中央アメリカ、カリブ原産。開花後1~2ヶ月で2~3cmぐらいの梅の大きさぐらいの真っ赤なさくらんぼに似た果実をつけ酸味の強い酸味種とされる。
熱帯性で15~30℃の気候で年中収穫できるが沖縄では、6~8月のが収量が多く旬の時期として年に5、6回収穫され花の咲いているそばから実をつける。
生では収穫後2、3日で傷みやすく日持ちしないので多くは冷凍にされジュース、ジャム、ゼリーとし加工される。ビタミンC剤にも利用しているが合成のビタミンCに比較し天然のものは高価になっている。紫外線から守る為のビタミンCが果物の中で最も多く含み酸味種1700mg、甘味種800mg/100gと、れもんのビタミンCが100gで果汁中50mg、全果100mgよりはるかに多く含まれる。健康食品として出回ったり化粧品にも使われる。
            *苦瓜 にがうり
   ウリ科、印度原産。中国を経て400年ぐらい前に本土から沖縄に伝わったといわれる。九州南部より沖縄で主に利用されていたが近頃では、健康ブームも手伝って全国的に店頭に並んでいる。ゴーヤ、つるれいしともいう。
全体に苦味があるので酸味、甘味を加えて和らげることができる。未熟のにがうりのわた、種子を除き沖縄豆腐、豚肉と炒め卵でとじたたゴーヤチャンプルが知られる。和え物、漬物、チップ、フルーツを加えたジュースにされるが茹でてシロップで煮詰めグラニュー糖をまぶし乾燥させた菓子もよい。
ビタミンC(苦瓜76mg、胡瓜14mg/100中)が多く加熱で破壊されにくい。夏ばて防止、疲労回復、便秘解消、胃の調子を整える。わたに多く含まれる苦味成分モモルデシン、モモルジン(サポニン)、ククルビタシンが中性脂肪を減らし糖尿病によいという。
            *オクラ おくら
  アオイ科、アフリカ原産、ヨーロッパ、アメリカでも栽培され明治の初期には導入されていたが栽培が盛んになったのは第二次大戦後しばらくして普及している。日本では四国、九州で主に栽培されているがハウス栽培、輸入物もありほぼ年中出まわっている。
鮮やかな緑色、切り口がが五角形で、粘りのある特色を持ち、主に刻んで生食軽く湯通しして醤油合えに使われるが糠みそ漬け、汁の実、揚げ物、シチュー、炒め物などもよい。緑色のほか赤色のもある。
未熟のさやにペクチン、アラバン、ガラクタンの粘質物(ムチン:便秘予防)、食物繊維、ビタミンンA:110μg.、C:11mg/100g中を含む。一度に食べられる量は、せいぜい1~2本の10~20g程度であるが疲労回復、血中コレステロール低下作用、ダイエット、整腸作用があり利用している。

  特に天然のビタミンA、E、Cは、天然そのものに含む栄養素の他に、そのビタミンを助け増強させる栄養素を含む場合が多くあり合成の単品で摂取するよりも作用がより有効に働きます。
天然と合成品との違いがビタミンA、E、Cについては確認されているといいます。天然由来のビタミンCは、アセロラ、ローズヒップなどから抽出するのですが、その際にアセロラ、ローズヒップには、ビタミンCの補助的作用があるといわれるアントシアニン(ビタミンP)などビタミンの吸収を助ける酵素を含み一緒に抽出しています。天然由来のものは効率よく栄養素を摂取できるといわれているゆえんです。これらは、当然コストが高くなります。ビタミンCを破壊する酵素を多く含むものもありますが、それらからの必要な栄養素の抽出は、まずおこなわれないとみてよいでしょう。
合成品は、主にコーンスターチ(とうもろこしでん粉)、じゃが芋でん粉より大量に安価に製造できることから手軽に利用しているのです。単にビタミンCとの物質名だけの表示のものは合成品とみてよいでしょう。
できるだけ、食品からの3食の栄養バランスの取れた食事が望まれます。

 
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
 
 
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