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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[いちご] 食生活について語ろう

2022年01月25日 | 美容ダイエット

◎🍓苺Strawberry いちご

  栽培技術の向上により、最盛期が早まっています。以前は、4-5月頃に多く出回っていましたが、ハウス栽培などの施設による栽培方法が盛んとなり、年末のクリスマスの需要に合わせてか、12月には、スパーの店頭の入り口に鎮座しています。そして露地物の旬としていた4月には、1パック245円になっていました。1月15日をイチゴの日として“いい「1」いちご「15」”と語呂合わせで全国いちご消費拡大協議会が制定しました。この時期ハウス栽培の苺の出荷の最盛期を迎えています。さらに毎月15日を苺の日として「いち(1)ご(5)」の語呂合せで設けられています。

苺という漢字は、草冠に母で植物が、増えていく、子を産む様子を表しています。野生のキイチゴで日本書紀(伊致寐姑いちびこ)、和名抄(伊知古いちご)、枕草子(いちび)に記載があり魚(いお)の血のある子(いくら・すじこ)のごとしと、いわれたことから魚の[い]、血の[ち]、子のごとしの[こ]をとって、真っ赤であるとの意味からいちごと呼ぶようになったといわれます。また、1~5月に収穫されることからいちごという俗説も知られています。 
英語のStrawberryは、傷つきやい果実でStraw(麦わら)を敷いて育てるberry(核のない果肉の柔らかな食用小果実)というところからです。

果実の分類には、いろいろの方法があり果物の形、果実的野菜、野菜的果実、草本、木本、花と子房の数による単果、集合果、複合果、さらに真果、偽果などの分類法などがあります。
イチゴは、形によって、ぶどう、イチヂクと同じ漿果類(しょうかるい)、果実的野菜としてメロン、すいか、パッションフルーツ、バナナの分類に入っています。農林水産省で発表している食料需給表では、メロンは、その他の野菜、苺の記載が無く、ベリー類がその他の国産果実の分類となっています。農林水産省では農産物の生産に関することを所管していることから、野菜を一年生作物の草本類(草・茎が木質で無いもの)、果実を木本類(もくほんるい:樹木)の作物のこととして区別しています。栗やナッツ類も含めリンゴ、桃、柑橘類が果実、果樹ということになります。 野菜と果物の違いは、定義として定まった基準ではなく、消費者、生産者、関係する省からの視点によって、分類されているに過ぎないようです。研究や教育部門でも農林水産省と同じような区分としています。いちごなどが野菜として生産され、果物として消費している実態があるのです。
  形態によって1.単果、2.集合果、3.複合果という分類法では、もとの花と子房の数による分類です。
苺は集合果で、多くの花からできていますが1個の花托上に多数の分離子房が成熟し、1個の果実のようになったものを総称していいます。バラ科植物の果実には集合果が多くあります。イチゴ状果、キイチゴ状果、バラ状果、ハス状果などにわけられます。 イチゴ状果は、苺の類で主な食用部分は果実ではなく、花托が熟して果肉になったもので果実といえるのは表面のつぶつぶで種といわれているものです。キイチゴ状果は、木苺の類でひとつの房の一部となっている小さな石果を小石果といい肥大した花托にたくさんの集合した石果(核果)をつけます。バラ状果は、ハマナスなどで花托がつぼ状に肥大し内部に痩果が集合したものです。イチゴ状果は、子房以外からなる果実でナシ状果、バナナ、ビワ、イチジク状果、ウリ状果などとともに真果(しんか)ではなく、偽果(ぎか)、または仮果(かか)となります。
一般に、店頭で多く見られる苺は、オランダ苺のことです。バラ科Rosaceaeに属す多年生草本で北アメリカ東部に野生していたバージニアVirginianaイチゴといわれる果実が小さく赤みが強く香りの良い品種、チリイチゴの果実が大きく暗赤色で香りのない品種などがオランダで育成、交雑して今日に見られる栽培品種が生まれたといわれています。現在の品種は明治時代に輸入したもので寒さに強く湿気の多い土壌を好む多年生草本で露地栽培では長い柄の先に3枚の周囲にギザギザのある小葉がついて根株より群生、3~5月に花弁5枚の白い花を4~5個咲かせます。花托が肥大した液果を食用としています。漿果(しょうか)に属する集合果です。

本当の果実と呼ばれる部分は表面に散らばる黒い粒であり一般に痩果(そうか)と呼ばれています。かつての早出しの促成栽培は静岡で石の保温によっての石垣イチゴが主流でしたが最近はハウス栽培(1~3月)が主流で、露地栽培も含め12~6月頃まで出回り、おもな産地は栃木、福岡、静岡で露地栽培最盛期は、4~5月で旬とし、冷蔵でラップをして一週間程度保存可能です。収穫後は、急激に劣化しやすく鮮度は常温で2日、1-2℃の開閉なしの冷蔵保存で7-10日ほどの品質が保てます。冷凍されたイチゴでは、-40℃で急速冷凍したもので-18℃以下の保存でビタミンCの損失はほとんどみられず、-12℃で120日、-7℃で40日では、1/3の減少が見られるといいます。乾燥させたイチゴでは、気圧が0.1~0.01mmHg、-22~-25℃の状態で6時間かけて乾燥させたもので、常温で水分2%以下に保つことによってアントシアニン色素の分解がされずに1年以上の長期保存に耐えます。

汚れを落とすのに、食塩水を使うことにより表面の汚れ落ちが良くなり甘味を引き立たせる効果があります。主に生食していますが、イチゴ酒、ジュース、ジャム、ゼリー、ケーキの飾りに多用しています。

苺でジャムを作るのにペクチンPectinが少ないので市販のものには、ペクチンが加えられたり、りんごが入っているものもあります。果実が成熟によって軟化し多汁質となるのは不溶性のペクチン質が可溶性のペクチンに変わることによって起こります。未熟の果実ではプロトペクチン(不溶性)が殆どですが成熟と共に酵素が働きペクチンに変化しますが過熟果ではペクチンが変化してペクチン酸となってプロトペクチンとともにゼリーを形成する能力がありません。ジャム用には、完熟少し手前のものが良く砂糖は、イチゴの重量の70%程度とし、最初は、イチゴと砂糖半量をいっしょにしてしばらく放置脱水させてから加熱し柔らかになったら残りの砂糖を加え煮詰めとろみの具合を確認しましょう。できるだけ強火で処理しますが焦げ付かせないよう注意します。乳製品と相性がよく、牛乳をかけたり、ヨーグルトとジャムを合わせるとおいしく頂けます。

一般に果物(0.1~1.3%)、野菜に含まれる酸味を有機酸と呼んでいますが厳密には、脂肪酸、アミノ酸もふくまれます。クエン酸、りんご酸、Lーアスコルビン酸(ビタミンC:野菜、果物)などがあります。有機酸の酸味度はクエン酸を1とするとリンゴ酸は1.0~1.2です。いずれも殺菌力が強く、食中毒防止、腐敗防止に役立っています。

イチゴの糖3~7%で主にブドウ糖と果糖で3-4:1とブドウ糖を多く含みます。話題となっているキシリトールは、微量含むようですが特に苺を食べて虫歯予防にはなりません。酸はりんご酸とクエン酸が主で1~4%、ぺクチン0.15%程度で多くありません。色素(カリステフィン・フラガリン)は、ポリフェノールの一種で、10-50mg%含みフラボノイド系、アントシアニンに属し熟すと増加しています。
生でビタミンC62mg/100g中と、最も多く含む部類に属します。

苺の年代ごとの成分比較すると一概にはいえませんがビタミンA効力とビタミンCの成分が近年では少なくなっている傾向です。抗酸化成分です。日光からの紫外線を浴びる植物の自己防衛の酸化防止に作用し野性種に多く栽培種には少ない成分です。露地栽培では、手間が掛かります。ハウス物は、価格も安くなっていると思われますのでたくさん食べて不足の量を補えそうです。

  苺という漢字は、古くからありました。日本で大昔から食べられていたことになりますが、現在主流と成っているオランダ苺ではなく「木苺」の類であったようです。木苺(きいちご)類は、バラ科、耐寒性、早春山林に高さ1~2mの落葉低木で茎、葉にとげがあり、葉がもみじに似ていることから一名をモミジイチゴともいいます。4、5月ごろ葉の陰に隠れるように花径3cmの可愛らしい白色、ピンクの花を咲かせ6~8月頃に小さな実が集合した小果類(橙、赤、紫、黒)2~7gの果実をつけ食用としています。日本では、種類としてナワシロイチゴ、カジイイチゴ、ベニバナイチゴがあります。栽培種とし、欧米で品種改良されたラズベリー(3g、甘味が強い)、ブラックベリー(5g、甘味が薄い)があり完熟したものがジャム、ゼリー、ジュースに加工しています。

 時代と共に苺も変化をしています。イチゴといっても、大昔と現代とでは種類が違います。栽培方法も異なってきました。

 

ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

(初版2020.1.16)

 


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