[平貝] 食生活について語ろう

・平貝Peu shell　たいらがい
　　ハボウキガイ科、北海道以南、四国、九州の伊勢湾、瀬戸内海、有明海湾内、水深20mの浅瀬砂地に生息し殻の長さは30cmと大きい二枚貝、イガイ(からす貝)似た三角形だが表面は全体に黒褐色、内側が青銅色で光沢がある。砂泥地に尖った殻頂(かくちょう)を突き刺さったような形でもぐっているのが見られる。タイラギとも呼ばれまた形からエボシガイともいう。
 
卵期が5～9月なので12月より翌年3月の早春に採られたものが美味という。殻質は、もろくくずれやすく、殻付きで出まわることは少ない。夏季には冷凍品が出回りまた韓国からの輸入ものがみられる。
主に大きい貝柱を利用し帆立の貝柱より歯ごたえがあり、甘味もあって、淡白で生で刺身、寿司だね、酢の物に、椀だね、バター焼き、フライ、鍋物、加工し干物にする。貝柱以外は、特有の臭みがありあまり食用としない。
 
貝柱のタンパク質は、21.8%と魚肉タンパク質標準の20±2%の範囲にあり、ホタテ貝柱17.9%、あさり、牡蠣、しじみ、はまぐりの5%から7%より多く含む。貝類のアミノ酸スコアは、しじみが95%で多いほうで一般に80%内外、魚肉100%に比較し低い。