・鼈Snapping turtle すっぽん
スッポン科、関東以南の河川(かせん)でみることができ、淡水性での甲羅(こうら)がやわらかい。浜名湖で養殖(生育に5～6年を要す)している。4～6月にかけ30～60個の直径2cmの卵を土砂(どしゃ)の中に産(う)み2ヶ月で孵化(ふか)するという。
冬眠前の秋のものが脂がのっておいしくよく利用する。天然ものは、甲がやや長円形、長さ17cm、幅13cmで緑がかった褐色、養殖ものは、黒褐色をし臭みがなくてよい。
生き血が補血として、肉は脂肪13.4%で旨みがあり濃厚でだしとしてもよく臭み消しに生姜、ねぎを使い吸い物、鍋(すっぽん鍋)、雑炊にしている。揚げ物、焼き物、刺身とすることもある。生き肝(きも)も珍重される。欧米、中華の料理でもスープ、煮物に利用する。
たん白質は、16.4%と多くはないがアミノ酸のグリシンが 保湿、血行を促進する。100g中にビタミンD(カルシュウムの吸収をよくする)3μg、鉄(貧血予防)0.9mg、亜鉛(インスリンの構成元素)1.6mgを含む。漢方で(どべっこう:スッポンの腹)として皮膚を除いた骨質乾燥品を粉末にして精力剤、解熱、強壮として用いている。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
