・エイコサペンタエン酸EicosaPentaenoicAcid:EPA えいこさぺんたえんさん
イコサペンタエン酸Icosapentaenoic acid:IPAともいい青魚(イワシ、サンマ、サバ)の魚油に多く含まれるn-3系の不飽和脂肪酸で血清コレステロール低下作用があり動脈硬化を予防し血栓症(心筋梗塞、脳梗塞)を防ぐとしている。
グリーンランドに住むイヌイット(エスキモー人)に、デンマーク人に比べて血栓症の少ないことが知られ1970年代の調査によりアザラシ、クジラ、魚の海産物をよく摂取していることが調べられた。
それらには、EPA(コレステロール低下作用)、DHA(脳の活性化)が多く含まれており血流改善に役立っていることが判った。酸化されやすいので新鮮なものを取る方がよい。西欧型の畜鳥肉中心の食事では、飽和脂肪酸が多く血清コレステロール値を上昇させ血栓を作りやすくする。
バランスを保つことが大切なことであり、食生活の片寄りから最近は、青魚を多く取ることを奨励している。鮭生100gで脂質8.4g、脂肪酸6.31g(EPA492mg、DHA820mg)を含むが健康食品の飲料とし100ml当たりEPA600mg、DHA260mg含有の製品が登場している。望ましい摂取量は、1g/1日程度とする。体内でα-リノレン酸を原料としてEPA、DHA を生産することができ変換される割合は10%~15%程度という。EPAは、商業用に動物以外にもマイクロアルジェMicroalgae(微細藻類)、スピルリナからも得ている。EPAは、高等植物での存在は、殆ど見られないが、スピルリナで微量確認している。
EPAはα-リノレン酸より作られることからエゴマ油、アマニ油などの摂取も薦められている。α-リノレン酸は、摂取後体内でEPAに変換される。魚油がEPA製剤に用いられているが、魚類はEPAを体内で合成するのではなく、魚油のEPAも元は植物プランクトン由来する。
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