亜麻Flax あま
アマ科、中央アジア原産でカナダで主に栽培、生産、輸出している。江戸時代に渡来したといい明治初期より北海道、東北地方でおもに栽培して寒帯性、一年草で種子の外観、味は胡麻に近い。
初春に種まきし夏に青紫、白色の花を咲かせ1mほどに成長する。夏に茎から繊維がつくられ麻とは違いやわらかく主に糸、織物、衣類に用いている。その後の茶褐色の種子より精油して亜麻仁油(フラックスシードオイルFlaxseed oil)としてn-3系脂肪酸のαーリノレン酸をシソ油・エゴマ油(45%)、Canola oil(10.2%)に似て多く含む。
亜麻仁(あまに)には、n-6系脂肪酸のリノール酸などが約6%程度、n-3系脂肪酸のα-リノレン酸などは、20%以上(亜麻仁油[フラックスシードオイル]は55%以上)も含んでいる。亜麻仁油の脂肪酸組成は飽和脂肪酸9%、n-9の脂肪酸21%、n-3系の脂肪酸57%、n-6系の脂肪酸13%で、飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸の割合が1:2:7程度として示される。空気中に放置すると固まる乾油性で塗装、インクの原料としても使われている。
動脈硬化や心臓病の生活習慣病、アレルギー対策に利用している。亜麻仁(あまに)の粉末としたものでは食物繊維28%や抗酸化女性ホルモン(植物エステロゲン)作用のあるリグナン(Secoisolariciresinol-diglycoside :SDGセコイソラリシレジノール・ジ・グルコサイド)1~3%を含むことから健康食品として注目している。
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(初版2021-09-19 )