・ライチーLitchi らいちー
ムクロジ科、中国南部原産の熱帯性の果物でトロピカルフルーツのひとつでもある。Litchiは英名で中国では茘枝(レイシ)と呼ばれ紀元前より栽培しており、楊貴妃(ようきひ：719～756)が好んでいた果実として知られる。
日本でも沖縄、鹿児島あたりでも栽培する。植物分類上バラ亜綱(あこう)でムクロジ（英名Soapberry＝石鹸の実）科はランブータン、竜眼、観賞用のフウセンカズラが知られる。果皮に多量のサポニンを含み東南アジアの地域では今なお天然の洗剤として使われている地域もあるという。
樹高2～10mになる常緑小高木の葉は大きく羽状複葉で枝先に黄色の子花を4～5月にかけ咲かせる。
6月～8月を旬とし結実、収穫するが日持ちが悪く日本には、主に冷凍品が入っている。
熟すると果実は直径3cm球形、または卵形で、中に一個の黒い硬い種子を含み、表皮が暗褐色、多角形のうろこ状の亀裂があり凸凹で硬い。果皮をむいた果肉は、とても滑らかな白色半透明で芳香があり、多汁で程よい甘味と酸味がある。一見竜眼(りゅうがん)に似ている。
シロップ漬け缶、乾燥果実に加工し中国料理のデザートによく利用する。100g中でエネルギー63kcal、水分82.1g、炭水化物16.4g、ビタミンC36mg、食物繊維0.9gとビタミンCを多く含む。
