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[パーム油]食生活について語ろう

2021年08月21日 | 美容ダイエット

・パーム油Palm oil ぱーむあぶら
       意外と思われるかもしれませんが現在世界で最も多く消費している植物油脂がパーム油です。2018/19年の植物油の生産量は全体で2億873万トン、このうち、パーム油が37%の7,734万トン、大豆油が27%の5,657万トンで、この2つの油種が世界の植物油市場を主導し、日本で最も多く生産・消費の菜種油は、世界では第3番目に多い植物油となっています。
パーム油は、他の植物油に比べ収量が多く、低価格で、用途が幅広いことから近年急速に需要が拡大しています。インドネシアとマレーシアで、特に、この2か国がパーム油の総生産量の約85%を占めます。
日本ではアブラヤシの果肉から得られるパーム油、種子から得られるパーム核油を合わせて年間約7O万トンを消費しており、約8割がインスタント麺やスナック菓子をはじめとした食品向けに、残りの約2割が石鹸や洗剤などの製品に使われます。
日本での消費量はキャノーラ(なたね)油に次いで2番目で食品の多くの加工食品にパーム油が使われているのですが、日本の食品表示法ではパーム油が使われていても植物油脂の記載だけで、パーム油との表示が特に義務付けられていません。なので消費者には目にすることのない見えない形で流通しているのです。身の回りに溢れているのですが認識のないのが実情です。
パーム油Palm oilは、西部アフリカ原産で高さ25mにもなるアブラヤシの果肉を圧搾して得られる常温で固体の油です。種子(果核、仁)よりパーム核油(中鎖脂肪酸を多く含む)を搾取しています。ココヤシ[ココナッツ]に比べ幹が太くてごつごつしており果実4~5cmのが数十個結実しています。
西部アフリカ原産ですが、産出量は、2018年ではインドネシアが世界一となっておりそれにマレーシアが続いています。石鹸の原料ともしていますが精製されたものは、マーガリン、ショートニング、スナック菓子の揚げ油として多くに使われています。

成分組成は100g中でパーム油でビタミンE8.9mg、飽和脂肪酸47.6%(パルミチ酸41.8g)、一価不飽和脂肪酸37.6%(オレイン酸37.1g)、不飽和脂肪酸9.4%、コレステロール1mg、その他1.1%です。
パルミチ酸とオレイン酸を主体にする酸化安定性がよくフライ、加工油に利用しています。
パーム核油ビタミンE0.4mg、飽和脂肪酸75.5%、一価不飽和脂肪酸15.4%、不飽和脂肪酸2.7%、コレステロール1mgを含みます。
パーム油には中鎖脂肪酸を多く含みますがあまり多くは、見つかっていない成分です。構成炭素数、鎖の長さがC8~C10であるものでオクタン酸(カプリル酸)、デカン酸(カプリン酸)が知られます。
中鎖脂肪酸そのものは、舌触りが軽く、胃も垂れが少なく、普通の油に比べ多く取ることが出来ることから利用しています。独特の汗っぽい匂いと酸っぱさのあるといいオイル、パウダー(白)にしたものがあります。
消化、吸収が早く、体内で素早くエネルギー源となり燃焼し中性脂肪となって蓄積されにくく分解速度が早いことから特定保健用食品、医療食として認められてます。
1gで9kcalは、普通の油と変わりません。脂肪を燃焼させるとケトン体が流出し、ケトン体を分解するのにもインシュリンが必要です。そのインシュリンがなくなり、体脂肪、体蛋白が使われ体重減少の状態に陥(おちい)る、痩せてくると危険な状態となるので過剰摂取に注意しましょう。
さらに、パーム油にも発がん促進作用が認められ、ラットの実験ではリノール酸よりもパーム油を与えたほうが大腸がんが多発したとの報告があります。2016 年に欧州食品安全機関(EFSA)がパーム油に含まれる発ガン物質グリシドール、3-MCPD などが他の油に比べて多く、特に若齢者は注意が必要と公表しています。
パーム油には血糖値を下げるインスリンの働きを阻害することの確認もあり糖尿病の発症に深くかかわってくることになります。
マウスにパーム油を与えた実験では、キャノーラ油、ラードを与えたマウスより異常に生存率が低かったとの報告もあるようです。
 パーム油が含まれる可能性が高い製品は、インスタント麺、マーガリン、ショートニング、コーヒーフレッシュ、レトルト食品、ドレッシング、カレールー、フライドチキン、🍟フライドポテト、スナック菓子、🍫チョコレート、🍪クッキー、🍰ケーキ、ドーナッツ、🧼 石鹸、洗剤、シャンプー、ボディソープ、練り歯磨きなどです。
日本人が1年間に消費するパーム油の食品としての量は約4kg、洗剤や化粧品、ねり歯磨きなども合わせると、消費量は約5kgです。
植物油脂の表示は、殆どがパーム油であることを承知しておいた方がいいようですので、取り過ぎには注意が必要です。
パーム油には、高濃度でGE(グリシドール脂肪酸エステル類)は摂取後に遺伝毒性発がん物質であるグリシドールGlycidolに変換する物質と、3-MCPD(3-モノクロロプロパン-1,2-ジオール(3-monochloropropane-1,2-diol) 及び 2-MCPD(2-monochloropropane-1,2-diol) といった発がん性物質が含まれていることが知られるようになりました。
特にリスク管理を行うべき化学物質に選定したのは 3-MCPD(2006年)、3-MCPDE(2010年)、GE(2015年)です。
グリシドールは、 アクリルアミドの代謝物であるグリシダミドと構造が類似し遺伝毒性発がん性物質であることを否定できないとしています。
2009年に花王は食用油「エコナ」のグリシドール脂肪酸エステルの含有量が比較的多いとして、その出荷を停止しています。グリシドール脂肪酸エステルはグリシドールの前駆体で、胃酸などの強酸下で分解しグリシドールを生成するとの説です。
これらの物質は、特に約 200℃もの高温での加工での精製中に生成します。
これらの物質が、若齢者の健康を潜在的に脅かしていることを指摘しています。摂取量の多い人には健康へ懸念があります。
パーム油の「植物油脂」だけの表示で、日本人の油脂類の摂取量は欧米に比較して少ないといえ、その過剰摂取への問題について国民に知らされていません。


ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。

 

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