エイコのチェンソーアート日記

チェンソーだけで丸太をアートするチェンソーアート。ある日夫がいきなり脱サラしてチェンソーアーティストに・・・。

願成寺さまの龍神様手直し

2013-07-25 07:37:37 | チェンソーアート
まだ、宮城県にいます。

宮城は、まだ梅雨空がつづき、
長袖のTシャツを着ててもちょっと肌寒い時もあります。



さて、禅昌寺様の龍神様を納めた次の日、17日、
宮城県塩竈の、願成寺様に向かいました。



願成寺様の本堂の素晴らしい彫刻



昨年、彫らしていただいた願成寺様の龍神様は
この本堂の前に仮置きされていたそうですが、
一部、木(赤松)の割れが出来てしまった、ということで
手直しを頼まれました。






大きな割れのところには、あらかじめ木材を挿入しておいていただきました。



本堂の前で、手直し中






キレイに直りました。




彩色もして欲しい、という御依頼だったので

玉や雲に少し色を入れました。


こちらの龍神様、8月のお盆までに、お庭に、石のお堂を建てていただき
そちらに納まることになるそうです。


お堂に納めることになってホッとしていると同時に
気に入っている後ろ姿などがいつでも見れないのが
ちょっと残念です・・・

と、御住職。



お堂に納める前に手直しができて良かったです。




禅昌寺さま龍神像完成

2013-07-18 20:00:57 | Weblog
関東以西は、猛烈な暑さだったという7月10日~14日、
宮城県石巻は、小雨と曇りを繰り返す、梅雨空らしい日々、
ちょっと肌寒いくらいでしたが、カービングするには最適な温度

3mという高い彫刻でしたが、屋根も付けていただいたので
小雨の中でも、カービングができ、

7月15日には、仕上げ、色付けをして、
快晴に恵まれた、7月16日、とうとう完成しました、



御住職と、一緒に。




さぁ、出来上がったこの龍神様を、ご本堂に運び入れます。


まずクレーンで吊って



お庭から本堂手前まで



石材を運び入れるカニクレーンと、
檀家さんや、お手伝いの若いお坊様たちなど大勢の方に手を借りて
悪戦苦闘し、4時間くらいかけて




なんとか無事安置

皆さんと、一緒に記念撮影



この後、和尚様による開眼法要が行われました。

被災地に来て龍を彫らせてもらって
現地の方々に声をかけていただいたり
貴重なお話しを聞かせてもらったり
こちらに来なければ解らないことがたくさんありました。

みなさんに沢山の笑顔をいただいて
もったいないようなお褒めの言葉をいただいたり
チャチャやココを可愛がっていただいたり

こちらが感謝しなくてはいけない事ばかりだったように思います。


禅昌寺さま、檀家の皆様、石巻の方々、
ほんとうにいろいろありがとうございました。




その後は、檀家さんや関係者さんとの一席が本堂の廊下、
龍神様の位置している手前で、設けられました。

キャンドルやテーブルセッティングが、オシャレで
お寺なのにヨーロッパチックな感じがステキ♡


出していただいたお料理も、
私たちが、ベジタリアンだということで^^;
精進イタリアン



これがめちゃオシャレでステキだったです~~~


前菜


なんちゃってチーズのはいったコロッケ


お野菜のテリーヌ、ゼラチンじゃなくて寒天で寄せてくれています


セロリがしゃきしゃきと美味しかった


白い小さなカボチャを器にした豆乳グラタン
器のカボチャも甘くて美味しかったです♡


ソイミートのステーキ


パスタ

乳製品卵砂糖フリーのアイスクリームがデザートでした。


さすが、禅宗のお寺さま♡
心にも体にも地球にも動物にも優しいお料理
堪能させていただきました。


ありがとうございました。

石巻市「禅昌寺」さま龍制作

2013-07-14 21:49:51 | チェンソーアート
宮城県石巻は、涼しいですよ♡


7月9日から、宮城県石巻に来ています。

「龍王プロジェクト」として、石巻市の「禅昌寺」様で、
龍の制作を行うことになったからです。



禅昌寺さまは、とっても古い歴史を持つお寺さんだそうです。
緑豊かな大きなお庭が、夏の暑さの中にも涼しげです。




お庭には、鯉も

ちびちゃん人面鯉もチラホラ

震災前には大きな立派な鯉がいたそうですが
地震後に、亡くなってしまって、新たに飼いなおされたそうです。



高さ1m~1m50cmほどのちょっと小さめな龍を彫って欲しい
という御依頼だと伺っていたのですが、
やってきたのは、

樹齢80年、直径80cm、長さ4mの、もみの木の大木



お坊様方、関係者の皆様とともに、
木の供養、無事の作業等、祈らせていただきました。




安置を予定されているという、本堂の突き当たりの高さ4mの吹き抜けに合うように
長さを、2m80cmに切断



それをクレーンで立たせ、
あっという間に、足場も組まれ、




ケイジ、「龍王プロジェクト」14体目の龍の制作に挑みます。




さて、どうなることやら・・・








チョウチョに出会う

2013-07-11 07:51:03 | 出張先で
福島県いわき市から、宮城県石巻に来ています。

が、その前に、いわき市美術館のお仕事の後、
福島県田村市のむしむしランドのスカイパレスに寄って、
ちょっとリラックスした時のお話しを、


去年、ムシムシランドのスカイパレスに寄せてもらってから、
絶景の眺めと、ムシムシランドの職員さんたちとのアットホームなおしゃべりが楽しくて
また、機会があったら遊びに来たい、と思っていたのでした。



標高が1000mくらいあるのかな?とても眺めがいいです。



とんがった隣りのお山が福島原発からちょうど30キロだそうです。




毎分、線量を計って、ウエッブにて世界中に発信中



そんなわけで、今後30年は子供さんの立ち入りは禁止されてしまっていますが、
虫たちは、元気です!


山の尾根筋に整備された30分ほどで回れる遊歩道を歩いているだけで


クジャクチョウ


オオミスジ



ミドリヒョウモン


などなどの、「あこがれの幻のチョウチョたち♡」byケイジ
に、たくさん、出会えました。


虫屋で、高校時代は、生物部で、蝶を追いかけていたというケイジ、
美術館でのハードなカービングの疲れも、すっかり癒されたようです。

よかったね。



遊歩道の林の中は、除染されてました。

土をひっかいて除染すると、やはり線量は低くなるそうです。


でも、除染出来ない場所の方が圧倒的に多いそうです。
山中全部は無理ですもんね・・・・・



そして、除染された土や枝、草などは、三年耐久するという
トン袋に詰めて、駐車場などの広いエリアに積み重なられていました。



仮置き場が決まるまでの一時置き場だそうですが、
仮置き場がいつ見つかるか、まだ解らないそうです。
そして、中の、土や枝、草などが腐敗し発酵し(堆肥状態)
トン袋が破れてきているそうです・・・・・・


こんな状態が、ムシムシランドだけでなく
すっご~~~~~~くたくさんあるわけで、、、、、




気が遠くなりますね。。。。。。。。。



hakobuneプロジェクト

2013-07-08 07:21:37 | チェンソーアート
長崎から帰ってバタバタと片付けと準備をして
カイ君はマユミさんに預かってもらって、
チャチャとココを積んで、7月1日から、福島県いわき市に来ています。


3月にもお世話になった、いわき市美術館で、
美術家・山口啓介氏による「hakobuneプロジェクト」の制作を
お手伝いするためです。


美術館、倉庫の駐車場で、さっそく作業するケイジ



初日の今日のミッションは、10本の人間の足の成形



腿と足の平の水平をだし、彫る足の墨付けをすると、
単純に計算して、足を彫り出す時間は、一本につき、30分



例によって休憩無しで、彫り続けます。


なんとか10本の足の成形はできました。



この10本の足の成形ででた、木くずとオガコの上に倒れるケイジ

使ったオイルの量から推測するにいつもの倍くらい
カービングした計算になりそうです。



2日目
あいにくの雨となってしまいました。



作者の山口先生の指導のもと、足の指の彫りなど細かいところを行い
もう一度、足の平、腿の水平をだし、チェンソーでどうしてもでてしまう
凸凹を大工さんたちにカンナで平らにしてもらい
大工さんたちと一緒に10本の足の上に土台となる板材を載せました。


ちょっと面白いテーブルみたいになりました。


その後、ケイジは、三枚の板を貼り合わせている板材を
山口先生のデザインした形にくり抜き、
さらに、三枚の板の一枚の端を指定の幅に切り落とし、
二枚対一枚の凸凹になるようくり抜きます。


このくり抜いた板材を順に重ねていきます。


細かい調整を山口先生と行います。


2日目の最後にはこんな感じになりました。



さて、3日目


さらに、墨付けされた板材をくり抜き、
指定された幅を切り落とす作業を繰り返すケイジ


延々と終わらないのではないか?と思われたこの作業にも
終わりが来て、
とうとう、全ての板材の切り抜きが終わりました。


板材を積み重ね、美術館の学芸員の方々が、ボルト留めしてくれました。

いわき市美術館の学芸員の方々は、気さくで、明るくて、
テキパキなんでもこなしてくれます♡



しかし、積み上げてみると、あんなに苦労して
三枚の板を二枚対一枚にくり抜いたのに、
形違いの二枚の板を重ねたようにしか見えない、
とは、ケイジには言わないでおこう・・・・・・・^^;




さらに4日目
良く晴れた夏日となって暑かったです。

なんとか成形できたこれらの形を、
さらに山口先生のイメージ通りの形にくり抜いていきます。



設計図に基づいた型紙をもとに墨付けされていますが、
微妙なラインや、残したいチェンソーの刃痕など、
山口先生の意向を伺いながら、形取っていきます。




なんとか完成に近づき




そして、とうとう、完成




今回、山口先生の、イメージ、世界観を、ケイジのチェンソーで
どこまで表現できるのか、文字通り、手探りでしたが、
山口先生から満面の笑みで「ありがとう」の言葉をいただき
疲れも吹き飛んだようです。

山口先生、ケイジ、私、山口先生の奥さま、学芸員の植田さんとともに記念撮影


チェンソーでガ~っとおおざっぱに彫っていくチェンソーアートしか知らなかったのですが
山口先生たちの、ドローイング、小型模型、設計図、型紙、墨付けと
多岐の作業をもとに忠実にイメージを作っていく作業を垣間見ることが出来て
ほんとうにスゴイな!と、勉強になりました。

また、ケイジも、作業を進める間に、山口先生から形の捉え方を教えていただき
ほんとうに勉強になったそうです。
そして、この制作にあたらしていただいて、作品の奥深さをしみじみ実感しているそうです。


といっても、山口先生のhakobuneプロジェクトはこれで完成ではなく
この後、多くのボランティアの方々と一緒に作品を作り上げていかれるそうです。



hakobuneプロジェクトに興味のある方、
ぜひ、検索して、作品の背景にある思いなど、知っていただいたり、
実際に作品を見て、いろいろなイメージ、感想、刺激など、
受けていただいたら、素晴らしいな♪と思います。




山口先生ご夫妻、いわき市美術館の皆様、
ほんとうにお世話になりました。
ありがとうございました。
また、お会い出来たら♡と願っています。