湯めぐりシリーズNo.125
平成24年3月22日~23日
御宿 竜松庵(3)
温泉めぐりを始めてから、5ケ月間も時の隔たりをもったことはなかった。
降雪も落ち着き、春彼岸の墓参りを兼ねた久しぶりの温泉行だ。昨年10月、兄夫婦と行った銀婚湯以来になる。
それは、町内会長に頼まれて、札幌市の除雪ボランテアを引受けたからだ。
受けたからは完遂する…の思いから、好きな温泉も一時休止状態にした。
12月1日から3月25日までの間に、除雪車が入った日、町内のNさん宅の玄関先から道路までを幅80センチ除雪
する役割だが、5センチも積もったら自主判断で、市の取り決め以上、3メートル幅で地表ギリギリまで始末した。
Nさん宅の昨年の担当者は造園業者で、規定通りの除雪しか行わなかったらしいが…。約束にないベランダ前、玄関
の小屋根、1階の各窓回りまで始末したから85才のおばあちゃんには大層喜ばれた。
今冬は何十年ぶりといわれる大雪で、特に、岩見沢や美唄市は大雪で家屋や道路が埋まった。
雪下ろし中の転落、落雪の下敷きになったりしての死傷者数は最悪の467人を数えた。追い打ちをかけるように、
連日、低温が続き大変な冬を過ごした。
当宿を予約する際、おかみさんが言っていた通り、となりの鯉川温泉旅館も、雪害で休業に追い込まれるほどの大雪
だ。「ワーゲンのお父さん」で馴染みになり、おかみさんに迎えられての入館。
ゆの里みよし3回以来、鯉川4回、竜松庵3回、計10回を数えるお気に入りの湯宿で、みよしを除いておかみさんの
経営している2軒の宿だけでも7回目だ。
「温泉情報発信研究室」雑誌で当館を取り上げたT編集発行人が、まだ発刊前にソーケシュに立ち寄り竜松庵の
話をしていたとのこと。
「玄関を上がる先から畳敷き」…、こういった普請も、おかみさんの願望なのだろう。いたるところに沢山の個性的な
思い入れが見える。
今回は、おかみさんが趣味の日本舞踊のお仲間女性や、近隣に住んでいる、Sちゃんと夕食時に酒盛りをし、
初対面なのに大いに盛り上がった。
午後6時から11時半まで延々の時間だが、こういう楽しい酒なら長くはない。
往路に立ち寄ったソーケシュの奥さんもすっかり元気を取り戻したようだ。
久しぶりに伺ったが、店が休みなのに「コーヒーだけでよければ」…と開けてくれ、おまけに自家用の肉まんをも出して
くれて、おみやげにリンゴジャムとほうき草で造った炉箒まで持たせてくれた。
さりげない気遣いがとてもうれしい。
また、竜松庵では、ふき、わらび、たくわん漬をも「持ってきなさい」…と車に積んでくれる。これからもこんな関係は
大事にしたい。
ならびに あけましておめでとうございます。
温泉めぐりはじめ、楽しく拝読させていただいております。
年が明けて翌日、一泊でしたが鯉の方でゆったり、そして楽しい時間を過ごすことができました。
札幌は大雪警報、いよいよ雪かき本番の時期ですね。
これからも楽しい記事期待しております。