えりこのまったり日記

グダグダな日記や、詩的な短文、一次創作の書き物など。

なぜ書くのか?

2018-03-21 11:50:35 | 日記
たまに、なんでブログやってるのかなって思うことある。
宝塚ファンブログやってるときは、はじめはジェンヌさんが好き!を叫びたかった。
最後の方は…承認欲求6割、好きを叫びたい4割くらい?
宝塚ファンの◯◯さん、て認めて貰えるのが嬉しかっただな~


今は、どうなんだろうなあ。
最初は、好きを叫びたかっただけだと思う。
でも、どっぷり漬かりきらないうちに、認めてくれたみたいになって、中途半端かもしれないと、最近感じてる。
正直、ただ好きだったら好きでいればいいと思う。
叫んだりしなくても、繋がらなくても、いいのかも…
他人の目を気にしながら好きを発信して、何になるんだろ。
しまいには、ほんとに好きなのかな?
好きを使って認めて貰いたいだけじゃないの、って自分に突っ込み始めたりする。



好きなのはほんとだよ。
ちょっと、不思議な好きかなあとは思うけれども。
一人で好きでいる方が、気楽なのかも。



anan見た

2018-03-14 23:43:02 | 星野源
なんか年々若返ってるような。
口角がきゅっと上がってるの好きだったけど、目元が猫みたいなのも、色気あるわ。


てか、私からしたら子供というには無理があって、甥っ子くらいな感覚?
そんな人を可愛いって思うって、なんなんだろうな~
とにかく可愛い。
なんなの、この可愛さ。
ズルいわ~

子守唄?

2018-03-12 23:11:03 | 星野源
シングル『ドラえもん』のカップリング曲、『ドラえもんのうた』。

穏やかなテンポ、ちょっと吐息まじりな声。
ギターの弦のきゅっという音。

あまりに心地よくて眠りそうになる。
あの、まっったりした、
『あん、あん、あん』はクセになるわ~

名前を呼んで

2018-03-10 19:43:39 | 書き物
「右腕の記憶」の後輩の女の子のお話です。




「宮崎は避難して」
と、言って、あの人は恋人を助けに行った。
私を置き去りにしたのが悲しくて、咄嗟に頭に浮かんだこと。
それは、
『彼の恋人なんか、煙にまかれていなくなればいい』
ってこと。
自分の黒いイヤな部分を、いつもはいけないと思っていたのに…
助かった彼女は、あの人に抱き締められて泣いていた。
熱かった、怖かった、と…
私はなんてことを願ったんだろう。
一足先に会社に戻る時、私は口には出さず彼女に話しかけた。
恐ろしいことを願ってしまって、ほんとうにごめんなさい。
もう、あなたの大事な人を、欲しがったりしませんから。

初めて『宮崎』と名字で呼ばれたのは、高校に入ってから。
学校の帰り、同級生と駅にいた時バッタリ会った。
嬉しくて、それまで通りに
「お兄ちゃん」と呼んだら、少し厳しい顔をして、
「宮崎、今帰り?」
と返された。
同級生たちは、あからさまに誰?誰?と騒ぐ。
私がショックで黙りこんでいると、
「君たちの高校の先輩だよ。宮崎の近所に住んでて顔見知りなんだ」
わざわざ、説明なんかして…
顔見知り?
私が幼稚園の頃から遊んでくれてたのに。
ずっと勉強も見てくれてたのに。
優しい声で『美緒ちゃん』て呼んでくれてたのに。
大好きな人、なのに。
『宮崎』って、そんな言い方、されたことなかった。
私がだまってるのをチラッと見て、お兄ちゃんはじゃあね、と行ってしまった。

原因はなんとなく分かってた。
お兄ちゃんに彼女が出来ると、いつも悲しくて落ち込んでた。
子供だったから、彼女なんて作らないで!って絡んだりした。
それが、お兄ちゃんか20歳になったとき。
歳上の、16歳の私からみたら大人の彼女を目撃した。
私が大人になったら、なるはずだったの。
お兄ちゃんに似合う、大人の彼女に。
悲しくて悔しくて、諦められなくて。
もしかしたら、ただの友達かもと思いたくて。
中3だった私はお兄ちゃんの部屋に押し掛けた。
受験生でお兄ちゃんと距離を置いていたけれど、そんなこと構っていられなかった。
まだ、荒い息のままお兄ちゃんの部屋のドアを開けた。
お兄ちゃんは、びっくりして私を見てる。
「美緒ちゃん、久しぶりだね。急にどうしたの?」
笑顔で言ってくれて、それが嬉しくて。
「ねえ、お兄ちゃん、今日女の人と歩いてたの、見たよ」
「何、どうしたの。見かけたんだったら声掛けてくれればいいのに」
「…あの人…彼女?」
「…彼女だよ。付き合い始めたばっかり」
「え、そうなの」
どうしよう。
あんな大人の人が彼女になったら、私なんて忘れられちゃう。
どうしたらいい?
「…ダメ」
唇を噛んで、お兄ちゃんに近づいた。
ソファにゆったり座ってるそばに。
「え?何がダメなの?」
ソファに浅く座り直して、お兄ちゃんが正面から私を見た。
頭で考えるより先に、膝を着いてお兄ちゃんに抱きついてた。
「ダメ、大人の彼女なんて!私を彼女にして!」
お兄ちゃんの開き気味の脚の間に入りこみ、胸にぎゅっとくっつく。
お兄ちゃんはびっくりして、両手を上に上げた。
そして、その手で私を押し返した。
「美緒ちゃん、ほんとに好きな人にしか、こんなことやっちゃダメだよ」
「お兄ちゃんが、ほんとに好きなの!」
押し返されまいと、踏ん張ったけれど男の人の力は強かった。
「僕は単なる幼なじみのお兄ちゃん、でしょ?」
「違っ…」
応えてくれないお兄ちゃんに焦れて、涙がポロポロ流れた。
「美緒ちゃんは、幼なじみの妹みたいな子。僕には、彼女もいるしね。さあ、帰りなさい」
ドアの外まで押し出され、下のおじさんとおばさんに聞こえるから、大きな声も出せなくて。
すごすごと二軒先の家に戻った。
ちょっぴりだけど、お兄ちゃんの胸の中にいた。
シェービングクリームの匂いがする、大人の男の人だった。
あの彼女は、お兄ちゃんの胸を独占するんだ。

それから、初めて会ったのが今日。
お兄ちゃんは、チラッとしか見てくれない。
しかも、「宮崎」って名字で呼び捨て…
もう、幼なじみでもいさせてくれないの。
そんなこと、耐えられない。
それから顔を合わせる機会は減ってしまった。
それでも、近所だからバッタリ会うことがある。
私は頑張って『顔見知りの宮崎』を受け入れたフリをした。
そうしたら、また話だけても出来ると思った。
ほんとは受け入れてなんか、ない。
全てはちゃんと大人になったら、彼女にしてもらうため。
大人の私を見て貰えばきっと…。
また、美緒って呼んでくれる。

私が大学生になってしばらくしたら、あの大人の彼女とは別れたって聞いた。
でも、いつまでたっても私は『宮崎』のままだった。
嫌われたくなくて、私は用心深く自分を押さえた、つもりだった。
転職を考えてるお兄ちゃんに、今の会社を勧めた時も、あくまでも『後輩として』振る舞った。
お兄ちゃんが転職してきた時には、これから営業に行って一緒に働ける!って思ってたのに。
私を宮崎って言った口が、彼女の名前を呼ぶ。
彼女にお願いをしたのに、お兄ちゃんが現れて。
二人に背を向けて帰るとき、それを聞いて涙が溢れた。
火事なのに私がいるのに行ってしまうんだ。
ただ、お兄ちゃんを取り返したくて、彼女が戻って来ないことを祈った。
でも、そんな気持ちは彼女を抱き締める、お兄ちゃんの顔を見て、吹き飛んだ。

彼女がいなくなったって、お兄ちゃんの気持ちは私には無い。
もう、2度と美緒って呼んで貰えないんだ。
ホッとして、うっすら涙を浮かべて…
彼女を抱き締めてる。
ごめんなさい、こんなお兄ちゃんから彼女を奪ったら、どうなっていたか。
もう、お兄ちゃんを欲しがっちゃいけないんだ。

会社に戻って課長に報告して、私も早く家に帰った。
週が開けたら、火事に巻き込まれた二人のことで、話が持ちきりだった。
私もいたのに…
総務の課長から改めて営業へ行きたいか、聞かれたけど…
「向いてないと思うので」と、お断りしてしまった。
惜しがってくれた課長には、申し訳無かったな。
今月いっぱいで彼女が会社を辞めると聞いたのは、それから2週間ほどたったとき。
営業のベテランの岩田さんと、総務の同期の人が喋ってた。
彼女は、もう高橋さんになるそうだ。
…これで、諦められるじゃない。
体の力が抜けてしまった自分に言った。
でも…
出来ることなら、一度だけ。
一度だけ美緒って呼んでもらえたら。
もう2度と呼ばれなくてもいい。
そんな考えに囚われて抜け出せなくて、お兄ちゃん…敦さんにメールした。

断られないように、駅の近くの案内板の前で待った。
彼女はもう、有給消化で来ていない…
「お待たせ」
敦さんは、時間通りに来てくれた。
「仕事帰りにごめんなさい」
「いや、構わないよ。頼みごとって何?」
いつもの穏やかな瞳が、眼鏡越しに見えた。
ドキドキしながら、一生懸命普通に話そうとした。
「あの。総務で聞いたんですけど。入籍されるって」
「…あぁ。もう、広まってるの。岩田さんかな~」
「そう、ですね。おめでとうございます」
「あ、ありがとう」
にっこりと笑顔を向けてくれた。
笑顔を見られて嬉しい。
でも、怯まないで言わなければ。
「お願いって言うのは…名前を」
「名前?」
少し、怪訝そうな顔。
…そうよね、あなたにとって私はもう『宮崎』だもの。
「今、一度だけでいいんです。美緒って呼んで貰えませんか。」
「え…どうして急に?」
「…諦めるから。きっと、諦められるから。最後に美緒って呼ばれたら」
俯いていた顔を上げ、目を見つめて言い切った。
「ずっと、呼んで欲しかった。でももう、いいの。最後にあなたが私の名前を呼ぶのを聞ければ」
目を見開いて、驚いていた彼は、それでも口角を微かに上げて、笑った。
そして、
「美緒ちゃん、大人になったんだね」
いつもの穏やかな声で、彼の唇が紡いだ私の名前。
そうか、私はようやく大人になったのか。
「ありがとうございました!」
頭を深く下げて、走り出した。
次に出る電車に乗って、前へ進むために。


右腕の記憶⑩

2018-03-03 00:25:14 | 書き物
右腕の記憶⑩

岩田さんと別れて、今日も彼の部屋に帰る。
駅から手を繋いで歩いているとき、
「美樹ちゃん…もうさ、一緒に住もうよ」
少し、お願い気味の声。
火事の直後に言われた時、はっきり返事をしてなかったからかもしれない。
顔を見ると少し眉を寄せた顔。
「うん」
「え?うんて?」
「うん、住もうねって返事したの」
「なんだ、良かった~」
「もうちょっと、渋ると思った?」
「まあね、仕事もあるしダメ!って言われるかもとは、予想してた」
「…何かね、心配してたの、ほらすぐ自虐トークするから」
おどけて言ってみせたら、やっぱりって顔をされたけど笑ってくれた。
「でも、こうして何日か過ごしてみたら、心配することは何も無かった。面倒見て貰いっぱなしだけど」
「面倒なんかじゃないし、そんなこと気にしなくていいから」
そんなこと言われても…
彼の負担になってないか気になるじゃないか。
「私にばっかり手が掛かってないかなって…そこはちょっと心配…」
どうしても言わずにはいられなくて、つい言ってしまった。
彼が立ち止まって、私の手も引っ張られる。
「手が掛かるのはお互いさまだから、そんな気にしないでいいんだよ。俺が風邪引いて寝込んだら、看病してくれるでしょ」
道の端で向かい合って、私の顔を覗き込んで言い聞かせるように、言ってくれた。
「うん…元気になって欲しいから、看病する。敦は大事な人だから」
彼を見上げてじっと見つめて言ったら、彼の顔が心なしかふにゃっとした。
「ここでそんなこと言うなんて…反則。」
嬉しそうな顔の彼を見て、すごく嬉しかった

けれど…どうしても聞きたくて、また歩き出しそうになった彼を、引き留めた。
「ねえ、心配ばっかりしてネガティブなこと言ってるのに、なんで我慢してくれるの?イライラしないの?」
たぶん、眉が下がって必死な顔をしていたんだと思う。
敦の顔が困ったな~って表情になった。
「それは、美樹ちゃんと同じで大事な人だから。大事な人が俺のこと、いつもいつも心配してくれるんだよ。イライラなんて、しないよ」
「でも私、敦のことじゃなくても心配ばっかりだし…」
こんなに食い下がって、さすがに敦もイラッとするだろうな。
そう思って顔を見ると、呆れた顔はしてたけどイラッとはして…ない?
「ほんとに心配性だね~」
笑っちゃってる…
「そんな心配ばっかりしなくてもって思うけど」
彼の手がくりくりっと私の頭を撫でた。
「人の心配までしちゃうんだから、優しいんだなって思うだけだよ」

2週間後、敦の部屋へ引っ越しをした。
そんなに荷物が多い方ではないけれど、大人二人では少し狭い。
そして、月が開けたら書店勤務。
やっぱり、書店で働くということに興味があったから。
やりたいと思ったことは、ちゃんとやろうと思った。
片付け終わってコーヒーを飲みながら、お疲れさまと言い合った。
「ありがとう、収納BOX用意してくれて。ほんと助かった。」
「実はもっと物が溢れるかもしれないって思ってたんだ。意外と荷物少なかったね」
「引っ越しするから、かなりバッサリ物を捨てて来たからかな~」
う~ん、と大きく伸びをした。
「それでも、また色々増えるかもしれないから、もうちょっと広い所、探したほうがいいかもね」
意外な言葉が彼の口から出て、驚いて身体を彼の方に向ける。
「広い所?ここで充分じゃない?いくら荷物が増えたって…」
部屋は一つだけど、リビングが広いこの部屋を、彼は広々使ってた。
二人でも、多少荷物が増えても大丈夫だと思うけど…
すると、彼が笑顔で少し声のトーンを落として、
「荷物もだけど…これで、美樹ちゃんが高橋になって」
「そして、ここに」
そう言って、私のお腹をそっと撫でた。
「誰か、来てくれるかも、いや来て欲しいから。ね?家族が増えたら手狭だから」
「ちょっと待って。高橋になるって…」
「え?一緒に住むなら、籍入れたほうがいいでしょ」
「う…ん、まあそうだけど…」
うっすら考えてはいたけど、敦はもう決めてるのか…
それに、家族が増えるって。
籍も家族をつくることも、私も頭の片隅にあった。
けれど、どう思ってるか分からなくて…口には出さなかった。
いま、彼の方から言ってくれるなんて、思ってもみなくて。
「ねえ、いいの?早いとは思わないの?その…籍を入れるとか、家族が増えるとか…」
「早くもないよ。一緒に住むならそうしたいって、考えてたんだ。だから…美樹ちゃんがいいなら」
嬉しいのと、ちょっとホロッと来てしまったので、笑ってるつもりなのに目尻が潤んだらしい。
「いいに決まってるじゃない…」
俯いて答えたら、ポタッと滴が落ちた。
彼が驚いてる。
「み…」
彼が言葉を発するより早く、
「嬉しいんだよ!」
と、目尻をまだ潤ませながら、急いで笑顔を見せた。
「そっか。良かった、同じ気持ちで」
ソファに寄りかかった私を引き寄せ、ふわっと抱き締めた。

引っ越し作業のためのTシャツとジーパンの、くたくたな二人のまま、家族になることを決めた。
ハグをして頬に頬を寄せて。
心配性な私は、もう心配なことをたくさん思い付いてしまう。
でも、今この時は、この甘い気持ちに浸っていてもいいのかもしれない。
「言っておくけど、今日はこの先の心配なことは言わないで」
「あ、言われちゃった。ちょっと考えちゃった」
「ずっとダメとは言わないけどさ。もう、美樹ちゃんの性分なんだから。でも、プロポーズした日くらい…」
「あ、プロポーズ、なんだ…」
そうなのかな、と分かってるけど、改めて言われるとかなり恥ずかしい。
「プロポーズです」
断言されて、今度は私がふにゃってなる。
「嬉しい。心配なことなんて敦がいれば全然ない」
いつもの笑顔で彼が応えてくれた。