人生崖っぷち・磐石映画 (基本ネタバレ有)

崖っぷちな人間を見てホっとしよう!という趣旨のブログ
人生磐石な人間も一応取り上げてます。

サンセット大通り 崖っぷち度100%

2012年11月30日 09時54分35秒 | 崖っぷちな映画





言わずと知れた名作【サンセット大通り】

借金取りに追われていた売れない脚本家のジョーは、
サンセット大通りに建つ一軒の寂れた大豪邸に逃げ込む。
そこは、サイレント映画時代の伝説的女優ノーマ・デズモンドの住まいだった。



飼っていた猿が死んだので(この時点でとんでもなく不気味)
猿の亡骸を葬る為、棺桶屋を邸宅に呼んでいたノーマは
借金取りから逃げて来たジョーを棺桶屋と勘違いし招き入れてしまう。

話をするうちにジョーが脚本家という事が分かり
彼を雇う事にするのだが…




ノーマは自ら執筆した脚本をジョーに加筆修正して貰い
その作品の主演女優として銀幕にカムバックするという計画を立てている。

その作品というのがサロメなのだ。
16歳のお姫様サロメを自分で演じようとしている!!!
ちなみにノーマは50歳。


不気味で広大な邸宅にはプールやテニスコートまである。
そして大広間にはスクリーンまで完備されており、そこで若き日のノーマ主演サイレントムービー鑑賞会が開かれる
美しかった頃の自分に囲まれながら生活している様はホラーそのもの!




私を待っているファンが山ほど居るのよ!
送られてくるファンレター、自分のブロマイドにせっせとサインするノーマ・・・
全て執事が用意しているものとは知らずに。

奇妙な生活に辟易しながらも背に腹は変えられぬとばかりに耐えるジョー。
しかし大晦日の晩、決定的な事が起こる。

年越しパーティーに招かれたジョーはノーマに買って貰ったタキシードを着込み
大広間へと足を運ぶ。

そこに居たのはノーマただ一人。

「招待客は?」
「誰も来ないわよ、あなたと私2人だけ」

「君に僕は相応しくない、君にはもっと大物でないと」
バチーンッ!!!


フラれたノーマは平手一発かますと自室へと階段をのぼっていく。


ジョーも震え上がり、ノーマ邸を脱出!
若者が集まる友達のパーティーへと急ぐ。
しかしパーティーの最中ノーマ宅に電話をかけるとノーマが自殺未遂をした事が分かり
すぐ屋敷へ戻ってしまう。
なんと両手首をリストカット・・・それにしても凄いベッドだな



さあ!ここからヒモ生活の幕開けである

ご自慢のプールで泳いだりしちゃう

しかしノーマは若い男が手に入ったからと言って満足するような女じゃない
何としてでも映画の世界へ戻り、脚光を浴びなくては!
昔なじみの映画監督へ会いに行き映画の約束をとりつけるノーマ
監督は「考えておく」と言っただけなのにノーマの方はもうヤル気まんまん!

金に物を言わせ、自宅エステしまくり!
シワ伸ばしの目じりテープが可愛い


ジョーの方はというと若い女性脚本家と共同執筆で脚本を仕上げようと
夜な夜な出歩くのだった。
そんな様子を察知して「女ね!?女に会いに行ってるのね!」と狂気の沙汰であるノーマ。

ついに共同執筆者である女性を調べ上げ、電話!
ジョーが自分に囲われている事を暴露してやろうという魂胆である。
が!!!そこへジョーが・・・

激怒し、出て行こうとするジョー

そんなジョーへ銃を突きつけ「出て行かないで!」とすがるノーマ
しかしジョーは振り向かずにさっさと玄関へ・・・
その時!

バンッバン!
撃たれたジョーはプールへダイブ!

大スクープとばかりにわんさか集まるマスコミ!野次馬!
ここからが最大の見せ場である。


「カメラが来てるのね!」
執事「準備は整っております」

完全に映画撮影だと思い込んでいるのだ。


煌びやかに着飾って階段の踊り場へ現れるノーマ
「これはどのシーンなの?」
「宮殿の階段です」
「いいわ」

お姫様サロメになりきり、階段を一段ずつおりていく。
ライトやフラッシュを大量に浴びながら〆のお言葉。

これこそが私の人生、スター以外にありえないのよ!





個人的にはノーマの執事マックスがとても良い味を出していて凄く好きになってしまった。
出かける時の「奥様、アイシャドウの濃さが左右で若干違います」と言うシーン
これほど仕事の出来る執事はマックス以外には居ないだろう。