《和歌山弁の主語》
「私」「ぼく」「おれ」→ いずれも「わえ」
「自分」→ 「あが」
例:「このペンは、私のです」→ 「このペン、わえのんじょ」。
例:「自分のことは自分でしなさい」→「あがのことはあげでせぇ」。
「あなた」「お前」→ 「おまん」「おまはん」「てきゃ」「おんしゃ」「あんてきゃ」と、自分と相手との関係に応じて呼び方が違う。
指示語(「これ」「あれ」など)は、
「これ」→「こえ」。「それ」→「そえ」。「あれ」→「あえ」。「どれ」→「どえ」。「だれ」→「だえ」となる。
例:「あれはだれだい、あなたの友達かい?」→「あえ、だれよぉ、おまんの友達かぁ?」。
《和歌山弁の語尾》
語尾というか、文章の終わりがたいへん特徴的である。
「~だ」という断定の場合、「じょ」になる。
例:「これはあなたの本である」→「これは、おまんの本じょ」。
現在進行形の場合は、「ちゃぁる」になる。
例:「車が走っている」→「車、走っちゃぁる」。
自分の主張を相手に訴えるような場合、「やん」「らいしょ」「いしょ」をつける。
例:「この書き方、間違ってるじゃないか」→「この書き方、間違っちゃぁるやん」。「この書き方、間違っちゃぁらいしょ」。
「そんなの、だめじゃないか」→「そんなん、あかんやん」「そんなん、あかないしょ」。
例:「その服、似合ってるよ」→「その服、似合てるやん」「その服、似合(にお)てらしらしょ」。
また「して」を使う。
例:「この書き方、間違ってるよ」→「この書き方、間違
(まちご)てらして」。「それじゃ、だめですよ」→「そんなん、あかなして」。「そんなん、あかないて」「そんなん、あかないてよぉ」。
人を誘う時に「ら」を使う。
例:「映画を見に行こう」→「映画見にいこら」。
「お昼をいっしょにたべよう」→「お昼いっしょに食べよら」。
人に何かを勧める時に「なぁ」を使う。
例:「遠慮しないで食べなさい」→「遠慮しやんと食べなぁ」。
出来ないという否定は「やん」を使う。
例:「今日は行けない」→「今日は行けやん」。
動詞+「ちゃる」は「~してあげる」の意味がある。
例:「肩をもんであげましょう」→「肩もんじゃらそ~」。
「本を持ってきてあげよう」→「本持ってきちゃら」。
動詞+「と」は「「~した」「~してしまった」の意味がある。
例:「祝打破もう終わりました」→「宿題、もう終わっと」。
「電車はもう行ってしまった」→「電車、もう行って もと」。
《和歌山弁の発音》
「ざ・じ・ず・ぜ・ぞ」が言えない。
例:「ぞうきんをしぼる」→「どうきんをしぼる」。
「心臓がどきどき」→「しんどうがどきどき」。
「雑貨や」→「だっかや」。
「ぜったいぜつめい」→「でったいでつめい」
ネット友人のおこたさんから、実際的な例を教えていただいたので、追加します。
<これ、奈良県の南の方もあります。高校時代の友達が「ざっきちょう(雑記帳)」の事を思いっきり「だっきちょう」と書いてあった!!
白浜に遊びに行った時、カキ氷のみぞれを「みどれ」と思いっきり書いてあった!!うわさには聞いてたけど、ほんまやった事にカルチャーショック!!を受けましたぁ~。
中学の先生に「でんでん」と言われた先生がいて、必ず「紀元前」を「きげんでん」と言う先生でした。全然も「でんでん」って言うので、言うたびに笑われてたな~>
《和歌山弁のことばの数々》
「あ行」
・あいた→「明日」の意。
例:「いつ神戸へ行か?」(いつ神戸へ行く?」「あいた行こらよ」(明日行こうよ)。
・あが→「自分」の意。
例:「このお皿あろてくれやんかえ?」(このお皿を洗ってくれない?)「あがでやんなよ」(自分でしなさい)。
・あかな→「ダメだ」の意。
例:「おいやん、今日は魚釣れた?」(おいやん、今日は魚釣れたかえ?)「あかな、雑魚ばっかりじょ」(だめだ、雑魚ばっかりだよ)。
・あこたい→「あそこの辺り」の意。
あこたし・そこだいetcとも。
例:「おいやん、ここたしに米屋ないかのぅ」(おじさん、この辺りに米屋さんはないでしょうか?)。
あらくたい→程度がはなはだしいこと。
例:「てきゃ、車なに乗っちゃあんのよ」(彼はどういう車に乗っているの?)「外車じょ」(外車だよ)「なんと、あらくたいのぉ」(すごい!)。
ある→人が「いる」の意。
例:「今、おかはんあるかい?」(今お母さんいる?)
・いこる←炭に火が点いた状態
・いこらす←炭に火を点ける
例:「もっとちゃんといこらしとこらよ」(もっとちゃんと火をつけておきましょう)「よういこっちゃぁら」(よく火がついていますよ)。
・いややよ←困ったことに直面したときのリアクションの言葉。主として女性が使う。
例:「あっれぇ~、いややよぉ~」(あら、いやだわ)。
・いんでくら←「帰ってくるよ」の意。
・うつくし→「美しい」「清潔な」の意。
例:「この手ぬぐい、うつくしか?」(この手ぬぐい、清潔なの?)。
・おいなぁ→「おいで」の意。
例:「はよおいなよ」(早く来なさい)。
・おいやん→「おじさん」の意。
例:「まいっぺ、あのおいやんに聞いてみよらよ」(もう一度、あのおじさんに聞いてみようよ)。
・おせかす→「教えてやる」「教えてもらう」の意。
例:「勉強(べんきょ)さっぱりやいしょ、ちょっとおせかえてくれやんかい?」(勉強が全然わからないのよ。ちょっとおしえてくれないかなぁ)。
・おとと→「弟」の意。
例:「あの子、わたいのおととの嫁よ」(あの子は私の弟の嫁です)。妹は「いもと」。
・おかしん→「お菓子」の意。「かしん」とも。
・おとろし→「恐ろしい」の意。
例:「Aとこのよめはん、おとろしわいて」(Aの嫁さん、恐ろしいらしいよ)。「おうよ、Aやんいつも怒ったがされてら」(そうなんだよ、Aさんいつも怒られているよ)。
・おもしゃい→「面白い」の意。
例:「この子、おもしゃいことゆわ」(この子、面白いこと言うよ」。
・おんし(または、おんしゃ)→「お前」または「お前は」の意。
例:「おんしゃ、どこへ行っちゃあるんよ」(お前どこへ行っていたの?)。
「か行」
・がいなこと→「たくさん」の意。
例:「鯖ばっかり、がいなこと釣れたんよ」(鯖ばかりたくさん釣れたたよ)。「そんながいなこと言うて」(そんなに大仰なことを言って‥)。
・がいに→「すごく」の意。
例:「がいにええ車、乗っちゃあるのぉ」(すごくいい車に乗っているね)。
・かだら→「体」の意。
例:「今日はは、かだら、かいだるいんやしょ」(今日は体がとてもだるいだよ)。
・かだらくだく→「体をこわす」の意。
例:「あんまり冷やっこいもんばっかり飲みなはんなよ。かだらくだいてしまろ」(あまり冷たい物ばかり飲んでいると、体こわすよ」。
・かった←「借りた」の意。
例:「お米足りやんかったさけ、かってきたんよ」(お米足りなかったので、借りてきたのよ)。
・かまう←「相手にする・ちょっかいを出す・世話をする・気にかける」の意。
例:「あんまり犬かもてたら(てごたら)咬まれるで」(あまり犬にちょっかいを出すと、咬まれるよ)。
・きづかいない→「問題ない」「大丈夫」の意。
例:「この肉、冷凍やっといたしかええか?」(この肉、冷凍しておいた方がいい?)「かまな、一日や二日ぐらい、きづかいないよ」(かまわないよ、一日や二日、大丈夫だよ)。
・きもん→「着物」の意。
・今日はは(きょうわわ)→「今日は」の意。
例:「今日はは晴れちゃぁるの」(今日は晴れたね」。
・くらす←「暮らす」ではない。「ら」は巻き舌で言う。
例:「くらしたろか」または「くらすぞ!」(殴ってやろうか!)。
・くさった→「くだらないもの、とるに足らぬもの」の意。
例:「こんなくさった帽子、ほかしちゃろ」(こんな古びた帽子、捨ててしまってやろう)。
・けやない→「頼りない」「気配もない」の意。
例:「てきゃ、けやないよ」(あいつは頼りない}。「このごろ、あっちのほうで忙しそやの?」(近ごろ、あっちの方で忙しそうだね)「けぁないよ」(そんなこと、全然ないよ)。
・こんかい→「これくらい」の意。
例:「にいやん、こんかい持って行っちゃってよ」(お兄さん、これくらいは持って行ってやってよ)。
「私」「ぼく」「おれ」→ いずれも「わえ」
「自分」→ 「あが」
例:「このペンは、私のです」→ 「このペン、わえのんじょ」。
例:「自分のことは自分でしなさい」→「あがのことはあげでせぇ」。
「あなた」「お前」→ 「おまん」「おまはん」「てきゃ」「おんしゃ」「あんてきゃ」と、自分と相手との関係に応じて呼び方が違う。
指示語(「これ」「あれ」など)は、
「これ」→「こえ」。「それ」→「そえ」。「あれ」→「あえ」。「どれ」→「どえ」。「だれ」→「だえ」となる。
例:「あれはだれだい、あなたの友達かい?」→「あえ、だれよぉ、おまんの友達かぁ?」。
《和歌山弁の語尾》
語尾というか、文章の終わりがたいへん特徴的である。
「~だ」という断定の場合、「じょ」になる。
例:「これはあなたの本である」→「これは、おまんの本じょ」。
現在進行形の場合は、「ちゃぁる」になる。
例:「車が走っている」→「車、走っちゃぁる」。
自分の主張を相手に訴えるような場合、「やん」「らいしょ」「いしょ」をつける。
例:「この書き方、間違ってるじゃないか」→「この書き方、間違っちゃぁるやん」。「この書き方、間違っちゃぁらいしょ」。
「そんなの、だめじゃないか」→「そんなん、あかんやん」「そんなん、あかないしょ」。
例:「その服、似合ってるよ」→「その服、似合てるやん」「その服、似合(にお)てらしらしょ」。
また「して」を使う。
例:「この書き方、間違ってるよ」→「この書き方、間違
(まちご)てらして」。「それじゃ、だめですよ」→「そんなん、あかなして」。「そんなん、あかないて」「そんなん、あかないてよぉ」。
人を誘う時に「ら」を使う。
例:「映画を見に行こう」→「映画見にいこら」。
「お昼をいっしょにたべよう」→「お昼いっしょに食べよら」。
人に何かを勧める時に「なぁ」を使う。
例:「遠慮しないで食べなさい」→「遠慮しやんと食べなぁ」。
出来ないという否定は「やん」を使う。
例:「今日は行けない」→「今日は行けやん」。
動詞+「ちゃる」は「~してあげる」の意味がある。
例:「肩をもんであげましょう」→「肩もんじゃらそ~」。
「本を持ってきてあげよう」→「本持ってきちゃら」。
動詞+「と」は「「~した」「~してしまった」の意味がある。
例:「祝打破もう終わりました」→「宿題、もう終わっと」。
「電車はもう行ってしまった」→「電車、もう行って もと」。
《和歌山弁の発音》
「ざ・じ・ず・ぜ・ぞ」が言えない。
例:「ぞうきんをしぼる」→「どうきんをしぼる」。
「心臓がどきどき」→「しんどうがどきどき」。
「雑貨や」→「だっかや」。
「ぜったいぜつめい」→「でったいでつめい」
ネット友人のおこたさんから、実際的な例を教えていただいたので、追加します。
<これ、奈良県の南の方もあります。高校時代の友達が「ざっきちょう(雑記帳)」の事を思いっきり「だっきちょう」と書いてあった!!
白浜に遊びに行った時、カキ氷のみぞれを「みどれ」と思いっきり書いてあった!!うわさには聞いてたけど、ほんまやった事にカルチャーショック!!を受けましたぁ~。
中学の先生に「でんでん」と言われた先生がいて、必ず「紀元前」を「きげんでん」と言う先生でした。全然も「でんでん」って言うので、言うたびに笑われてたな~>
《和歌山弁のことばの数々》
「あ行」
・あいた→「明日」の意。
例:「いつ神戸へ行か?」(いつ神戸へ行く?」「あいた行こらよ」(明日行こうよ)。
・あが→「自分」の意。
例:「このお皿あろてくれやんかえ?」(このお皿を洗ってくれない?)「あがでやんなよ」(自分でしなさい)。
・あかな→「ダメだ」の意。
例:「おいやん、今日は魚釣れた?」(おいやん、今日は魚釣れたかえ?)「あかな、雑魚ばっかりじょ」(だめだ、雑魚ばっかりだよ)。
・あこたい→「あそこの辺り」の意。
あこたし・そこだいetcとも。
例:「おいやん、ここたしに米屋ないかのぅ」(おじさん、この辺りに米屋さんはないでしょうか?)。
あらくたい→程度がはなはだしいこと。
例:「てきゃ、車なに乗っちゃあんのよ」(彼はどういう車に乗っているの?)「外車じょ」(外車だよ)「なんと、あらくたいのぉ」(すごい!)。
ある→人が「いる」の意。
例:「今、おかはんあるかい?」(今お母さんいる?)
・いこる←炭に火が点いた状態
・いこらす←炭に火を点ける
例:「もっとちゃんといこらしとこらよ」(もっとちゃんと火をつけておきましょう)「よういこっちゃぁら」(よく火がついていますよ)。
・いややよ←困ったことに直面したときのリアクションの言葉。主として女性が使う。
例:「あっれぇ~、いややよぉ~」(あら、いやだわ)。
・いんでくら←「帰ってくるよ」の意。
・うつくし→「美しい」「清潔な」の意。
例:「この手ぬぐい、うつくしか?」(この手ぬぐい、清潔なの?)。
・おいなぁ→「おいで」の意。
例:「はよおいなよ」(早く来なさい)。
・おいやん→「おじさん」の意。
例:「まいっぺ、あのおいやんに聞いてみよらよ」(もう一度、あのおじさんに聞いてみようよ)。
・おせかす→「教えてやる」「教えてもらう」の意。
例:「勉強(べんきょ)さっぱりやいしょ、ちょっとおせかえてくれやんかい?」(勉強が全然わからないのよ。ちょっとおしえてくれないかなぁ)。
・おとと→「弟」の意。
例:「あの子、わたいのおととの嫁よ」(あの子は私の弟の嫁です)。妹は「いもと」。
・おかしん→「お菓子」の意。「かしん」とも。
・おとろし→「恐ろしい」の意。
例:「Aとこのよめはん、おとろしわいて」(Aの嫁さん、恐ろしいらしいよ)。「おうよ、Aやんいつも怒ったがされてら」(そうなんだよ、Aさんいつも怒られているよ)。
・おもしゃい→「面白い」の意。
例:「この子、おもしゃいことゆわ」(この子、面白いこと言うよ」。
・おんし(または、おんしゃ)→「お前」または「お前は」の意。
例:「おんしゃ、どこへ行っちゃあるんよ」(お前どこへ行っていたの?)。
「か行」
・がいなこと→「たくさん」の意。
例:「鯖ばっかり、がいなこと釣れたんよ」(鯖ばかりたくさん釣れたたよ)。「そんながいなこと言うて」(そんなに大仰なことを言って‥)。
・がいに→「すごく」の意。
例:「がいにええ車、乗っちゃあるのぉ」(すごくいい車に乗っているね)。
・かだら→「体」の意。
例:「今日はは、かだら、かいだるいんやしょ」(今日は体がとてもだるいだよ)。
・かだらくだく→「体をこわす」の意。
例:「あんまり冷やっこいもんばっかり飲みなはんなよ。かだらくだいてしまろ」(あまり冷たい物ばかり飲んでいると、体こわすよ」。
・かった←「借りた」の意。
例:「お米足りやんかったさけ、かってきたんよ」(お米足りなかったので、借りてきたのよ)。
・かまう←「相手にする・ちょっかいを出す・世話をする・気にかける」の意。
例:「あんまり犬かもてたら(てごたら)咬まれるで」(あまり犬にちょっかいを出すと、咬まれるよ)。
・きづかいない→「問題ない」「大丈夫」の意。
例:「この肉、冷凍やっといたしかええか?」(この肉、冷凍しておいた方がいい?)「かまな、一日や二日ぐらい、きづかいないよ」(かまわないよ、一日や二日、大丈夫だよ)。
・きもん→「着物」の意。
・今日はは(きょうわわ)→「今日は」の意。
例:「今日はは晴れちゃぁるの」(今日は晴れたね」。
・くらす←「暮らす」ではない。「ら」は巻き舌で言う。
例:「くらしたろか」または「くらすぞ!」(殴ってやろうか!)。
・くさった→「くだらないもの、とるに足らぬもの」の意。
例:「こんなくさった帽子、ほかしちゃろ」(こんな古びた帽子、捨ててしまってやろう)。
・けやない→「頼りない」「気配もない」の意。
例:「てきゃ、けやないよ」(あいつは頼りない}。「このごろ、あっちのほうで忙しそやの?」(近ごろ、あっちの方で忙しそうだね)「けぁないよ」(そんなこと、全然ないよ)。
・こんかい→「これくらい」の意。
例:「にいやん、こんかい持って行っちゃってよ」(お兄さん、これくらいは持って行ってやってよ)。