私の目の前を、なにやらグレーのカタマリがガサガサガサという音とともに走り去った。
ん？ 何？ グレーはグレーでも、ジャスミンだけではないようだ。
ジャッスミ～ン、ひとりでレジ袋と遊んでるの？
声をかけながら近づこうとすると、またまたビュ～ン…ガサガサガサガサ……。
足をもつれさせながら逃げて行く。
事態はすぐに判明。
ジタバタジタバタ……ガサガサガサガサ……。
レジ袋に頭をつっこんだのはいいが、出る時に持ち手部分から抜け出ようとして、胴体に
袋が引っかかった模様。
抜くに抜けられず、腰に袋をぶら下げて、パニックになりながら逃げ惑っている。
ほらほら、じっとして。 オカァサンが取ってあげるから。
やっと観念したのか、疲れたのか、腰に袋をくっつけたままおとなしくなった。
んもぉ、バッカねぇと言いながら、笑いが止まらない。
ジャスミンを抱いて、腰の袋をはずしてやる。
そんなことがあった数日後・・・昨日のことである。
風邪はよくなったものの、まだ咳が残る私。
毎日、用があって出歩いているのも、なかなか完治しない理由かもしれない・・・。
少しの時間、毛布にくるまって、ソファで横になっていた。
と！！！！
え☆！ え♪？ ええ～☆♪！！
ジャスミンが、トスッ♪とソファの上に乗ってきた。
そして――――。
ほらッ☆
↓ 毛布にくるまる私の足もと
キャ～～～～♪
近くにあったバッグを引き寄せ、手探りでカメラを手に取る。
そのまま、そのまま！
ジャスミンのしっぽがからまっているところが、私の太ももの裏側である。
私は横向きで、足を「くの字」にしていたのだ。
私は上半身をねじりにねじって写真を撮った。
抱っこ嫌いのジャスミンの、私に対する精一杯の感謝の気持ちなんだろうな。
有難うよ。 可愛いやつめ。
ジャスミンのぬくもりと重みを感じながら……シアワセな午後でした。
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