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東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科の公式ブログです

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ナースコール・特殊スイッチについて① ~概要と選択の流れ~

2017年05月11日 | 紹介
今回はナースコールや特殊スイッチについて、当院で作成したフローチャートを用いて概要と選択の流れを紹介したいと思います。
ナースコールは病院や介護保健施設などに設置されており、看護師や介護士を呼び出す装置です。
コールを押すとナースステーションにある親機に接続され、呼び出されると患者と職員間で通話のやり取りができるものです。

一般的によく目にするナースコールは握りやすい円柱に近い形をしたものや長方形の平たいものかと思います。
いずれも押しボタン式でボタンを押すことでコールが鳴ります。
しかし、対象の疾患によっては筋力の低下や手指の変形により通常のナースコールを握ることができない、押す力が弱く押せない等の問題があります。
その解決策として、近年形状の異なるナースコールがあります。
そのコールは、マルチケアコールというものでタッチ、光、声、息の4種類での入力を選択でき更に感度の調節も可能です。
患者さんの機能に合わせて入力方法を検討していきます。(図1)



図1 標準型コールとマルチケアコールの選択フローチャート(当院作業療法部門作成)


しかし、実施にはマルチケアコールでも入力が困難な患者さんもいらっしゃいます。
そこで活用するのが特殊スイッチとなります。
特殊スイッチは本来、意思伝達装置の入力に使用されるスイッチでナースコールとしての使用は推奨されていませんが、患者さんの機能低下によって使用せざるを得ないのが現状です。(※当院では使用の際に主治医が同意書を取得しています)
特殊スイッチは、ナースコールに比べて弱い力で押せるもの、形状が様々で患者さんの手の変形にも対応しやすいなどの特徴があります。
私たち作業療法士は、患者さんの残存機能を評価し体位交換等も含め入力しやすい部位、スイッチを選択し適合作業を実施していきます。(図2)



図2 特殊スイッチ選択フローチャート(当院作業療法部門作成)


今回は、ナースコールの概要や選択の流れを紹介させて頂きました。
次回は、当院でよく使用するスイッチの特徴や実際の適合の流れを紹介したいと思います。
C3(OT)

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