子供が幼かった頃、突然発熱したり、嘔吐したりするのは、決まって小児科の休診日か日曜日の夜中だった。
ヤングパパママは、その度に片道30分かけて、市内の小児救急病院に行ったものだった。
子供は熱球のように熱かった、でも、点滴したり、先生の聴診器が心地よかったのか、夜明け前にアパートに帰った頃には、平熱になっていた。
数時間寝て、毎日の生活が始まる。ヤンママの頃はずーっと寝不足だったな。地面が常にトランポリンのように揺れていた。でも、自分の体調なぞ考える隙も与えず、子供は休診日を狙って熱を出す(~_~メ)
柱に寄りかかって、アカンボを抱っこして、東の空が次第に明るくなるのを何度見たことか。
今は、全員が私を見下げる程大きくなって、病気もせず、私の出番は無くなった。
ただただ、孫っちを溺愛し、犬を猫可愛がりするだけで一日が過ぎていく。
木曜日の朝、娘が浮かぬ顔をしてリビングに下りてきた。
私はいつも通りに「おっはよ~」と言ったら、
「おは・・よ」
「どしたん?」
「フクがな、明け方モドシタ」
「あらま、どれどれ」とフクを見ると、目が「への字」になっていて、いつもなら、リビングを駆け回るのに、娘の腕の中でぐったりしている。
そっと耳を触ると、熱い!
犬の平温は38度位なので、湯たんぽに丁度良いのだけれど、今は明らかに火傷しそうな湯たんぽだ。
なんじゃこら?何したん?医者行く?今日休みやん。あっちゃ・・・・
って事で、暫く様子見として、食事も抜き。
おばあさん犬が、わしわし食べているのを見る事もなく、丸くなって、少し震えながらパオで寝ている。
昼ご飯の時も、一ミリも動いていない様子だった。
夕方娘が「熱上がったみたい」と言うので、慌ててリビングに駆け下りる。
そっと触ってみると、熱い。
実は、過去に飼った9頭のダックスの内、1頭だけ、突然死した子がいるのだ。
朝吐いて、血尿を出し、夕方死んだ。
その時の事が思い出され、血の気が引いていく。あの時も、特に原因が分からなかった。
フクもそうなんだろうか?
「だいじょぶかい?」と頭を撫でても、いつもなら飛びついてくる奴が、びくとも動かない。
「明日迄何とかなれへんかな」「そうやなあ・・・絶食させたら何とかなるかも」と素人判断で、食事を抜いた。
それでもお腹が空いただろうと、大好きなチュールを口元に持っていっても無視するのだ。
我が家の近くに4軒動物病院がある。で、揃って「木曜日休診」なのだorz
いや、待てよ、一軒開いているじゃないか。今午後6時半、診療は7時迄、外は大雨どうしようと娘が、私に問うたのと、「行こう!」と立ち上がったのと同時だった。
5年位前に、フクが来た時そこで狂犬病の予防接種をした後、我が家から徒歩で行ける病院を見つけて以来そっちしか行っていなかったのだ。
大雨の中、フクを抱っこして、娘の運転で病院へ滑り込んだ。
そこの病院は駐車場が無くて、娘は近くのパーキングを探す為に私とフクを下ろして、去っていった。
病院に飛び込んだ。先客がいた(あっちゃ・・・)
先客は大きさから見て、多分「モルモットかネズミ」だった。それが、案外長時間かかるのだ。
名前を言うと、遥か昔なのに、カルテが残っていた(嬉)
暫くお待ちくださいね~と優しく声をかけられて、はっと我に返った私。
8kgのフクを何十分抱っこしてたか分からないが、一旦椅子に座ると立ち上がれない。
タイミング良く娘が来てくれて、診察室へ。先生慌てず騒がず、聴診器を当てて、「熱がな・・・40℃ちょっとあるな。でも、心臓は悪くない・・・」
「先生、実は抗がん剤の点滴が終わったばかりなんです」
「あ・・・そ・・・風邪ひいたかな。ま、点滴でもして帰ってな」
「へ・・あ、はいお願いします」と背中に一コブラクダ位の点滴水のコブを作ってお支払いを済まして帰宅。
パオに寝かせたけど、心なしか少し熱が下がったようだ。でもぐったりしている。
丁度息子帰宅「どしたん?」
娘と二人で赫々然々と報告。息子フクを見て「大丈夫か?」
すると、私や娘だと知らん顔をしてる癖に、息子だと、弱弱しく尻尾を振る。
「をを、ちょっとは元気になったかな」と抱っこされると、朝からしんどくてロクに寝ていなかったと見え爆睡。
でも、食欲は無いようで、夕ご飯も抜き。いつもだと寝る時私のベッドに飛び込んで来て、毛布やら、クッションをくちゃくちゃにするのに、今日はベッドの下で「抱っこして下さい」と訴える。で仕方なく抱っこをしてやる。
体を触ると、どうやら熱は下がったようだった。点滴の中に解熱剤が入っていたんかな。
「明日朝金曜日、朝一でいつもの病院へ行く為早起きをする!」と娘と約束。
起きようとしたら、体が動かない。首から下のホネと筋肉が、完全にダメデゴンスなのである。
何とか娘にライン「ゴメン、お母さんボロボロやわ。フク如きを抱っこしてさ~情けないよぉ。病院はお兄ちゃんと行って」と頼み、再びベッドの中。
そう言えば寝返り打つのも一苦労である。トイレに行こうにも、ホネがしゃんとしていないので、時間のかかる事。
歩くのもロボットみたいと笑われた。
フクは病院で、又点滴をされたとかで、朝食抜き。でも、夕ご飯は、どろどろお粥を大匙一杯だったけど、何とか食べた。
これで私は一気に気が抜けた(んだと思う)金曜日から、私が「寝たきり」になってしまった。
本日、私の筋肉痛及びホネ痛は増すばかり。フクは平熱に戻ったけれど、まだソファに飛び乗るパワーは無いみたい。
私は「寝たきりのバーサン」になったけれど、フクが回復してヨカッタ(*^^)v
「火事場の馬鹿力」と言うけれど、まさか私が体験するなんてね・・・
もし火事になっても箪笥位抱えて出られるかな。あ、我が家はクロゼットしか無いから、あかんやん😞
という、ここ数年で一番心拍の上がった出来事でした┐(´∀`)┌ヤレヤレ
フクは順調に回復しておりますが、私は、薄皮を剥がすようにしか回復しません。
本日漸く二の腕の筋肉痛がややマシになりました。年は取りたくないものです。10kgのベビーを抱えて、病院に走り、経理をし、亭主の相手をしても、ビクともしなかったあの頃は、もお~戻らない(とほほ
ワンコが グタッとしていると
ほんと 心配ですよね
ええぇ~ mioさんまで・・・
お大事になさってくださいませ