だっくす天国+わくわくハンドメイド

ダックスが好き、編み物も好き

決別の朝

2017年04月02日 | わんこ
ブラクリ君、チッコの出が悪いので、二日置きに獣医に行って、導尿したり、膀胱を絞ったりしてもらう。

それ以外は、良く食べ、良く飲み、すやすやと昼寝をして、夜は娘と枕を共有して寝ている。

先日いつものように導尿して貰う為、娘がブラクリ君を乗せて、獣医に行った。

で、娘がブラクリ君を「鯵の開き」のように押えて、お腹を見せて、先生は片手に注射器、片手でカテーテルを操作し、後もう一本手があればなあと嘆いておられたとの事なので、今回は、私でも「猫」よりマシだろうと一緒に行った。

先生、診察台の隅にペットボトルをぶら下げて、カテーテルが入れば、先につけた注射器で尿を吸い出し、注射器が一杯になれば、それをペットボトルに移す。

私はその大役を仰せつかった。
娘がワンコを固定、先生はカテーテルを入れる。先生が「引いて!」と言われれば、私は注射器で尿を吸い上げるという段取りである。

準備万端、いざ決行!
「いや、ちょっと待って。膀胱パンパンやから、ちょっと絞ってから導尿しよう」と、丸で「牛の乳搾り」みたいに、お腹をくいっくいっと揉む先生。一日出なかったチッコが、どんどん出てくる。

これなら、もうカテーテルしなくてもいいんんじゃないかと思った瞬間
「あ!破れた」
「ええ?何が?」
「膀胱破裂した。緊急手術に変更や」と、そこから、すぐに麻酔を打たれるブラクリ君。

ええええ?見た目どうも無いのに?

数分後ぐったりして、手術台に乗せられる。
あんなに、頭ん中でシュミレーションした助手の手順は経験する事もなく、帰宅。

先生これから手術して、徹夜で術後をチェックされるとか。
もし、非常事態になれば午後11時迄に電話をするからと言われ、おいとました。

帰宅して、何十回時計を見ただろうか。午後11時を過ぎた。電話がかからない。うまく行ったのだろうか。多分ね。
一安心だね、明日朝一番にお迎えに行こうねと言いあいながら、寝た。

翌日早朝電話があり、午前4時頃容態急変して亡くなったとの事。

綺麗なシーツとまっさらな段ボールに入って娘に抱かれて無言の帰宅をしたブラクリ君。




大きなぷっくりしたお手手も、いつもと一緒。すやすやと眠っているよう。
今にもむっくり起きてきそうなお顔だった。


今頃昔の仲間と会って「なんや~お前、もう来たんか~」なんて言われて、若い頃のように、背中を齧られてるかもな~。

享年15歳、又一人家族が減ってしまった。 合掌