まだまだ各地で活躍の場は多いものの着実にその数を減らしている485系特急電車ですが、私が高校生の頃はまだ新製が続いていました。既に一般番台は製造されていませんでしたが北海道投入用の1500番代や”つばさ”用の1000番代など新製されていました。おりしも既にキハ181系から暫定的にバトンを渡されて485系一般番台で充当されていた”つばさ”に耐寒装備強化したこの1000番代が新製され、その現車訓練のために数日間、下十条電車区に貸し出された時の返却回送がこの写真なのです。
今はATC化された京浜東北線でのATC未装備の車両の回送となれば前後にATCの受信出切る控車を連結して運転されるのが通例となっているので、こんな姿は絶対に見られないでしょう。

写真では見難いですが連結器の胴受の前後にB型の可搬式のB型受信器が付いています。そこから運転台の助手側の窓にケーブルが延びているのがわかります。
京浜東北線を走る485系だけでも凄いのにヘッドマークが”回送”ではなく”つばさ”のヘッドマークを出してやってきたときには思わず「ニャ」っとクソ微笑んでしまいました。 76,03,28 西日暮里 9113デ