
夏の射す様な夕陽を浴びて”踊り子”は走り抜けて行きます。伊豆急線内は当然単独運転ですが東京-熱海間は単独7両で走りとおす列車と修善寺編成を併結する列車とがありました。 85,08,09 富戸-川奈 3037M
185系と言えば”踊り子”を始めとする首都圏の昼行特急全般に今も充当され、現在でも200両以上を有する大所帯の特急形式で、JR東日本・首都圏エリアで一部の例外を除けば最後の抵抗制御の特急御電車です。81年にデビューし田町電車区の153系と新前橋電車区の165系の淘汰目的で製造され、153系・165系淘汰後は特急格上げと言うありがたくないオマケもあった車両です。また同時期にデビューしている117系と雰囲気が似ているのも特徴です。
近年は首都圏でE231系等の”走るんです!”タイプの電車が幅を効かせているために、抵抗性御車のL遮断器の遮断音も聞くことがめっきりなくなりました。ひと昔は何の感情も持たなかった遮断音なのですが、聞けなくなると妙に郷愁を憶えるものです。そのため最近は185系を見かけると、そのL遮断器の”スコン!”と言う遮断音が聞きたくて耳を澄ます事もしばしばです。
趣味的には”踊り子”用に田町電車区に新製配置された一般番台は白地に緑の斜めストライプを3本配したあまりにも写欲の湧く塗装ではなかったのに対して、新前橋電車区に配置された200番台は帯塗装の好ましいスタイル(当時は東京・上野未開通で大宮から上野まで新幹線リレー号に使用されたために、東北・上越新幹線電車200系と185系のイメージを統一するためとの事でしたが…?)で一般番台と同一形式とは思えないくらいイメージが異なりました
後に帯塗装の200番台が新前橋電車区から田町電車区へ転配されてきて東海道線で帯塗装の”踊り子”を追っかけた事がありました。

名所根府川白糸橋梁を行く200番台組成の”踊り子”。時刻表の編成のページを見れば充当列車が一目瞭然だったので追っかけやすい列車でした。 85,05,18 根府川 3037M