
同じ中央西線でも春日井駅は製紙会社があり発着する貨物列車が設定されているのもうなずけますが、春日井駅はさしたる工業地帯も存在せず、このように発着は貨物列車が設定されていること自体、奇跡に近いものがあります。扱い量からして、いつORS(オフレールステーション)化されてもおかしくなく状況に思えます。 22,10,14 10:08頃 多治見 1653レ Canon EOS1DX MarkⅢ
鉄道開業150周年を迎えた鉄道記念日(今ふうに言うと鉄道の日)は当然のように50年前にも鉄道開業100周年のお祝いがあり東京駅から蒸気機関車牽引の列車が走り京都では梅小路蒸気機関車館が開館され、それはそれは華やかな鉄道記念日となりました。しかし、今年の鉄道150周年は趣も、環境も異なる記念日の様です。
鉄道の置かれた環境はこの50年で大きく変わり鉄道は日本の基幹輸送から、今や地方のお荷物となろうとしています。何故ならこの間に全国に毛細血管のように整備された道路で鉄道は輸送産業としてのシェアを確実に落とし、それに伴う赤字で身動きがとれません。さらに30数年前の国鉄解体・新会社設立が鉄道の衰退に拍車をかけたことは間違いない事実だと思います。

通称:多治見貨物は長らく新鶴見機関区のPF牽引でしたが、その後EF66からEF641000と変わり、現在は富山機関区はEF510が担当しています。この区間に交直流機関車を充当する意味がなく、いつ他形式に変更されるか予断は許せませんが、その前に列車そのものが消滅する可能性もあります。 22,10,14 10:12頃 多治見 1653レ着後の入換 Canon EOS1DX MarkⅢ
昭和までの鉄道は国が国民に提供するサービスの一環であり、移動の自由を保障するものでありました。しかし、分割民営化後は採算重視の鉄道経営にシフトしてしまい、採算の取れない線区は列車削減され、それでも収支が改善しないと廃線も視野に入れた地域との協議と言う線区の廃止を前提にしているかのような協議会が立ち上げられています。せっかくの鉄道150周年なのに、鉄道界には暗い話題が多く日本の鉄道の明日を象徴しているかのように見えてしまいます。
マスコミも鉄道150周年を取り上げて盛り上がろうとはしていますが鉄道100周年を知る身としてはまたは興奮するイベントなどはほとんど耳に入ってこず、寂しい限りです。

途中下車した高蔵寺駅の改札には新しい”ひだ”号をアピールする絵がありました。東海東京駅では松岡社員のホワイトボード画が有名ですが、これもなかなかほほえましい力作です。 22,10,14 08:05頃 高蔵寺駅改札 iphone7カメラ機能で撮影
最終検討で塩浜貨物駅は三岐鉄道などと兼ねて行けるのに対して中央西線の俗称、多治見貨物はわざわざ撮影に行くこともほとんどなく、この日に相応しいと名古屋駅から中津川行の列車に乗り込みました。

多治見駅下り1番に停車した1653レは塩尻方にいったん引き上げた後に貨物線へコキを押し込んだあと機回しをします。一連の入換は手際よく行われるので見ていて飽きません。 22,10,14 10:33頃 多治見 1635レ着後の入換 Canon EOS1DX MarkⅢ