かつて関東鉄道常総線では宗道駅や黒子駅そしてこの騰波ノ江駅なと素晴らしい木造駅舎が多数見ることが出来ました。その駅舎は大正時代建築の駅舎でその駅舎の中に佇み駅舎に刻まれた歴史を感じずにはいられませんでした。駅舎完成当時は関東鉄道は蒸機運転だっただろうし、当然ながら取手で接続する常磐線も全てが蒸機運転だったんだろうと思うと、駅舎に刻まれた歴史にため息が漏れたものでした。
その後宗道駅や黒子駅の駅舎は解体され、冷たい印象しかないプレハブの駅舎になって行きました。そんな中で騰波ノ江駅の駅舎だけは今日まで現存し鉄道の良く時代の面影を現代に伝えてくれていました。
実はこの騰波ノ江駅舎には私にとって少し思い入れのある駅なのです。平成11年の第一回「関東の駅百選」(「関東の駅百選」選考委員会選)では私は迷わずこの騰波ノ江駅舎に一票を入れました。しかし何故か騰波ノ江駅舎は選ばれることはありませんでした。”なんだぁ?選考委員会選は何処をみているんだぁ?”と不満と不信感を持ちました。しかしそれが翌年の平成12年「関東の駅百選」では、この騰波ノ江駅舎が選定リストに入っていたのでした。1年遅れとはいえ、このニュースは大変嬉しく迎えることが出来ました。
そしてそのショックなニュースは突然私の入ってきました。4月の下旬に関東鉄道では騰波ノ江駅舎の改築を発表したのです。”騰波ノ江駅おまえもか?”と言った感じでした。
そして改築の発表直後から騰波ノ江駅に訪れる人が多くなったと聞いています。鉄ちゃんばかりではなく映画の「下妻物語」の影響で一般の人も多く訪れているとの事で、歴史ある駅舎が注目されるのは嬉しいのですが、人が多くいるということは撮影には多少なりとも不都合です。ゆっくり撮影できるのは早朝と夜間だけと判断し撮影に向かいった次第です。
関係記事
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08,05,23 関東鉄道 騰波ノ江駅舎