
右側の植物がなんとなく南国の雰囲気を出して、日豊線の門鉄デフのシゴナナの雰囲気をかもし出しています。 09,10,10 五十島 9229レ Canon50D
10日の朝はうどん作りから始まります。前夜は豊田机務段様・蒙A様が料理で腕を振るってもらったので今朝は私がうどんを作ることになりました。昨晩作った茸汁の残り物をベースに鶏肉のブロックを細かく割いて、玉ねぎを多めに入れて汁を作ります。うどん麺は豊田机務段様の車に常備されている物を使いました。
手際よく作って、あっという間に食べるのが鉄道風うどんの特徴です。職場で俗に言う”団結うどん”でつけ汁で食べます。本当は天カスを買ってくればさらに美味しかったのですが、それでも鳥のブロック肉が良い出汁となって自分で言うのも何ですが、良い味になったと思います。
撮影のために来たので食べて一服すれば出発です。事前に8804様と03 1010様が山都付近に到着していると言う情報を得ていましたので、そこの場所に向かいます。場所は山都―荻野間の通称舘原のお立ち台との事で、満腹のお腹をさすりながら向かいました。
シゴナナ牽引の9229レ”SLにいつ鉄道まつり号”は撮影地から最寄り駅の山都が09:38発との事です。現地には1時間以上前に到着する事が出来ましたので、時間があるなら車の中でゆっくり食休め睡眠と思ったのですが撮影地で鉄談義(まぁ、他愛もないバカ話なのですが…)に盛り上がり休むどころか、喋り放しでした。
この日は朝方、磐越西線の電化区間で落ち葉での空転が発生したとの事で先行の気動車は20分くらい遅れて現地を通過していきました…と言うことはシゴナナも遅れる事を覚悟しなければなりません。20分以上遅れて汽笛が聞こえました。さぁ来るぞ!と待っては見たもののいつになってもやってきません。そのうちに背後から列車の音が聞こえてきました。遅れている上り気動車を山都で交換させるようです。そしてほどなく再び汽笛が聞こえ、すばらしい白煙でシゴナナがこちらに向かってきました(蒙Aさんは「”シゴナナもやるなぁ”と思うくらいの素晴らしい煙」と表現されていました。)。
空は雲の切れ間で太陽がまぶしく輝きます。”これはいける!”とシャッターを押そうと思った瞬間、ブラスト音が消え、煙が途絶えてしまいシャッターポイントでは無煙で通り過ぎていってしまいました。もしDLの撮影ならフル露出があり、そこへ列車が通り過ぎればよっぽどの事がない限り、頭に描いた構図の写真が撮れるでしょう。でもカマはそうは行きません。煙の量と色・煙の流れる方向。それ以外にもロッドの位置・ドレンの有無等いろいろな要素が写真の出来上がりを左右させます。そして今、通り過ぎた列車は煙の色は白煙。量は申し分ないくらいで煙のなびき方も列車の真後ろに流れていたのに最後に絶気とは…カマは容易く納得のいく写真は撮れないと言う典型のような気がしました。
私にとって、とにかく言葉を失うくらいのショックでした。晴れて素晴らしい白煙を見せてくれたのに…でも自分が一番ダメなんです。この場所でこの経験は初めてではないのです。過去にも目前で閉められてスカを食らったことがありました。自分に学習能力があれば”閉められる前に”と望遠レンズで撮るなり場所を少し変えるなりの対策があったのに、その経験が生かされず本当に悔しくカメラを片付け三脚を撤収している間、放心状態になってしまいました。
しかし私がショックから立ち直ろうと、なかろうと撮影は続行です。30分弱遅れた9229レは所定では野沢と津川で30分程度の停車時間があります。この停車時間を短縮することで津川より先は定時になると予想して五十島駅に行ってみることにしました。この駅はDD51の50系客車現役当時からお気に入りの駅です。駅構内は大きくカーブして構内配線も工夫が見られ模型の様な駅なのです。五十島には20分くらい前に到着し、カメラをセットします。この駅は所定の”ばんえつ物語”では夏でも山影になる駅だけにこの日でなければ撮れないので今回の撮影の趣旨に合った駅です。9229レは我々の予想通り30分弱の遅れを取り戻して定時で到着しました。逆に交換の気動車が2分程度遅れて到着し、すぐさまシゴナナの発車となりました。発車直前から太陽が顔を出してくれて撮影には好条件となりました。五十島で納得いく写真が撮れて山都の悔しさが半減した思いです。

09,10,10 越後鹿渡-津南 9122レ Canon50D
ここで磐越西線での撮影は終了です。そのまま帰路に付いても良いのですが、飯山線にDD16の旧型客車が運転されていると言うので帰りの駄賃と言うことで寄り道する事になりました。三川インターから六日町インターへ抜けて国道253号線で飯山線沿線に出ます。意外と所要時間が掛ったので現地での食事どころか、ロケハンもほとんど出来ず大きなヘッドマークがあるのでサイド気味に撮りたのですが(天気も曇なので気合が入るわけでもないので)以前に撮影したことのある越後鹿渡―越後田沢間のダム横の鉄橋で撮る事とにしました。
予想通り通過後に晴れ間が広がる屈辱的な天気の中でDD16の旧型客車9122レをきわめて事務的に撮影しました。カマを撮るのとは趣が異なりファインダーの中を通過していくときにシャッターチャンスさえ間違えなければOKです。カマの後だけに少し物足りなさを感じてしまいます。
これで今日の撮影は全て終了です。市街地に出て地元の新米(ここも只見線入広瀬同様、魚沼産になります。)を購入し、遅い昼飯を食べて(飛び入りで入ったお店でしたが、ちぢれ太麺の美味しいラーメン屋でした。)帰路に付きました。
今回は豊田机務段さまの愛車に便乗させていただき、さらにすべての運転をお願いしてしまい本当に恐縮しております。二日間お世話になった豊田机務段様・蒙A様。現地で本人の承諾もないまま無理やり宿に引きずり込んでしまった夜間軌行様。夕方の会議が終わってから急行していただいた那須啓様。皆様いろいろありがとうございました。
最後にお礼に一曲!
♪貧乏ぉ!貧乏ぉ~!♪~門デフ、貧乏ぉ~♪