明の武宗・正徳帝

2005年04月14日 22時56分36秒 | 巻六 世界史
明王朝第11代皇帝、朱厚照さんである。

成祖永楽帝の亡き後、
文弱なイメージの皇帝が多い明朝だが、
武宗だけは型破りだ。
宮中で軍事演習を始めたり(要は兵隊ごっこだが)、
自分で先頭立ってモンゴルに強行偵察に行ったり(これも戦争ごっこだが)。
大臣連中はヒヤヒヤものだった。

しまいには皇帝の分際で
總督軍務・威武大将軍・總兵官・後軍都督府・太師・鎮國公 朱壽
自称しちゃった。
帝自身は、「我ながら超カッコいい名前」と思ったのだろうが、
「天子様自らが、家来である将軍の地位を自称するなんてありえない!」と
お堅い老臣達は大混乱だった。

やりたい放題の挙げ句、船から落ちたのが遠因で、30歳余の若さで死去。
遺詔には反省の弁があったというが、
これもどうだか。

でもこの武宗、
皇太子時代はお行儀よく聡明で知られ、
即位後も、伝統的な史書に強い興味を示した、とか
外国語に精通していた、とか
ただの放蕩天子ではなかったと思わせるエピソードが多い。
むしろ、文武に好奇心に富み、さらに行動力に溢れた人だった。

伝統的価値観に縛られた廷臣を狼狽させ続けた彼、
太く短い人生に人間味が感じられて大好きである。
肖像画もニヤリと不敵な笑みを浮かべていて素敵だ。
あんまり素敵だから、
昔そつろんテーマにもさせて頂きました。
(文中典拠は主に「明実録」)
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1 コメント

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NHKにて (ドクオ)
2005-04-14 23:19:17
一青窈さんがゲストですね、カールスモンキー石井と一緒に。

・・・やっぱり窈さんは素敵だ♪
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