ジャムシードの酒盃

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東シナ海ガス田:「鉱区設定」対抗策も 政府中間報告

2005-02-20 | 外交・国際
東シナ海ガス田:「鉱区設定」対抗策も 政府中間報告

この毎日の記事から重要な部分を抜き出して、全体像の解説に進みましょう。
まず、タイトルの『東シナ海ガス田:「鉱区設定」対抗策も 政府中間報告』です。
担当省庁が調査した『中間報告』であること。
ここで、読者に知って欲しいのは『日本側にまたがっている事は確認できた』のに、中間報告であることです。
つまり、まだ調べなければならないことがあること。それは何か?

そこで重要になるのが国連海洋法条約で、この記事の中にも『日中両国間では、海底資源の開発権を伴う大陸棚と、海洋資源に関する排他的経済水域(EEZ)の境界が画定していなかったため』と書いてある部分です。(産経にはここの部分が無かった。事情を知らない人は、激しい勘違いをしただろうし、事実、産経の記事でのblog私の見た範囲で、全て、基礎部分の誤解があった)
国連海洋法条約で、大陸棚の海底および海底下の資源開発権が限定的に大陸棚延長国に認められている。
日本も太平洋側への大陸棚延長の調査をしており、既存の調査船は太平洋側へ出払っていたから、北欧から調達して、東シナ海へ派遣したのです。
この条約では大陸棚権利の申請期限が設けられていて、記憶では2009年までだった。と記憶しています。

次に重要な記事は『外務省首脳は18日、「これ(中間報告公表)を第1ステップとして、議論をしていくということだ。まずは協議」と語り、中国の反応を待つ姿勢を強調した。』です。
外務省はキチンと、これが一般的な政府の報道とは違って、非常に微妙な問題で、扱いを誤れば『日本が中国へいちゃもんをつけた』ことになりかねないことを知っているのです。
それを回避するには『これから調査される部分の調査結果が最も重要になる』

更に、『中国側の担当者は「将来的には意見の相違を棚上げして、友好発展のため共同開発を提案することになるだろう」と話している。』と、ある。

3 コメント

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大陸棚の見解の相違 (遊爺)
2005-02-20 13:30:53
druji(ジャムシードの酒盃)さん、こんにちは。yuu2です。



 「海底資源の開発権を伴う大陸棚と、海洋資源に関する排他的経済水域(EEZ)の境界」については、私も、大陸棚境界論が中国で、中間地点論が日本で、国際的には中間地点論が主流と理解していました。



 1958年の「大陸棚に関するジュネーブ条約」に依れば、境界線の確定は①関係国の合意②合意が成立しない場合は、等距離原則の適用、とされていたが、新国連海洋法では、74条1 での隣接する国の国際法に基づいた合意しか記述されていないと言うことですね。

 中国の海洋進出

 「国際司法裁判所規程第38条に規程する国際法」というのがよく分からないので、また調べてみなくては...。



 日本も中国も同じ大陸棚に乗っているとの日本の主張なら中間点、沖縄トラフと出分かれていると主張しているのが中国と言うことですね。



 



 
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【追記】大陸棚の見解の相違 (遊爺)
2005-02-20 13:40:51
 遊爺です。

 申し訳ございません。リンクタグが効かずに「中国の海洋進出」のテキストだけとなってしまっていました。

 以下のURLをリンクしようとしたものです。ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。

 http://blog.goo.ne.jp/yuujii_1946/e/669fb9b46a06380df76a8d1f110cb376

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コメント感謝です。 (druji)
2005-02-20 14:22:52
どうも、丁寧なコメントありがとうございます。
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